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C&PIC制御実験 鈴木 美朗志(著) - 東京電機大学出版局
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C&PIC制御実験 (シーアンドピックセイギョジッケン)
原書: 0

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A5判
208ページ
並製
定価 2,500円+税
ISBN
978-4-501-53590-2   COPY
ISBN 13
9784501535902   COPY
ISBN 10h
4-501-53590-3   COPY
ISBN 10
4501535903   COPY
出版者記号
501   COPY
Cコード
C3004  
3:専門 0:単行本 04:情報科学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2003年2月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2021年1月12日
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紹介

人気のマイコンPICの制御実験をC言語で解説

 PICは組込みマイコンとして家電製品や産業機器,通信機器等あらゆる分野で活用されており,特にPIC16F84AやPIC16F873は何度でも簡単に書き換えできるため人気がある。本書では,現在主流となっているC言語によるPIC制御実験を解説する.C言語によるマイコン制御は,マイコンの機種依存性が少なく,ビット処理などの記述が可能で制御用に適している.センサ回路を利用したACモータ,7セグメント表示器,自走三輪車,ディジタル温度計などの製作・実験を通して,回路の仕組みや動作原理,プログラムについて学ぶ.

目次

1.PIC基本回路

1.1 PIC16F84A
  1.1.1 PICとは
  1.1.2 PIC16F84Aの外観と各ピンの機能
  1.1.3 PIC16F84Aの特徴
1.2 救急警報回路
1.3 LEDの点灯回路
  1.3.1 LEDの点灯移動回路
  1.3.2 配列を利用したLEDの点灯移動

2.ステッピングモータの正転・逆転・位置決め制御
2.1 ステッピングモータ駆動一軸制御装置
2.2 押しボタンスイッチによるテーブルの左移動と右移動
2.3 リミットスイッチを利用したテーブルの往復移動
2.4 一軸制御装置の原点復帰と定位置自動移動

3.センサ回路を利用した実用装置
3.1 超音波センサと衝撃センサによる防犯装置
  3.1.1 超音波送信・受信回路
  3.1.2 衝撃検知回路
  3.1.3 防犯装置のプログラム
3.2 ヒステリシスON/OFF温度制御

4.単相誘導モータの正転・逆転制御
4.1 単相誘導モータの正転・逆転回路
4.2 単相誘導モータの正転・逆転回路のプログラム

5.ベルトコンベヤを利用した各種の制御
5.1 ベルトコンベヤ
5.2 ドッグとリミットスイッチ
5.3 パルス発生器
5.4 超音波発信回路
5.5 ベルトコンベヤ(単相誘導モータ)と正転・逆転回路基盤との接続
5.6 ベルトコンベヤの寸動運転
5.7 ベルトコンベヤの繰返し運転制御
5.8 ベルトコンベヤの一時停止制御
5.9 ベルトコンベヤの回転回数制御
5.10 ベルトコンベヤの簡易位置決め制御
5.11 自動ドア
5.12 シャッタの開閉制御

6.割込み実験
6.1 LEDの点灯回路による外部割込み実験
  6.1.1 LEDの点滅制御
  6.1.2 10個のLEDの右点灯移動
  6.1.3 LEDの点灯移動と点滅制御をモデルにした外部割込み実験
6.2 タイマ割込み実験
  6.2.1 タイマ0の内部構成
  6.2.2 LEDの点滅制御
  6.2.3 DCモータの速度制御

7.7セグメント表示器の点灯制御
7.1 ダイナミック点灯制御
7.2 3桁加算カウンタ
7.3 3桁減算カウンタ

8.自走三輪車
8.1 自走三輪車の構造
8.2 自走三輪車の制御回路
8.3 自走三輪車のプログラム

9.PIC16F873を使用した制御実験
9.1 ディジタル温度計
  9.1.1 PIC16F873
  9.1.2 ディジタル温度計の制御回路
  9.1.3 ディジタル温度計のプログラム
9.2 DCモータの正転・逆転・ブレーキ・速度制御

