発行:明石書店
この版元の本一覧
A5判 216ページ 並製
定価:1,500円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2138-7(4-7503-2138-9)
在庫あり
奥付の初版発行年月:2005年06月
書店発売日:2005年06月28日
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性虐待の実態と影響を理解することから始め,逆境の中でもしなやかに生きていくための「癒しの道のり」を示す。「大変な時」は終わりを告げ,自分が「今,ある」ことの大切さに気づかせてくれる。「私らしく生きるため」の回復への方法も提案する。
目次
この本を手にしたあなたへ<br>謝辞<br>はじめに<br>第1章 性虐待って何ですか<br>1.サバイバー(survivor)って何ですか<br>2.性虐待って何ですか<br> ── サバイバー間で被害体験を比べること<br>3.この本を読み進めるにあたって<br> ── 性虐待に向き合うことが“怖い”のはなぜ?<br> ── 読むときに大事なこと<br> ●自分をいたわる箱づくりのエクササイズ<br> ●グランディングの五感を使うエクササイズ<br> ●グランディングのイメージエクササイズ<br> ── 安全な感覚を手にする<br> ── サポートネットワークをつくる<br>4.あなたは一人ではありません<br> ── 癒しは可能です……もしあなたが望むならば<br> ── 性虐待を表現するときに使われたくない言葉<br>第2章 癒しの道のりにはどんなことがありますか<br>1.レジリアンス(resilience)── 逆境のなかでしなやかに生きていく弾力性<br>2.子どものころの性虐待はどんな影響をもたらしますか<br> ── 性虐待の影響<br> ●自分を大切にする気持ち(自尊心)についての7つの質問<br> ●感情についての9つの質問<br> ●自分の体についての6つの質問<br> ●親密な人間関係についての8つの質問<br> ●自分の性的感性(セクシュアリティ)についての8つの質問<br> ●抱きがちな被害的思い込みや考え(被害者思考)についての18の質問<br> ●家族との関係についての7つの質問<br> ●子育てについての6つの質問<br> ── 性虐待の影響から自分を癒す<br> ●平穏のエクササイズ<br>3.生きていくために用いた工夫<br> ●被害の矮小化、過小評価 ●合理化 ●忘れること<br> ●否認 ●嗜癖 ●摂食障害 ●解離<br>4.癒しの道のりにはどんなことがありますか<br> ●旅の途中で空を見つめるエクササイズ<br> 1)自分を癒す選択をする<br> 2)最初の危機を乗り越える<br> 3)虐待の記憶を思い出すこと<br> ●「入れもの」に記憶を納めるエクササイズ<br> 4)私が悪いのではない ── 自分を信頼する<br> ●あなたがこの世に生まれたことを祝福するエクササイズ<br> 5)悲しむことを通して心を癒す<br> 6)怒りを感じ解放する<br> ●怒りのエクササイズ<br> 7)あなたに加害行為をした人に「立ち向かうこと」<br> 8)魂を癒す、変わりゆく自分とつきあう ── 過去から未来へ<br>第3章 私らしく生きるために<br>1.快復のためのいろいろな方法 ── 話せる人がいますか<br> ── 助けを求めてもよいということを知る<br> ── 身近に話せる人を探す<br> ── カウンセリングではどのような助けをしてくれるのですか<br> ── 自助グループは何をするところですか<br> ●SCSA(Stop Child Sexual Abuse)会<br> ●女たちの会<br> ●SSA(Sexual Survivor of Assault)<br> ●NAC(NOT ALONE CLUB )<br> ── 自助グループを始めるとき、そして継続するときのヒント<br>2.サバイバーからの贈り物 ── 子どものころ受けた性虐待からの癒しを、自分の資源として自分も含め自分以外の人にも役立てること<br>3.性虐待の法律で知っておいたほうがよいこと ── 性虐待は犯罪です<br>4.大切な存在であるあなたへ<br> ── 私を育てること<br> ── 私らしさをつくるもの<br> ── 私の物語を紡ぐこと<br> ●私の物語を紡ぐエクササイズ<br>終わりに<br>引用・参考文献<br>資料<br> 相談機関窓口<br> 関連法律<br>付録●フィーリング・チャート<br>あとがき
前書きなど
はじめに<br>この本を手にとり、開いてくれてありがとう!<br><br> この本は、「子ども時代に性虐待を受けた女性(サバイバー)」が、自分の癒しの道のりを確認し、誇りを持って生きていくことを応援する本です。<br> 日本で“子どものころの性虐待”が嘘や空想ではなくほんとうだと信じられはじめたのは、最近のことです。性虐待は、子どものころ被害に遭い成人した女性たちの話から、真実が明らかになってきています。語りはじめた女性たち、語らずとも自分のなかに持ちつづけている女性たち、あまりの衝撃に記憶を消した女性たち、悲しくも命を落とした女性たち、たくさんの女性たちが昔も今も性虐待の体験に苦しんでいます。<br> しかし、そんな女性たちのなかにある癒す力と生きる叡智を、私たちはたくさんのサバイバーとの出会いから知っています。サバイバーは、つらく悲しい出来事を体験しながらも、それを乗り越え、生きていくためにできる、あらゆることをして成人してきました。人によってその方法は異なるでしょう。もちろん、あなたのなかにもあります。一人一人の心のなかには、悲しい出来事を乗り越え、生きる力に変える、宝物のように輝いている光があります。その宝物の中身は、ドラえもんのポケットのように、あなたを助けてくれる小道具がぎっしりつまっているのです。<br> この本でそれらの宝物のいくつかを紹介させていただき、あなたにも思い出していただけたらと思います。自分を生かしてくれた小道具たちを、あなたを助けてくれた宝の数々を。それらは、サバイバーにつけられた「ダメージを受けた」という名札をとり、「だからだめなんだ」というレッテルを剥がすものです。そして、「ダメージを受けた」にもかかわらず「こんなにもたくさんの力を持って生きてきたんだ」と、胸をはって歩くことを思い出させてくれるかもしれません。あなたが癒しの道のりで、勇気と愛あるサポートが得られ、自由に歩めることを願っています。
著者プロフィール
グループ・ウィズネス(グループ・ウィズネス)
ウィズネスとは“ウィズ=共に”という英語に“ネス/名詞形”を付けて、“共に在ること”という思いを込めて、私たちが創った言葉です。当事者の方々が「求めていることは何だろう?」と、問いながら考えました。<br> 私たちは、冒頭に紹介しました、1999年のカナダ研修に共に参加し、性虐待のテーマが各々にとって自分の人生に深くかかわっている内容であることに気づきました。そして、研修を通して、虐待とは対極にある、人と人とが尊重し合うかかわりのなかから、安心感や自分たちの可能性を信じる力が芽生えることを体験しました。そのことの大切さを少しでも日本の社会に伝えたいという思いから、グループ・ウィズネスが誕生しました。<br> 人の暴力で疵ついた魂は、尊重し合う人間関係のなかで癒され、快復することができると信じています。
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