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コスタリカの歴史 イバン・モリーナ(著) - 明石書店
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コスタリカの歴史 (コスタリカノレキシ) コスタリカ高校歴史教科書
原書: Historia de Costa Rica : breve, actualizada y con ilustraciones

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発行:明石書店
A5判
272ページ
並製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7503-2517-0   COPY
ISBN 13
9784750325170   COPY
ISBN 10h
4-7503-2517-1   COPY
ISBN 10
4750325171   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0322  
0:一般 3:全集・双書 22:外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2007年4月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2015年8月22日
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紹介

コスタリカ史学を代表する2人の研究者による,紀元前1万2000年から現代までの歴史を収録した本邦初のコスタリカ研究の基礎文献。簡潔でユーモラスな表現とともに豊富なビジュアル資料で歴史エッセイとしても楽しめる。

目次

プロローグ 過去への旅立ち
第1章 最初の人びとの足跡(紀元前1万2000‐紀元1500年)
第2章 カシカスゴとセニョリオ(1500‐1570年)
第3章 征服と抵抗(1502‐1570年)
第4章 植民地時代前半のコスタリカ(1570‐1700年)
第5章 商人と農民(1700‐1850年)
第6章 コーヒーと資本主義と自由主義国家(1850‐1890年)
第7章 多様化、闘争、民主主義(1890‐1930年)
第8章 不況、社会改革、そして内戦(1930‐1950年)
第9章 中流階級の黄金時代(1950‐1978年)
第10章 過ぎ去ったばかりの過去、近い将来
エピローグ コスタリカの特異性
『コスタリカの歴史』とコスタリカの歴史教育に関する解説(小澤卓也)
コスタリカの年表
索 引

前書きなど

プロローグ
 日本語で出版される最初のコスタリカ通史となるこの本は、日本の読者にコスタリカの歴史を図版付きの物語として読んでもらおうとするものである。本書では、コスタリカの彩り豊かな独特の歴史のなかで起こったおもな出来事に焦点が当てられている。物語は、熱帯のジャングルが原始的な狩猟生活をしていた人びとの足跡を消し去ってしまった原始時代から都市が発達し生活が複雑となった現代までを扱っている。対象とする時代は長く、紀元前4000年から紀元前1000年の間の植物が栽培されるようになる時代から1948年の内戦まで、さらに19世紀のコーヒーとバナナ産業の勃興から1990年代の観光ブームまでが扱われている。
 本書は、観光旅行者向けにコスタリカの自然の驚異を宣伝するために書かれたものではなく、ラテンアメリカの典型的な国でもあるコスタリカというひとつの国が形成された背景と特徴を読者に知ってもらうために書かれている。いくつかの点で、本書は旅行会社が毎日提供している情報に類似してはいるが、本書による小旅行はコスタリカの火山や砂浜や小島を訪れることではなく、過去への旅行である。
 さあ、君自身が原始時代の狩人と一緒に狩りに出かけ、16世紀の部族社会における日常の仕事を観察し、スペイン人による征服に参加してみよう。君は植民地時代の村に滞在し、1830年以降のコーヒー栽培の拡大を体験し、19世紀末の未知のジャングルを拓いてもたらされたバナナ産業ブームを自分の目で見ることになる。そしてこの旅行が出発点に戻ったときには、君はひとつの国が形成され民主主義が定着するのを見つめ、農民や職人や労働者の抗議行動に参加し、1930年の経済危機と1948年の内戦を身近に見つめることになる。そして最後に君はコスタリカの社会民主主義の夢(1950-1978)の失敗の跡を訪れ、21世紀の幕開けとともに新自由主義(ネオリベラリズム)がもたらしたショッピング・モールで午後の買物をして、ポストモダン時代の熱帯の共和国を楽しむことになる。
 乱気流が予想されているので、シートベルトをしっかりと締めて、楽しい旅行に出てみてください。

