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宗教社会学 メレディス・B・マクガイア(著) - 明石書店
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宗教社会学 (シュウキョウシャカイガク) 宗教と社会のダイナミックス (シュウキョウトシャカイノダイナミックス)
原書: RELIGION: The Social Context (5th Edition)

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発行:明石書店
A5判
560ページ
並製
定価 3,800円+税
ISBN
978-4-7503-2796-9   COPY
ISBN 13
9784750327969   COPY
ISBN 10h
4-7503-2796-4   COPY
ISBN 10
4750327964   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2008年5月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2014年9月5日
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紹介

宗教社会学とは何か。個人と宗教のかかわりというミクロなレベルから政治・社会変動とのかかわりというマクロなレベルまで、さらに歴史的文脈から現代社会の多文化的文脈を視野に入れた幅広い領域を持つ学問にアプローチする方法を概説した恰好の入門書。

目次

 序文

第1章 宗教への社会学的視点
 地域社会における宗教的輪郭
 社会学的視点の特質
 宗教の定義
 宗教の諸相
 宗教社会学の発展
 要約

第2章 意味と帰属の供給
 宗教と意味体系
 意味の危機
 共同体と宗教的帰属
 応用 現代の社会運動における千年王国論と二元論
 要約

第3章 個人における宗教
 個人の宗教の形成
 入信
 コミットメント
 脱会
 要約

第4章 公認宗教と非公認宗教
 宗教の公認モデル
 公認宗教における構造的変化
 公認モデルにおける個人的宗教性
 公認の宗教と宗教性の研究
 非公認の宗教と宗教性
 歴史的展望:「宗教」の社会的構築
 現代社会における民衆宗教
 非公認的様式の個人的宗教性
 非公認の宗教と宗教性の調査
 応用 女性の宗教と性別役割
 要約

第5章 宗教的集合体のダイナミックス
 宗教集団とその社会環境との関係
 宗教的志向性
 いかに宗教的集合体が発展、変化するのか
 応用 宗教運動の出現
 要約

第6章 宗教、社会的結束、対立
 宗教と社会的結束
 宗教と社会的対立
 応用 北アイルランドにおける対立
 要約

第7章 社会変動に対する宗教の影響力
 社会変動における諸要因
 宗教は現状を支持する
 宗教による社会変動の促進
 宗教と社会変動の相関関係を作り出す諸要因
 応用 アフリカ系アメリカ人の宗教表現
 要約

第8章 現代世界の宗教(メレディス・B・マクガイア/ジェイムズ・V・スピカード)
 宗教社会学の4つの物語
 現代社会の理解
 現代世界における宗教、権力、秩序
 現代世界の宗教社会学
 要約

付録 フィールド調査のガイド
 地域の宗教集団の調査を始めるためのガイド

 訳注
 用語解説
 参考文献
 訳者あとがき
 索引

前書きなど

訳者あとがき(一部抜粋)

(…前略…)

