杉原 妙子
発行:明石書店
この版元の本一覧
A5判 156ページ 並製
定価:1,500円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2836-2 C0037
在庫あり
奥付の初版発行年月:2008年08月
書店発売日:2008年08月15日
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紹介

教育現場で、差別を見抜き、ジェンダーにとらわれず自分らしく生きる力を身につけさせるためにはどうしたらよいのか。男女平等教育に携わる著者が、20年にわたって実践してきた学習プログラムを、教員が使いやすいように提示。教育関係者必携。

目次

 この本を手にしてくれたあなたへ

 序章

I ジェンダーの視点から学校現場を見る
 1 子どもたちは今
 (1)教室で起こること
 (2)学校の枠を超えて起こること
 (3)ジェンダー問題の認識を
 2 混合名簿を考える
 (1)混合名簿導入前後の大きな変化——「すべて男子優先」から、「男女別を配慮する」へ
 (2)混合名簿の意味とは
 3 教科学習
 (1)教科書とジェンダー問題
 (2)学習内容と学習方法
 4 教科外の学習の場面で
 (1)学校行事
 (2)特別活動と生活指導
 (3)慣習
 5 教員同士の会話
 (1)女らしさ・男らしさ
 (2)女色・男色
 (3)保護者の性別役割分担
 6 隠れたカリキュラム
 (1)服装
 (2)図書室の本
 (3)掲示物
 (4)配布物

II 男女意識の実態調査と男女平等教育指導計画
 1 男女意識調査
 2 男女平等教育指導計画

III 発達段階に応じた学習プログラム
 1 低学年
 (1)「うちの人だいすき」(生活)
 (2)「女色・男色ってあるのかな」(道徳)
 (3)「はんぶんこしよう」(国際理解教育)
 (4)「家事はみんなで」(国際理解教育)/前野弥生
 2 中学年
 (1)「わたしだってなんでもできる」(学級活動)
 (2)「詩のみりょく——わたしのマーチ」(国語)
 (3)「女の子・男の子——成長する心とからだ」(性教育)
 3 高学年
 (1)「コマーシャル」(国語)
 (2)「テレビをじっくり見てみると——メディア・リテラシー はじめの一歩」(総合学習)/柴田博史
 (3)「今の社会、男女平等って本当?——新聞をもとに考える」(総合学習)
 (4)「ちがいのちがい——区別と差別」(総合学習)
 (5)「男女平等ゲーム あなたならどう思う?」(児童活動)
 (6)「心とからだを見つめよう」(性教育)/佐治麻理子
 4 教材を開発するときに大切なこと

 終章

 〈コラム〉DV被害者の子どもたちへの支援
  ・もう1つのスクール・セクシュアルハラスメント
  ・内面化される「男」のジェンダー
  ・「私の話をしっかり聞いて」〈斉藤久〉
  ・週末の宿題は「家の仕事」日記

 〈資料〉日本の子どもの自己像

 あとがき

 参考文献・資料

前書きなど

この本を手にしてくれたあなたへ

 男女平等教育に取り組む理由、それは、わたしが教員だから。
 教員になったのは、女性が自立できる仕事だと思えたから。
 そして、教員が男女同一賃金だったから。

 この本は、男女平等教育に取り組みたくても、どうしてよいかわからなかった、教員になりたてのかつてのわたしが出会いたかったものです。大都市の公立小学校の実情を、男女平等という切り口から、その現状と課題を明らかにし、実質的な男女平等のための教育を推進するために、わたしが実践してきた授業を提案するものです。

(…中略…)

 I章では、ジェンダーの視点から見た小学校の男女平等の現状と課題について述べています。II章では、大阪市立T小学校における2003年度の男女意識実態調査と、2005年度から3年間、各学年の人権教育部で作成し、実践した「男女平等教育年間指導計画」表を示しました。III章では、わたしがこれまでに開発してきた教材を整理して、低学年・中学年それぞれ3事例ずつ、高学年については4事例合わせて10教材を指導案として提示し、有効性についての検討を加え考察しています。さらに、男女平等教育にかかわって独自に研究されている柴田博史さん、共同研究してきた前野弥生さん、佐治麻理子さんの3人にも、1つずつの有効な教材を提供してもらっています。
 学校で男女平等に反することが起こったときこそが、教育のチャンスです。日ごろから自分の男女平等への感性を磨いておきましょう。あまりむずかしく考えず、何かへんだな、おかしいといった自分の感性を大切にしてください。困ったときは、ぜひこの本を参考にして、授業案を考えることをおすすめします。男女平等教育に関心のある先生や、新任の先生、教員をめざす学生さんや保護者の方たちにこの本を読んで役に立ててもらえたら、こんなにうれしいことはありません。

著者プロフィール

杉原 妙子(スギハラ タエコ)

1972年、鹿児島大学法文学部文学科心理学専攻卒業。78年、大阪市立小学校教員となり、現在に至る。
「新聞を通して見えてくる男社会」(月火水の会)発行、学習グループ「学校をジェンダーフリーに・大阪ネット」の立ち上げ、大阪市北区教員研究発表会報告「発達段階に応じた男女平等教育」、ヌエックでの女性学・ジェンダー研究フォーラムでワークショップ「これからのジェンダーフリー教育がめざすもの」の主催、日教組教研集会両性の自立と平等の分科会で「コマーシャル——メディアのジェンダーバイアスを見抜く」を報告するなど、男女平等教育を実践する立場で活動中。
2007年、神戸大学大学院総合人間科学研究科人間発達科学専攻発達支援論講座にて修士号取得。

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