著者プロフィール

イバン・モリーナ  (モリーナ,イバン)  (

 コスタリカ大学史学科歴史学教授。コスタリカ大学付属ラテンアメリカ・アイデンティティ・文化研究センター(CIICLA)研究員。
 近著に、La miel de los mudos y otros cuentos ticos de ciencia ficcion (San Jose: Editorama, 2003)、La estela de la pluma: Cultura impresa e intelectuales en Centroamerica durante los siglos XIX y XX (Heredia: Editorial Universidad Nacional, 2004)などがある。

スティーヴン・パーマー  (パーマー,スティーヴン)  (

 カナダ国家研究プログラム国際健康史専門研究員。ウィンザー大学史学科准教授。
 近著に、From Popular Medicine to Medical Populism: Doctors, Healers, and Public Power in Costa Rica, 1800-1940 (Durham: Duke University Press, 2003)などがある。
 パーマー氏とモリーナ氏が共著者として出版した図書にはLa voluntad radiante. Cultura impresa, magia, y medicina en Costa Rica, 1897-1932 (San Jose: Editorial Porvenir, Plumsock Mesoamerican Studies, 1996)、Educando a Costa Rica. Alfabetizacion popular, formacion docente, y genero, 1880-1950 (San Jose: Editorial Porvenir, Plumsock Mesoamerican Studies, 2000)、Costa Rica del siglo XX al XXI: Historia de una sociedad (San Jose: Editorial Universidad Estatal a Distancia, 2005)がある。また共編書には、Heroes al gusto y libros de moda. Sociedad y cambio cultural en Costa Rica, 1750-1900 (San Jose: Editorial Porvenir, Plumsock Mesoamerican Studies, 1992)、El paso del cometa: Estado, politica social y culturas populares en Costa Rica, 1800-1950 (San Jose: Editorial Porvenir, Plumsock Mesoamerican Studies, 1994)、The Costa Rica Reader: History, Cluture, Politics (Durham: Duke University Press, 2004)などがある。
 両氏が出版した著書は、Hispanic American Historical Review、The American Historical Review、Journal of Latin American Studies、The Americas、Annales Histoire、Sciences Sociales、Mesoamerica、Colonial Latin American Historical Review、Bulletin of Latin American Research、The New York Review of Books などの重要な学術誌上において書評された。

国本 伊代  (クニモト イヨ)  (

中央大学教授
ラテンアメリカ近現代史専攻
【主要著書】
『ラテンアメリカ――都市と社会』(共編著 新評論 1991年)
『メキシコ――1994年』(近代文芸社 1995年)
『ラテンアメリカ研究への招待』(共編著 新評論 1997年)
『移民――近代ヨーロッパの探求1』(共著 ミネルヴァ書房 1998年)
『ラテンアメリカ――新しい社会と女性』(編著 新評論 2000年)
『改訂新版 概説ラテンアメリカ史』(新評論 2001年)
『メキシコの歴史』(新評論 2002年)
『コスタリカを知るための55章』(編著 明石書店 2004年)

小澤 卓也  (オザワ タクヤ)  (

京都産業大学、神戸女学院大学、立命館大学、龍谷大学、各非常勤講師。
文学博士(立命館大学)
ラテンアメリカ近現代史専攻
【主要著訳書・論文】
「コスタリカの中立宣言をめぐる国際関係と国民意識」(『ラテンアメリカ研究年報』17号 1997年)
『ラテンアメリカからの問いかけ』(共著 人文書院 2000年)
『記念碑の語るアメリカ』(共訳 名古屋大学出版会 2002年)
『コスタリカを知るための55章』(共著 明石書店 2004年)
『パナマを知るための55章』(共著 明石書店 2004年)
「コスタリカの治安と暴力犯罪に関する一考察」(『アジア・アフリカ研究』通巻375号 アジア・アフリカ研究所 2005年)
「〈裏庭〉の選択」(『アメリカ史研究』29号 2006年)
『先住民と国民国家』(単著 有志舎 2007年)

上記内容は本書刊行時のものです。