特集 告知から始まる援助そだちと臨床 Vol.2
『そだちと臨床』編集委員会:編
発行:明石書店
この版元の本一覧
B5判 156ページ 並製
定価:1,600円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2529-3 C0311
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年04月
書店発売日:2007年04月05日
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紹介

第1特集は「告知から始まる援助」。告知は援助の始まりであるとあらためて捉え直し,医療,児童相談所,家庭裁判所などの現場で働く専門職が自身の体験と援助観を語る。告知された里子からの手記も掲載。第2特集は虐待対応に有効とされる理論と方法を紹介。

目次

【特集】告知から始まる援助——さまざまな現場から
 新生児集中治療室での告知と家族支援は切り離しては考えられない
  ——重篤な疾患がある新生児の家族への告知●箕輪秀樹/奈良県立奈良病院新生児科部長
 その子の今に何が大切か。迷いがなければ、子どもには必ず伝わる
  ——児童相談所での障害告知●村澤孝子/京都府京都児童相談所・主任相談員
 告発ではなく、支援のため。そう伝えたいと思いつつ、現実は対立のなかへ
  ——児童虐待通告への初期対応と告知●岡 聰志/横浜市中央児童相談所支援課相談指導担当係長
 告知ともいえる面接で心がけるのは、先入観をもたず客観的な事実を述べること
  ——家庭裁判所調査官の虐待への関わりと告知●籠田篤子、鎌田耕一/名古屋家庭裁判所・家事部
 告知+理解=幸せ。いつかは受けとめられる
  ——「養子」と告げられた子どもから●湧口真生
 真生さん一家との長いおつきあいから——親子結びに関わった当事者として●矢満田篤二
 子どもにとって自分の出生を知ることは、根っことなる、とても大切なこと
  ——里親・養親家庭の真実告知●米沢普子/家庭養護促進協会
 不安のなかに取り残されないようにすること。それが子どもへの告知の目的
  ——小児腫瘍科の医師が語る告知●吉成みやこ/東北大学医学部附属病院
悪い知らせを伝えられるとき、患者はどのようなコミュニケーションを望んでいるのか
  ——がん告知とコミュニケーション●藤森麻衣子、内富庸介/国立がんセンター東病院臨床開発センター精神腫瘍学開発部
【特集】児童虐待対応の最前線
 サインズ・オブ・セイフティ・アプローチを日本でどう実践するか
  概説
   サインズ・オブ・セイフティ・アプローチ入門●井上 薫、井上直美
  インタビュー
   アンドリュー・ターネル氏に聞く——子どもの安全を守る。それが児童虐待対応の第1原則です
  私たちのSoSA実践●坂口 洋、久保樹里、西川富美子、井戸 崇、井上直美
【連載】
 「そだちと臨床」を支える人たち(2)
 公開します! 発達相談のコツとツボ(2)
 たとえ話で納得! 発達臨床心理学用語講座(2)
 誌上カンファレンス(2)——新版K式発達検査2001による検査データの読み込みから
 行政 up to date(2)——認定こども園/学校教育法の改正/生活保護基準の見直し
 「家族の構造理論」私風——第2回 世代の溝●団士郎
 Windows of Books No.2——群馬県中央児童相談所編
 みん&もこのりんしょう談義(2)「信じる」
 ジェノグラムをとおした家族理解(1)●早樫一男
 メールで問答——子どもをよりよく理解するための心理検査●藤田美枝子
 一時保護所論序説——第2回 システムズ・アプローチを考える●小木曽宏
 読者の広場
 編集後記/次号予告

前書きなど

編集後記
 もしかして、読者のみなさんは年に2冊の発行は少ないと思われるかもしれません。私たち編集委員も、他の雑誌に比べても少ないかなと思ったのです。でも、各自それぞれに仕事を持ちながらの編集作業ですから、それぐらいが限度でした。判断は間違っていなかったようです。第2号を発行するこの時点ではもうすでに第3号の準備が本格的で、明石書店編集部の大野祐子さんはゆっくり座っている暇がありません。
 本号では「告知から始まる援助」を第一に特集しました。とくに心理臨床では「受ける」ことがこれまで強調されてきたように思います。しかし一方、「告げる」ことなど、一歩踏み込んでそのあとを創り出してゆくようなことも、対人援助の仕事のなかにバランスよく位置づけられる必要があるでしょう。奈良病院医師の箕輪さんは、「(実際は楽しいんですよ!)」と、隠しとくつもりだったけどやっぱりそれを言いたいのよねと書きました。横浜市中央児童相談所ソーシャルワーカーの岡さんも、「(甘いかもしれませんが、これくらいの感傷は許してください)」と、「見上げてごらん夜の星を」のメロディまで読者の耳に届かせながらご自分の気持ちを綴りました。「養子だから、わたしはこのページにも登場することができました」と元気よく登場した湧口さん。あなたのことを教えてくださってありがとう。東北大学病院医師の吉成さんは、お父様のことに寄り添いながら言葉を紡ぎました。「最期までその人らしく尊重されて生きる」ということを、私たちに手渡してくださいました。その他の執筆者のかたがたも、それぞれにご自分をとおして伝えてくださってありがとうございました。
 さて、児童虐待やいじめ、自殺などに関する現場の取り組みについて社会問題として取り沙汰されることがあります。本誌では、現場にある実質、実態、課題などを丁寧に描き出すことによって、子どもたちの福祉に資することができればと考えています。第3号以降も地に足をつけて誌面を作っていきたいと思います。
 第3号への投稿を希望されている方は、4月中に上記の大野さんまでご一報をいただけると助かります。新年度です。新しい気持ちで。(川畑 隆)

著者プロフィール

『そだちと臨床』編集委員会(ソダチトリンショウヘンシュウイインカイ)

川畑 隆・菅野道英・大島 剛・宮井研治・笹川宏樹・梁川 惠・伏見真里子・衣斐哲臣・木村辰己・東方 愛・上松幸一・小木曽 宏・安部計彦・井上 薫

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