発行:明石書店
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A5判 352ページ 上製
定価:4,600円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2073-1(4-7503-2073-0) C0036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2005年03月
書店発売日:2005年04月02日
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「北」のNGOと「南」のNGOの誕生の経緯とそれぞれの性質,支援活動と開発教育,関係者へのアカウンタビリティ,政府とのパートナーシップの在り方などの視点から,歴史の中で変容するNGOの性格・理念・手法を,豊富な実例に基づいて紹介する。
目次
序 章 NGOとは何か ——国際協力NGOの定義と役割
1 国際協力の基本認識
2 国際協力NGOの定義
3 NGOの役割
第一部 NGOの誕生と発展
第一章 NGOの誕生と発展の概要
1 はじめに
2 NGOの誕生と発展
第二章 欧米諸国のNGOの誕生と発展
1 イギリスのチャリティの発展
2 キリスト教系団体の植民地における慈善活動 ——南の国々で活動する国際NGOの原点
3 黒人奴隷制度からの解放運動 ——NGOの政策提言活動の原点
4 戦争被災者・難民への救済活動 ——NGOの緊急援助・復興支援の原点(一九世紀から第二次世界大戦)
5 一九五〇年代から一九八〇年代のNGO活動
6 一九九〇年代から現在
第三章 開発途上国のNGOの誕生と発展
1 アジアのNGO
2 アフリカのNGO
第四章 日本のNGOの誕生と発展
1 奈良時代や鎌倉時代の仏教ボランタリー活動の先駆者たち ——行基、空海、重源、叡尊
2 江戸時代の仏教の統制
3 国際赤十字運動からの影響 ——日本赤十字社の誕生
4 戦前のNGOの動き ——日中戦争中の被災者・避難民への救済活動
5 戦前の日本のボランタリー活動の限界
6 戦後のNGO団体の設立
7 一九九〇年代から二〇〇四年のNGOの活動の動向
第二部 NGOの専門性の発展
第一章 NGOによる開発協力 ——緊急援助、平和構築、参加型開発の変遷
1 NGOによる緊急援助
2 NGOによる紛争予防と平和構築
3 参加型開発
第二章 NGOによる開発教育
1 はじめに
2 欧米の開発教育の変遷
3 開発教育の概念の流れ
4 日本における開発教育の変遷
5 日本政府による開発教育への支援
6 日本のNGOによる開発教育
7 NGOによる開発教育の課題
8 おわりに
第三章 NGOによる政策提言・キャンペーン
1 はじめに
2 NGOによるキャンペーンとは何か
3 イギリスのNGOによるキャンペーン活動の変遷
4 イギリスのNGOによるキャンペーンの特徴
5 イギリスのNGOによるキャンペーンの課題
6 おわりに
第四章 北のNGOと南のパートナー団体とのパートナーシップ
1 はじめに
2 国際開発のためのパートナーシップ
3 カンボジアにおける開発のパートナーシップ
4 カンボジアのNGOの現状
5 カンボジアのNGOとのパートナーシップ(協力関係づくり)の事例
6 おわりに
第五章 アジア共生社会における日本のNGO活動
1 はじめに
2 アジア共生社会とNGO活動
3 アジア共生社会における日本のNGOの役割
4 アジア共生社会における日本のNGOの課題
5 おわりに
終 章 NGOのさらなる発展のための課題と結論
1 日本のNGOに求められるアカウンタビリティ
2 日本のNGOによる国際政策キャンペーン
3 日本のNGOと政府によるパートナーシップ
4 結論
おわりに
前書きなど
はじめに 本書の目的・構成・研究方法 二〇〇一年九月一一日のアメリカ同時多発テロは、世界に大きな衝撃を与えた。それに続くアメリカを中心とする連合国のアフガニスタン攻撃、イラク攻撃、そして世界各地で発生するテロ事件は、21世紀が戦争と紛争の世紀に逆戻りするのではないかという不安感を抱かせる。 今日、国際協力NGO(以下NGO)は、国際社会の新しいファクターとして、紛争地域や貧困地域など世界のあちこちで活動している。従来の国際社会のファクターである政府、国際機関、企業とともに、21世紀の国際社会におけるNGOの活動とその役割が注目されている。 ひとくちにNGOといっても、先進国の中の欧米諸国のNGO(北のNGO)、アジア・アフリカ・ラテンアメリカなどの開発途上国のNGO(南のNGO)、そして日本のNGOもある。今日では、特に南のNGOの台頭には目覚ましいものがあり、先進国政府や国際機関などから直接資金を供与されているNGOも数多くある。 