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自殺予防マニュアル【第2版】 社団法人 日本医師会(編) - 明石書店
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自殺予防マニュアル【第2版】 (ジサツヨボウマニュアル) 地域医療を担う医師へのうつ状態・うつ病の早期発見と対応の指針

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発行:明石書店
B5判
92ページ
並製
定価 1,000円+税
ISBN
978-4-7503-2707-5   COPY
ISBN 13
9784750327075   COPY
ISBN 10h
4-7503-2707-7   COPY
ISBN 10
4750327077   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0047  
0:一般 0:単行本 47:医学・歯学・薬学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2008年3月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2011年8月26日
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紹介

年間の自殺者が9年連続3万人超の日本。自殺の動機としてうつ病の割合が高いとされるが、本書は精神科以外の医療関係者も「うつ」を理解し自殺減少を目的とした実務書である。「自殺対策基本法」成立「自殺総合対策大綱」決定に伴い2004年版を大きく改訂。

目次

刊行にあたって(唐澤祥人)

まえがき(天本宏)

はじめに(高橋祥友)
 1 自殺の現状
 2 自殺予防は医療者全体の問題
 3 自殺の危険因子
 (1)自殺未遂歴
 (2)精神疾患の既往
 (3)事故傾性(accident proness)
 (4)周囲からサポートが得られない状況
 4 「自殺したい」と打ち明けられたら
 まとめ
  コラム1 海外における自殺予防対策(アメリカ)

1.うつ病とはどんな病気なのか(神庭重信)
 1 うつ病とはどのような病気なのでしょうか
 (1)うつ病の原因と分類
 (2)うつ病の症状
 (3)うつ病は再発しやすい
 2 うつ病を見落とさないための重要な知識:うつ病の鑑別診断
 (1)身体症状
 (2)症状の日内変動
 (3)行動の変化:性格の障害との鑑別
 (4)精神病症状(妄想や幻覚など):統合失調症との鑑別
 (5)不安障害との合併
 (6)一般疾患との合併
 (7)高齢者・脳の器質的な障害が疑われる場合
 (8)アルコール依存が疑われる場合
 (9)月経前や更年期の症状
 (10)産後うつ病
 (11)重症のうつ病の場合
 (12)慢性化している場合
 (13)躁症状が出現した場合
 3 うつ病を診断するための面接
 (1)抑うつ気分
 (2)興味または喜びの喪失
 (3)食欲の減退または増加
 (4)睡眠障害(不眠または睡眠過多)
 (5)精神運動機能の障害(強い焦燥感あるいは逆に精神運動機能の制)
 (6)疲れやすさ・気力の減退
 (7)強い罪責感
 (8)思考力や集中力の低下
 (9)自殺への思い
  コラム2 海外における自殺予防対策(フィンランド、スウェーデン)

2.うつ病の治療(中村純)
 はじめに
 1 精神療法の原則
 (1)話を聞くこと
 (2)うつ病は治る病気
 (3)休養が第一
 (4)病気だから薬が必要
 (5)うつ病の治療過程と重要な症状
 (6)精神療法で重要なこと
 (7)自殺念慮を訴える人への注意
 2 認知療法
 (1)うつ病患者の認知
   1)恣意的推論
   2)二分割的思考
   3)選択的抽出
   4)拡大視・縮小視
   5)極端な一般化
   6)自己関連づけ
   7)情緒的理由づけ(取り越し苦労)
 (2)認知の歪みをどのように修正するか
 3 リラクゼーションの技法
 4 薬物療法
 (1)SSRI
 (2)SNRI
 (3)スルピリド
 コラム3 海外における自殺予防対策(イギリス、オーストラリア)

3.専門医へ紹介するタイミング(中村純)
 はじめに
 1 専門医へ紹介したほうがよい場合
 (1)診断に苦慮する場合
 (2)SSRI、SNRI、スルピリドを投与しても症状が改善しない場合
 (3)うつ病が重症の場合
 (4)産後うつ病
 (5)躁状態
 (6)自殺念慮が強いうつ病
 2 専門医と一般診療医あるいはかかりつけの医師との連携
 おわりに

4.自殺未遂が起きた時の具体的な対応(高橋祥友)
 1 自殺未遂に対しては厳重な警戒を
 2 治療の原則
 3 群発自殺
 まとめ

 参考文献
 資料 自殺総合対策大綱(平成19年6月8日 閣議決定)

あとがき(西島英利)


(版元注:「刊行にあたって」唐澤祥人氏の祥は、正しくは「示」へんに羊)

前書きなど

刊行にあたって(日本医師会会長:唐澤祥人)

 わが国では、高齢化の進展に伴う認知症、うつ病患者の増加と中高年男性の自殺者の激増、さらには、実母などによる児童虐待、少年による凶悪犯罪などの思春期の問題など、すべての世代において、こころの健康が課題となっています。
 とくに自殺の問題は深刻で、年間の自殺者が9年連続で3万人を超えております。男性が約70%であり、年齢別では、60歳以上が全体の約35%を占めています。また、遺書があった自殺者の約40%が「健康問題」を動機としております。この結果を見ますと、今後、団塊の世代の人たちが退職され、地域を中心とした生活を始められることになりますが、こういった方々を地域で支えていくことが必要ではないか、と痛感しているところであります。
 日本医師会では、西島英利小倉蒲生病院理事長の監修、神庭重信九州大学大学院教授、高橋祥友防衛医科大学校教授、中村純産業医科大学教授のご執筆により、『自殺予防マニュアル』を平成16年に刊行いたしましたが、平成18年6月に「自殺対策基本法」が成立、公布され、さらに、平成19年6月、「自殺総合対策大綱」が閣議決定されたことなどを踏まえ、このたび、第2版として、『自殺予防マニュアル――地域医療を担う医師へのうつ状態・うつ病の早期発見と対応の指針』を作成いたしました。
 本マニュアルは、精神科以外の地域医療を担う医師にも、うつ状態・うつ病について正しく理解していただき、うつ病を早期に診断、治療するとともに、必要に応じて専門医に紹介することにより、自殺者の減少に資することを目的としておりますので、ぜひご活用いただくことを切にお願いしたいと思います。

著者プロフィール

西島 英利  (ニシジマ ヒデトシ)  (

小倉蒲生病院理事長・参議院議員
(略歴)
昭和52年 日本医科大学卒業
昭和59年 小倉蒲生病院理事長
昭和60年 久留米大学非常勤講師(医学部神経精神科)
平成10年 日本医師会常任理事
厚生労働省社会保障審議会障害者部会委員、中央社会保険医療協議会委員等を歴任

上記内容は本書刊行時のものです。