発行:明石書店 この版元の本一覧
四六判 264ページ 並製
定価:2,500円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-7503-2837-9 C0036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2008年08月 書店発売日:2008年08月26日
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定住する外国籍子弟の教育は、日本社会の差別構造との闘い抜きに語ることはできない。人として、民族として「誇り」を確立する全人格的な闘いとなる。「誇り」を取り戻すことを選んだ生徒たちと教師たちの記録であり、増加する外国人教育にゆたかな展望を拓く。
目次
はじめに
凡例
第I部 在日コリアンに関わる教育実践の歩み
1 在日コリアンをはじめとする在日外国人教育への私のかかわり——三三年回顧(藤原史朗)
2 在日コリアン生徒たち(神谷重章)
3 在日外国人生徒との出会い(石塚明子)
4 「在日」と、日々出会う(阪上史子)
5 「新渡日」生徒の教育に在日コリアン教育で培ったものをどう生かすのか(小西和治)
第II部 「在日」教職員がいることの意義とその実践
1 日本学校の中の朝鮮人——在日二世の精神史(方政雄)
2 外国人のいる教室——「在日」の教員としてのとりくみ(韓裕治)
3 兵庫県での八年間——「在日」教員として体験したこと、思ったこと(梁千賀子)
4 もっと仲良くなるために—ふたつの名前—(金園恵)
5 私の生き方——子ども達との出会いから(禹初江)
第III部 在日外国人教育の今、実践事例
1 在日韓国人生徒とともに学ぶ(山本紀子)
2 絆——私が出会った「在日」の子どもたち(古田圭策)
3 ベトナム人の子どもたちの現状(金川香雪)
4 県立芦屋国際中等教育学校でこれまでにやってきたこと・見えてきたこと(近藤富男)
第IV部 在日外国人教育に取り組むにあたって
1 外国籍の子どもの在籍把握と本名の書き方について(兵庫在日韓国朝鮮人教育を考える会)
2 在日外国人児童・生徒のアイデンティティ確立支援(小西和治)
あとがきに代えて(藤川正夫)
前書きなど
はじめに
一.多民族・多文化社会への移行
毎年、外国人登録者数は増加し、二一五万人(法務省調べ、二〇〇七年末、日本の総人口の一・六九%)に達している。戦後長年にわたり、全外国人の九〇%以上を占めてきた在日コリアンの比率は、八五年に八〇%に落ち、二〇〇六年には二〇%台にまで下がり、ついにトップの座を中国人に譲り渡した。
在日コリアンの比率の低下は、「新渡日」の外国人の急激な増加に因るものである(資料1参照)。「新渡日」の外国人の増加については、まず七〇年代後半から国際的な対応が求められて、インドシナ難民(ベトナム・ラオス・カンボジア)の入国と、中国帰国者二世・三世の帰国に始まる。その後、最も大きな影響は一九九〇年の「出入国管理及び難民認定法(入管法)」改正に伴い、就労ビザなしに就労できる「定住者」資格を新設し南米等の日系人を受け入れたことである。また、これら以外に、一九八三年の「留学生一〇万人受け入れ計画」以降の中国や韓国をはじめとするアジアからの留学生の増加が挙げられる(目標の一〇万人については、国内の景気後退やアジアの経済危機が原因で、留学生数は伸びず、二〇年後の二〇〇三年に達成)。また、第一位の六〇万人を超える中国人については、戦前からの特別永住者は極めて少なくなり、技術者、研修生や留学生が増えたことによる。
日本社会は、いま、多民族・多文化社会へ確実に向かっているといえる。
(…後略…)
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