このようなNGOは、世界の相互依存や経済のグローバリゼーションが進む一方、地域紛争やテロ事件が多発する混迷の時代に、貧困のない世界、共生できる世界、公正な世界、暴力のない平和な世界を目指して、市民一人ひとりが形成する市民社会に依拠しながら、開発、環境、人権、平和などの諸課題の解決・改善のために活動している。 しかし、このようなNGOがなぜ近代社会の中で誕生し発展してきたのか、またNGOが彼らの活動の柱である開発協力、開発教育、政策提言、国際政策キャンペーン、アカウンタビリティ、政府とのパートナーシップなどの専門性をいかに発展させてきたかについては知られていないし、それらを分析した文献や資料も少ない。 本書は以上の問題意識に基づき、次の二つの視点から「NGOの発展の軌跡」を明らかにする。1 主に国際協力の分野で活動しているNGOを対象に、近代社会の中でなぜNGOが誕生し発展してきたのか、先進国(主に欧米諸国)、開発途上国、日本のそれぞれのNGOの事例を検証すること。2 NGOの誕生と発展と併せて、開発協力、開発教育、政策提言、国際政策キャンペーン、北のNGOと南のパートナー団体とのパートナーシップ、アジア共生社会、アカウンタビリティ、NGOと政府によるパートナーシップの観点から、NGOの専門性の発展の経緯を考察すること。 次に、本書の構成は以下の通りである。 序章では、NGOとは何かを考え、国際協力の基本認識、NGOの定義、NGOの役割を紹介する。第一部では、NGOの誕生と発展の概要を紹介し、続いて欧米諸国、開発途上国、日本の各々のNGOの誕生と発展の事例に焦点を当て、歴史的な変遷をたどりながらその特徴を見ていく。 第二部では、NGOの専門性の発展について、彼らの中で柱となる活動を考察する。最初に、NGOによる開発協力について、緊急援助、紛争予防と平和構築、参加型開発の観点から紹介する。次に、NGOによる開発教育に関して、開発教育の歴史や概念を紹介しながら、日本の開発教育の事例を中心に検討する。続いて、NGOによる政策提言・キャンペーン、特に国際政策キャンペーンについて考え、イギリスのNGOによるキャンペーンの事例を中心に分析する。また、北のNGOと南のパートナー団体とのパートナーシップに関して、国際開発におけるパートナーシップとは何かを紹介し、カンボジアのローカルNGOや住民組織を事例に考える。さらに、アジア共生社会における日本のNGOの活動として、アジア共生社会における日本のNGOの役割と課題について検討する。 最後に、終章では、日本のNGOの今後の発展のための課題として、NGOのアカウンタビリティ(説明責任)、NGOによる国際政策キャンペーン、NGOと政府のパートナーシップの三つの課題を取り上げて分析し、最後に結論を述べる。(後略)
著者プロフィール
重田 康博(シゲタ ヤスヒロ)
略歴<br>1956年 東京生まれ<br>1981年 成蹊大学法学部政治学科卒業(国際政治学専攻)<br>1986年 (財団法人)国際協力推進協会(APIC)勤務<br>1994年 イギリス国際NGOクリスチャン・エイド客員研究員<br>1997年 ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)開発学学科(開発学修士課程)卒<br>1997年 NGO活動推進センター(現〔特定非営利活動法人〕国際協力NGOセンター)勤務<br>2000年 九州国際大学国際商学部アジア共生学科助教授(国際協力論・NGO論)<br>2004年 同教授<br>2005年4月より九州国際大学国際関係学部国際関係学科教授就任予定<br><br>現在のNGO活動<br>(特定非営利活動法人)オックスファム・ジャパン代表理事、JVC九州ネットワーク代表、NGO福岡ネットワーク(FUNN)副代表、(特定非営利活動法人)開発教育協会理事<br><br>主な論文・調査研究<br>『南北NGO間の新しい開発協力のあり方に関する調査研究』国際協力推進協会、1989年(共著、「フィリピン」「インドネシア」「日本のNGO」担当)<br>『開発教育ガイドブック』国際協力推進協会編、明石書店、1991年(共著、「イギリス」「オランダ」「日本」担当)<br>『日英の市民レベルの新しい国際協力・国際交流の協力のあり方に関する調査実績報告書』国際交流基金「地域・草の根交流欧州派遣事業」、1995年<br>『海外における国際協力に関する広報活動と開発教育』国際協力推進協会、1997年(共著、「イギリス」担当)<br>「英国NGOの開発教育の実態」『IDCJ FORUM』第20号、国際開発センター、2000年<br>「アジア共生社会における日本のNGO活動」『九州国際大学国際商学論集』第12巻第2号、2001年<br>「日本のNGOキャンペーン活動の歴史と特徴」『NGO/NPOキャンペーン・ハンドブック』未来のための教育推進協議会、2002年(共著) ほか
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