 マクガイア自身が本書の序文で若干述べているように、他の宗教社会学のテキストは、その主な対象を制度宗教とし、宗教とその他の制度との関連(たとえば、宗教と経済、宗教と家族)に重点を置いた章構成となっていることが多い。これに対して本書では、制度よりも、むしろ制度化されるまでの過程に焦点を置き、特に宗教の機能主義的定義を重視しながら、個々人が自らの生に意味付与する仕方に高い関心を払っている。ただ注意しなければならないのは、この個人の意味付与に重点を置いたいわゆる現象学的なアプローチは、マクガイアの場合には個人の主観的意識を焦点としたミクロな視点にとどまっておらず、むしろ個人や集団を取り囲む、より大きな社会状況の変動とそれらとのダイナミックスを強調しているという点であろう。さらに、マクガイアは、この大きな社会状況の変動をグローバル化の議論と接続させることで、現代社会の統合と分裂をめぐる正当化の問題を中心とした宗教と国家のあり方を詳述しており、そこに彼女自身の強い危機意識を読みとることができるかもしれない。
 また、他のテキストではほとんど扱っていない、「非公認宗教(nonofficial religion)」(宗教の非制度的側面)に多大な力点を置いているのも本書の大きな特徴であろう。民衆的な生きた宗教実践や超常現象・オカルトなど、制度宗教を重視する視点からはこぼれ落ちてしまう多様な宗教現象にも十分な目配りがなされている。また、多くの事例を紹介しながら、宗教とジェンダーの問題を積極的に扱っている点も本書の魅力であろう。
 本書は、アメリカの大学における社会学専攻の3、4年生を主な履修者とする宗教社会学関連クラス用のテキストとして作成されたものである。しかし、初学者用のいわゆる「入門書」とは違い、本書で扱われている研究視座、理論、方法論、概念、および事例のいずれの点においても、大学院生、さらには宗教を専門とする研究者にも十分読み応えのある内容となっている。さらに、本書は、「社会的統合」や「宗教と社会変動」といった宗教社会学のおなじみのテーマを概説したうえで、中心となる章には「応用」という項目を設け、こうしたテーマをさらに具体的な事例を使って小気味よく解説しており、著者の学識の確かさと問題意識の広さに感心させられる。(……)

(…後略…)

著者プロフィール

メレディス・B・マクガイア  (マクガイア,メレディス・B)  (

トリニティ大学社会学・人類学部教授。
1944年アメリカ生まれ。ニュースクール・フォー・ソーシャル・リサーチ博士課程修了(Ph.D. in Sociology)。モントクレア州立大学を経て、1988年より現職。「宗教社会学会」(Association for the Sociology of Religion)、「宗教に関する科学的研究学会」(Society for the Scientific Study of Religion)会長を歴任。
〈主な著書〉
Pentecostal Catholics: Power, Charisma, and Order in a Religious Movement. Philadelphia: Temple University Press, 1982.
Ritual Healing in Suburban America. New Brunswick, NJ: Rutgers University Press, 1988.
Lived Religion: Faith and Practice in Everyday Life. Oxford: Oxford University Press, 2008.

山中 弘  (ヤマナカ ヒロシ)  (

筑波大学大学院人文社会科学研究科教授。
1953年東京都生まれ。筑波大学大学院博士課程哲学・思想研究科修了(文学博士)。愛知学院大学文学部を経て、2000年より現職。
〈主な著書・訳書〉
『イギリス・メソディズム研究』(ヨルダン社、1990年)
『宗教とナショナリズム』(共編著、世界思想社、1997年)
『宗教学入門』(共編著、ミネルヴァ書房、2005年)
『神話と現代』(共編著、リトン、2007年)
N・J・スメルサー著『社会科学における比較の方法――比較文化論の基礎』(玉川大学出版部、1996年)
A・D・キング編『文化とグローバル化――現代社会とアイデンティティ表現』(玉川大学出版部、1999年)

伊藤 雅之  (イトウ マサユキ)  (

愛知学院大学文学部国際文化学科准教授。
1964年名古屋市生まれ。ペンシルベニア大学大学院社会学部博士課程修了。Ph.D.(社会学博士)。日本学術振興会特別研究員を経て、2001年より現職。
〈主な著書・訳書〉

岡本 亮輔  (オカモト リョウスケ)  (

筑波大学大学院人文社会科学研究科哲学・思想専攻博士課程在籍。
1979年東京都生まれ。立命館大学文学部卒。2007年9月からフランス国立社会科学高等研究院(EHESS)に留学中。
〈主な論文〉
「私事化論再考――個人主義モデルから文脈依存モデルへ」(『宗教研究』352号、日本宗教学会、2007年)
「現代フランスにおけるカトリックの位層――新人種主義の宗教的次元」(『宗教学・比較思想学論集』第8号、筑波大学宗教学・比較思想学研究会、2007年)
「場所のない聖地、記憶のない共同体――フランス・テゼ共同体の事例」(『宗教学・比較思想学論集』第9号、筑波大学宗教学・比較思想学研究会、2008年)

上記内容は本書刊行時のものです。