発行:明石書店
この版元の本一覧
A5判 224ページ 並製
定価:1,143円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2770-9 C0336
在庫あり
奥付の初版発行年月:2008年04月
書店発売日:2008年04月09日
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目次
特集のことば
特集・グローバル資本主義の終焉か
文化や伝統を破壊するグローバル化にどう対抗するか(辻井喬×小島晋治)
サブプライム危機がグローバル経済の本質的危機を露呈させるか(水野和夫)
ドル帝国は終焉に向かっている(山川修)
EUの結束政策の現段階(八木紀一郎)
グローバル雇用危機の最先端事情(小林良暢)
グローバリゼーションと福祉ガバナンス(宮本太郎)
東アジア共同体形成の現状をみる(金子文夫)
多文化主義の功罪(小畑精和)
地球環境と持続可能な社会を考える(松下和夫)
「民主的」な水の運営に向けて(山本奈美)
洞爺湖サミットと世界の反グローバリゼーション運動(湯川順夫)
国際労働組合運動の展望を探る(中嶋滋)
トヨタ・イン・フィリピン(遠野はるひ)
[想うがままに]忘れがたき人1 安東仁兵衛さん(小寺山康雄)
[警世閑話]マスコミ倫理の危機的状況(一木玄)
[メディア時評]テレビの凋落 終わりの始まり(喜多村俊樹)
[ある視角]故池山重朗と原水禁運動(和田長久)
[読者論壇]さらに一歩踏み込む「生命の切捨て」(太田彰)
○「江戸」のダイナミズム
対談・江戸時代はグローバルだった(田中優子×橘川俊忠)
常識を超えた江戸時代の鉱夫集団「友子」(村串仁三郎)
中国・上海の環境問題はピークアウトしたか(叶芳和)
韓国の〈過去清算〉と日本(金東椿:板垣竜太訳・解説)
深まる介護労働の危機(石毛●子:●=金偏に英)
今なぜグラムシか?(黒沢惟昭)
08夏号(VOL.16)予告
編集後記
前書きなど
特集のことば
グローバリゼーシヨンという言葉は、人々に何をイメージさせるだろう。外国為替相場や海外の株価が毎日のニュースになり、確かに世界経済が身近に迫っているという実感はある。しかしながら、経済から政治、環境問題まで、その全体像はとらえがたい。本特集はそれを明らかにしようとする試みである。
サブプライムローン問題とアメリカのバブル崩壊を発端として、今や世界資本主義は、破綻に瀕しているかにみえる。ドル基軸体制が崩壊し、ユーロ等が力を得て世界の支配システムに変化が生じるのか、あるいは恐慌は不可避なのか。日本政府の無策は甚だしいが、破綻の解決もまたグローバルに行なわれる以上、日本だけがうまく生き延びることはありえない。「対岸の火事」ではないのである。
この経済のグローバリゼーションは、新自由主義というイデオロギーを伴って、世界中に「民営化」「自由化」を広げた。日本における「小泉改革」もその一環であり、それが格差・二極化社会を作り出したことはまちがいない。かつて多国籍企業が「悪」の元凶で、これを規制すれば「後進国」の雇用や福祉が守られるという議論がなされていた。が、今ではバブルによって生み出されて膨張した「信用」が利益を求めて世界中を駆けめぐり、それは、国家・国境を越えて、一国の経済や政治を支配し、雇用や福祉までをも左右する。一国内におけるケインズ的雇用政策や福祉政策が機能しなくなるという事態は、私たちにもグローバルに構想し、対処することを求めている。
本特集は、経済からみたグローバリゼーションの現状を明らかにし、それが環境問題や雇用・福祉問題にまで及んでいること、しかし一方ではそのグローバリゼーションに対抗する民衆の闘いもしっかり存在し、さらにそのグローバルな連帯の可能性があることを明らかにしている。
私たちが「先進国」において今の生活を維持することが、単に困難であるばかりでなく、より深刻な問題を引き起こすところまできている。私たちの「覚悟」も問われているのである。
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