一般医療機関におけるうつ状態・うつ病の早期発見とその対応自殺予防マニュアル
社団法人日本医師会:編集, 西島 英利:監
発行:明石書店
この版元の本一覧
B5判 64ページ 並製
定価:800円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-1865-3(4-7503-1865-5)
在庫あり
奥付の初版発行年月:2004年03月
書店発売日:2004年02月27日
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紹介

年間自殺者約3万人のうちの大多数が,最後の行動に及ぶ前に精神疾患にかかっていたという事実が明らかになっている。自殺予防を精神科だけの問題ではなく,医療従事者全体の問題ととらえ,適切な精神科治療に結びつけるための知識,対応方法を紹介する。

目次

まえがき(坪井栄孝)

はじめに(高橋祥友)
1 自殺の現状
2 自殺予防は医療者全体の問題
3 自殺の危険因子
(1)自殺未遂歴
(2)精神疾患の既往
(3)事故傾性(accident proness)
(4)周囲からサポートが得られない状況
4 「自殺したい」と打ち明けられたら
まとめ 

1 うつ病とはどんな病気なのか(神庭重信)
1 うつ病とはどのような病気なのでしょうか
2 うつ病を見落とさないための重要な知識:うつ病の鑑別診断
(1)身体症状
(2)症状の日内変動
(3)行動の変化:性格の障害との鑑別
(4)精神病症状(妄想や幻覚など):統合失調症との鑑別
(5)不安障害との合併
(6)一般疾患との合併
(7)脳の器質的な障害が疑われる場合
(8)アルコール依存が疑われる場合
(9)月経前や更年期の症状
(10)重症のうつ病の場合
(11)慢性化している場合
(12)躁症状が出現した場合
3 うつ病を診断するための面接
(1)抑うつ気分
(2)興味または喜びの喪失
(3)食欲の減退または増加
(4)睡眠障害(不眠または睡眠過多)
(5)精神運動機能の障害(強い焦燥感あるいは逆に精神運動機能の制止)
(6)疲れやすさ・気力の減退
(7)強い罪責感
(8)思考力や集中力の低下
(9)自殺への思い

2 うつ病の治療(中村純)
はじめに
1 精神療法の原則
(1)話を聞くこと
(2)うつ病は治る病気
(3)休養が第一
(4)病気だから薬が必要
(5)うつ病の治癒過程と重要な症状
(6)精神療法で重要なこと
(7)自殺念慮を訴える人への注意
2 認知療法
(1)うつ病患者の認知
1)恣意的推論
2)二分割的思考
3)選択的抽出
4)拡大視・縮小視
5)極端な一般化
6)自己関連づけ
7)情緒的理由づけ(取り越し苦労)
(2)認知の歪みをどのように修正するか
3 リラクゼーションの技法
4 薬物療法
(1)SSRI
(2)SNRI
(3)スルピリド

3 専門医へ紹介するタイミング(中村純)
はじめに
1 専門医へ紹介したほうがよい場合
(1)診断に苦慮する場合
(2)SSRI、SNRI、スルピリドを投与しても症状が改善しない場合
(3)うつ病が重症の場合
(4)産後うつ病
(5)躁状態
(6)自殺念慮が強いうつ病
2 精神科医と一般診療科医の連携
おわりに

4 自殺未遂が起きた時の具体的な対応(高橋祥友)
1 自殺未遂に対しては厳重な警戒を
2 治療の原則
3 群発自殺
まとめ

参考文献
あとがき(西島英利)

前書きなど

 わが国では、高齢化の進展に伴う痴呆精神疾患患者への対応、うつ病患者の増加と中高年男性の自殺者の激増、さらには、実母等による児童虐待、少年による凶悪犯罪等の思春期の問題など、すべての世代において、こころの健康が課題となっております。  特に自殺の問題は、それまで約2万2000人前後であった自殺者が、平成10年には約3万2000人と急増して以来、5年連続で3万人を超え、深刻な社会問題となっており、社会全体で自殺予防対策を推進することが求められています。  自殺の動機、理由としては、「健康問題」、「経済・生活問題」、「家庭問題」 がありますが、精神疾患を有している者も多く、中でもうつ病であった者の割合が高いことが指摘されています。また、自殺者の多くが、生前何らかの身体症状を訴え、精神科以外の医療機関を受診している事実もあります。  日本医師会では、このような状況を踏まえて、精神科医である西島英利常任理事の監修により、神庭重信山梨大学・九州大学(兼務)大学院教授、高橋祥友防衛医科大学校教授、中村純産業医科大学教授のご執筆により、『自殺予防マニュアル—一般医療機関におけるうつ状態・うつ病の早期発見とその対応』を刊行いたしました。  本マニュアルは、精神科以外の医師にも、うつ状態・うつ病について正しく理解していただき、うつ病を早期に診断、治療するとともに、必要に応じて専門医に紹介することにより、自殺者の減少に資することを目的としています。かかりつけ医として、身体疾患のみならず、こころの健康問題にも対応していただくために、本マニュアルを活用していただくことを切にお願いしたいと思います。 日本医師会会長 坪井栄孝

関連リンク

社団法人 日本医師会のホームページ

著者プロフィール

社団法人日本医師会(ニホンイシカイ)

日本医師会常任理事・小倉蒲生病院理事長<br>(略歴)<br>昭和52年 日本医科大学卒業<br>昭和59年 小倉蒲生病院理事長<br>昭和60年 久留米大学非常勤講師(医学部神経精神科)<br>平成10年 日本医師会常任理事<br>厚生労働省社会保障審議会障害者部会委員、中央社会保険医療協議会委員等を歴任<br>

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