発行:明石書店
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四六判 256ページ 並製
定価:2,000円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2052-6(4-7503-2052-8) C0037
在庫あり
奥付の初版発行年月:2005年02月
書店発売日:2005年02月12日
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多文化,多国籍の子どもたちがあつまる横浜市立いちょう小学校の授業,学校づくりの取り組みを教員,保護者ら,当事者が記録する。新しい多文化の学校づくりが子ども,保護者,教師,地域に何をもたらすのか。
目次
はじめに——いちょう小学校の概要(金野邦昭)
第一部 多文化共生教育フォーラム in いちょう小学校
1 「多文化共生教育フォーラム」について(金山尚子)
2 パネルディスカッションの記録
第二部 多文化共生の学校運営
第一章 学校経営の視点
1 地域との連携をめざした学校づくりを振り返って(瀬野尾千恵)
2 「全校TT」をめざした学校づくりを振り返って(服部信雄)
第二章 全職員による協力指導体制(全校TT体制)
第一節 担任・副担任の視点
1 一年担任の挑戦〜全校TTの実際〜(竹下 護)
〈コラム〉 アフロ先生!(横溝 亮)
2 教室に通訳さんがやってきた!(石田裕美)
〈コラム〉 ベトナム語通訳として(トルオン・ティ・トゥイ・チャン)
3 教室に外国から転入生がやってきた!(山田 昭・松本美奈子)
〈コラム〉「いちょう日本語教室」について(高村京瑛・中原 円・日野美子・加藤優子)
4 日本語が苦手でも楽しい図書室(鈴木裕子)
〈コラム〉 教育の原点を見つめて(山田祥子)
5 ベトナムレストラン開店物語(中河原昭夫・中向紀子)
〈コラム〉 職員室こぼれ話(尾崎鎭久)
第二節 子どもの学びを共に支える職員の視点
1 中国人児童に寄り添って(保健室から)(大友裕子)
2 給食にベトナム料理を(給食室から)(土方直美・津田ます江・片桐展和・小枝千代子)
3 マルチ事務職員七変化?(石井健一)
4 多言語対応事務室繁盛記(東 美江)
5 技術員室から見たいちょうっ子(富田春子・時田紘八郎)
〈コラム〉 いちょう小学校と私(香川りか)
第三章 国際教室の運営
1 国際教室の役割(菊池 聡)
2 日本語指導のしくみ(金子正人)
第三部 多文化共生の授業づくり
第一章 授業実践
1 自分のルーツを大切にした授業づくり(総合的な学習の時間)(高橋 亨)
2 母国の文化を大切にした授業づくり(総合的な学習の時間・家庭科)(山田 昭・鈴木裕子)
3 場面把握を大切にした授業づくり(算数科)(飯村ヒサ)
4 言葉を大切にした授業づくり(国語科)(森 愛子)
5 日本の伝統を大切にした授業づくり(音楽科)(武藤美穂)
6 体験を大切にした授業づくり(日本語)(金子正人)
第二章 学校と大学の連携
1 授業づくりにおける学校と大学の協働(齋藤ひろみ)
〈コラム〉 研究者としてのアイデンティティ・クライシスを乗り越えて(原 みずほ)
第四部 学校・家庭・地域の連携
第一章 多文化PTAの誕生
1 初めての外国出身PTA会長を務めて(木村英子)
2 世界に知ってほしいいちょう小学校(福山満子)
第二章 学校と自治会の連携
1 自治会といちょう小学校(坂本利恵)
〈コラム〉 子ども会の活動といちょう小学校(杉原静枝)
第三章 学校とボランティアの連携
1 上飯田地区「親子の日本語教室」について(櫻井ひろ子)
〈コラム〉 親子の日本語教室を通して(松本典子)
2 多文化まちづくり工房といちょう小学校(早川秀樹)
第四章 四校連絡会——学校間の連携
1 上飯田地区四校連絡会(金子正人)
2 飯田北小学校と四校連絡会(清水良子)
3 上飯田小学校と四校連絡会(小室美恵子)
4 上飯田中学校と四校連絡会(伊藤 学)
第五章 学校と保育園の連携
1 多文化保育園(浜崎恵子)
〈コラム〉 カンボジアにつながる園児との出会い(高野由美)
