自信と勇気を育む26章ADHD・アスペルガー症候群のある子と親のためのポジティブライフガイド
石川 真理子
発行:明石書店
この版元の本一覧
A5判 232ページ 並製
定価:2,000円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2441-8(4-7503-2441-8) C0036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2006年10月
書店発売日:2006年11月07日
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紹介

充溢する創造的な着想と行動力──ADHDの特性を生活に子育てに生かそう! ADHDに適したライフスタイルとADHDを個性に昇華させる術を26のレッスンにより伝授。ADHDを言い訳にしない著者の提言は,「普通になる」努力からあなたを解放する。

目次

はじめに
1 ADHDの成人女性へ──自分自身を立てなおすために
 Lesson 1 傷ついている自分に優しくしよう
 Lesson 2 ネガティブ思考をリセットしよう
 Lesson 3 固定観念にとらわれていませんか
 Lesson 4 本来の自分を受け入れ好きになるために
 Lesson 5 家事をスムーズにするために
 Lesson 6 ADHDのための収納革命
 Lesson 7 手間も時間もかけないハウスキーピング
 Lesson 8 ADHDのための簡単料理
 Lesson 9 日々のうっかり忘れをなんとかしよう
 Lesson 10 日々、充実感を得るために
 Lesson 11 「私自身」の顔をもとう
 Lesson 12 前向き思考にスイッチON!
2 ADHDの子どもとのつきあい方──この子たちはゆっくり大人になる
 Lesson 1 もう一度、子どもと向きあってみよう
 Lesson 2 気負わずにスペシャルタイムをもとう
 Lesson 3 しつけは親自身がみずからを律することから始まる
 Lesson 4 わが家の約束を家族全員で守るために
 Lesson 5 褒めるときと叱るとき
 Lesson 6 子どもがバランスのとれた生活を送れるように
 Lesson 7 食生活を改善しよう
 Lesson 8 食生活の基本ルールを身につけよう
 Lesson 9 メディアと上手につきあおう
 Lesson 10 「お行儀」は社会生活のベース
 Lesson 11 欠かせない家族の一員だから
 Lesson 12 子どもをストレスから守るために
 Lesson 13 学校とうまく連携し先生方と納得いくつきあいをするために
 Lesson 14 読書嫌いを克服しよう
発達障害と子育て 田角 勝(昭和大学小児科)
おわりに

前書きなど

はじめに
 息子がADHD(attention deficit/hyperactivity disorder:注意欠陥多動性障害)だと診断されたのは小学校2年生の夏。2カ月後には私自身もADHDであることがわかりました。いまから約4年前のことです。
 診断が下される前から、私はADHDの関連書や指導書をずいぶん読んできました。この本を手にとってくださったあなたの家にもそうした本があることでしょう。そして、それらを頼りに、日々、子どもと対峙しているのではないでしょうか。それは、ときに、出口の見えないトンネルを走りつづけているような感じを抱かせます。
 私も同じ経験をしてきました。けれど、あるとき、出口がちゃんとあることを知ったのです。それは、ADHDを真正面から受けとめ、それが自分や子どものありのままの姿であると前向きにとらえ、ADHDを言い訳にすることをやめたときのことでした。指導書に書かれていることを実行して効果が見られるようになったのは、その後のことです。
 だれでも、一度しかない人生を自分らしく生きたいと思っています。そして、周囲にもそんな自分をできれば理解してほしいと願っているはずです。ADHDの人もそうでない人も、大人も子どもも同じ。
 「ADHDであることを悔やんでどうにか普通に見えるように努力するよりも、ADHDの特徴を生かしてほしい。そのほうが自分らしくいられるばかりか、社会に十分貢献でき、自分も周囲の人も幸福にできるのだから」。私は心からそう思っています。
 私と同じくADHDのお子さんをもつ保護者の方と会ってときどき感じるのは、指導書にあることを実行すればあたかもADHDが治るかのように彼らが受けとめているということ。指導をすれば普通に見えるようになるとどこかで信じているようなのです。
 でも、残念ながら、そうなることはありません。指導書は、あくまでも、社会生活を送るうえでマイナスになるADHDの症状をコントロールする術を身につけることを目的としています。それは同時に「行動力があって創造的、アイデア抱負」などといったADHDならではの能力を生かすことにもつながると私は考えます。
 ADHD児をありのまま受け入れることができれば、普通になることを望むよりも、その子らしく生きていってほしいと願うようになるでしょう。指導する親の思いがそのように変われば、ADHD児への指導も実を結ぶはずです。
 この本を書くにあたって、私は「ADHDを肯定するにはなにから始めたらいいのだろう」と自問するところから出発しました。その結果、子どもへの指導よりもまずは親へのケアが必要だという考えに行き着いたのです。
 ADHD児を抱える親はたいてい疲労困憊しています。そのような状態で忍耐強さが必要とされる指導にあたるのは困難です。心に余裕がなければ、ADHDを肯定するのは難しいのです。この段階をクリアするしないは、2章でご紹介する子どもへの指導の結果を大きく左右することになります。
 なお、ここで紹介する指導法は、既存の指導書の内容をアレンジして私が実際に行っていることをとりまとめたものです。すべてのレッスンを順番通りにやってほしい、やらなければならない、とは思っていません。「やってみようかな」と思える内容が一つでもあれば、日常生活に役立てていただきたいと思います。そして、「これなら続けられそうだ」と感じたら、ぜひ継続してほしいのです。
 「指導するんだ」などと気構えることなく、あくまでも当たり前の習慣として、この本にあることを取り入れていただけたら、とても嬉しく思います。
 一つ大事なことを忘れていました。ADHDを受け入れることの大切さを先に述べましたが、それはあなた自身にも言えることなのです。ありのままの自分を肯定し、受け入れてください。自分のことを大好きになって大切にしてください。あなたが進もうとしている道には、自信と愛情が必要だからです。

著者プロフィール

石川 真理子(イシカワ マリコ)

1966年、東京都に生まれる。文化女子大学服飾学科を中退後、インポートアパレル会社に勤務。同業界で数回転職を繰り返したのち25歳でコピーライターに転身、大手出版社の編集プロダクションに勤務。1年弱で独立、以降フリーランスとなり現在に至る。広告企画&コピーライティング、女性誌の特集記事の取材執筆、書籍の出版プロデュースおよび編集・執筆、WEBサイトのディレクション&コピーワークなど、幅広い分野でプランナー&ライターとして活躍している。著書に、ADHDと診断されるまでの半生を綴った『ADHDとして生きる——おりこうでない私の半生』(診断と治療社、2005年)がある。妻であり一男一女の母でもある。

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