おわりに——多文化共生社会に向けて(山脇啓造)
あとがき
資料
いちょう小学校と地域のあゆみ
神奈川県における外国人登録者の推移
前書きなど
はじめに——いちょう小学校の概要 金野邦昭(校長) 横浜市立いちょう小学校は、横浜市泉区上飯田町の神奈川県営いちょう上飯田団地の中にあり、子どもたちはそこから通学しています。 かつては、田園風景の広がる農村地帯でしたが、昭和四〇年代に団地が建設され、急激に人口が増加しました。そして、人口の増加にともない昭和四八年五月に本校は当地に開校しました。 一時期は、児童数二〇〇〇名を超える大規模校でしたが、現在は、児童数二一五名の小規模校になっています。 いちょう小学校の特色の一つは、外国につながる児童(外国籍児童および外国にルーツのある日本籍児童)が多数在籍することです。外国につながる児童が増えた背景には、中国帰国者家族やインドシナ難民の呼び寄せ家族の方々が、徐々にいちょう団地に住むようになったことがあります。 外国籍児童は、平成元年頃から増え始め、現在は八一名が在籍しています。全校児童に占める外国籍児童の割合は三八%で、外国につながる児童全体では五三%になります。こうした特色を生かして、いちょう小学校では、国籍や民族の異なる子どもたちが、互いの違いを認めながら共に学ぶ多文化共生の学校づくりをめざしてきました。 外国につながる児童の多くは、日本で生まれ育っているか、日本での生活経験が長いため、日常会話には困りません。教師とのやりとりにも不自由を感じることはあまりありません。しかし、在籍学級での学習に参加するために必要な日本語(学習言語)をきちんと身につけていない児童もおり、そうした児童には「読む力」や「書く力」を中心とする、学習に参加するために必要な日本語の力をつけるための支援を行っています。 また、年に二〜三人、日本語がまったくわからない状態で編入学してくる児童もいます。中国、ベトナム、カンボジア等から、日本語を学ばずに来日する児童で、初期段階からの日本語指導を必要とします。編入当初は戸惑いや不安もあるのですが、母語のわかる日本語教室の先生の指導を受けたり、同じ国にルーツをもつ友だちの助けをかりたりして、元気に登校しています。日本人児童も言葉のわからない児童を温かく受け入れています。 こうした実態をふまえ、本校では、全職員による協力指導体制(全校TT体制)を基盤に、「子ども一人ひとりが安心して、豊かに生活できる学校づくり」を目指してきました。また、広く学校を開き、地域関係者はもとより、ボランティア団体や大学関係者、近隣の三校(上飯田中、上飯田小、飯田北小)、幼稚園、保育園とも連携して、子どもたちのより確かで豊かな育ちを支える体制づくりを推進してきました。 少子高齢化や人口減少、さらにグローバル化の進展の中で、今後、日本における外国人の受け入れが本格化することに伴い、どの学校現場でも本校と同じような状況が生じてくることが予想されます。五年後、一〇年後の学校の在り方を考える上で、本校の取り組みがなんらかの参考となれば幸いです。
著者プロフィール
山脇 啓造(ヤマワキ ケイゾウ)
明治大学商学部教授(外国人政策・多文化共生論)。国連開発計画職員、明治学院大学研究員を経て現職。浜松市世界都市化ビジョン策定指導員、立川市国際化推進委員会委員長、外国人集住都市会議教育部会コーディネータ、岐阜県国際交流センター在住外国人との共生社会検討委員会座長等を歴任。
横浜市立いちょう小学校(ヨコハマシリツイチョウショウガッコウ)
平成16年度職員<br>金野邦昭 金山尚子 竹下 護 石田裕美 森 愛子 高橋 亨 大泉恵子 山田 昭 中河原昭夫 中向紀子 鈴木裕子 菊池 聡 武藤美穂 松本美奈子 松谷和子 金子正人 大友裕子 土方直美 石井健一 東 美江 津田ます江 片桐展和 富田春子 時田紘八郎 近藤俊夫<br>学習指導カウンセラー:齋藤ひろみ 長嶋 清<br>日本語教室講師:高村京瑛 日野美子 中原 円<br>運営補助員:香川りか<br>学習支援者:加藤優子 横溝 亮 原 みずほ
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