10.CCS社-CコンパイラとPICライタ
10.1 CCS社-Cコンパイラの概要
10.2 MPLABとPCMのインストール
10.3 projectフォルダの作成
10.4 MPLABのショートカットアイコンの作成
10.5 開発モード
10.6 MPLABとPCMの統合した使い方
  10.6.1 言語ツールの設定
  10.6.2 ソースファイルの作成
  10.6.3 プロジェクトファイルの作成
  10.6.4 コンパイル
10.7 PICライタによるプログラムの書込み
  10.7.1 PICライタ
  10.7.2 プログラムの書込み
  10.7.3 プログラミング済みPICからのデータリード

参考文献
索 引

前書きなど

 組込みマイコンと呼ばれる機器に組み込まれたワンチップマイコンが,身近にあるテレビ,エアコン,洗濯機,冷蔵庫などの家電製品から自動車機器,工場などの産業機器,OA機器,通信機器など,あらゆる分野で使用されている.
 PIC(ピック)というワンチップマイコンも,組込マイコンとして上記と同じような分野で,小型の制御装置や全体を制御するのではなく,個別機能ごとの制御などに利用され,発展を続けている.特に,本書で使用するPIC16F84AとPIC16F873は,フラッシュプログラムメモリ搭載なので,何度でも(1000回程度)プログラムを即時消去し,簡単に書き換えができる人気のあるPICマイコンである.
 著者は,前著『たのしくできるPICプログラミングと制御実験』で,アセンブリ言語による基本的なPIC制御実験について著したが,今回,C言語によるプログラミングを中心としたPIC制御実験を取り上げることにした.
 C言語によるマイコン制御の特徴は,マイコンの機種依存性が少なく,わずかの手直しで,ほかのマイコンへのソフトの移植が容易になる.また,アセンブリ言語と同じように,ビット処理などの記述が可能で制御用に適している.このような理由により,PICを含め,組込みマイコンによる制御の開発には,C言語によるプログラミングが主流となっている.
 本書の内容は,次のような特徴がある.
1.米国CCS社のCコンパイラを使用する.このCコンパイラは,MPLABと統合して使うことができ,豊富な組込み関数と,これらをサポートするプリプロセッサコマンドが用意されている.このため,わかりやすいプログラムをつくることができる.
2.前著のアセンブリ言語による制御をC言語に書き換える.両言語のプログラムを比較すると,はるかにC言語のほうがわかりやすく,C言語は,産業界での開発の経済性も高く,初学者の教育にも適している.理工系の専門学校や大学では,すでにC言語による制御技術教育が行われている.
3.前々著『たのしくできるPCメカトロ制御実験』では,プログラマブルコントローラによるベルトコンベヤの制御について著したが,これをC言語による PIC制御にする.これらは,センサ回路を利用したACモータの実用制御回路として応用できる.
4.前著では使わなかったタイマ0割込みをを使用する.これにより,DCモータの速度制御回路が簡単になり,7セグメント表示器の点灯制御もできる.
5.自走ロボットとも称される自走三輪車を製作する.PICで2つのDCモータを制御し,センサとして3セットの超音波センサを使う.障害物を避け,前進,後退,右折,左折をする.比較的低費用で簡単につくることができる.
6.人気上昇中のPIC16F873を使用したディジタル温度計を製作する.液晶表示ではなく,7セグメントLEDを3つ使用した実用装置で,大きな7セグメントLEDの仕様も可能である.IC化温度センサとPIC16F873のA-D変換機能を使い,2~99.9℃まで表示できる.
7.PIC16F873のA-D変換機能とPWM機能を使用し,DCモータの速度制御をする.DCモータドライブICを使うことにより,DCモータの正転・逆転・ブレーキ・速度制御回路が実用化される.
8.MPLABと統一したCCS社のCコンパイラの使い方を詳しく図解する.
9.C言語の文法を初学者にもわかりやすく解説する.また,C言語によるプログラムの仕組みをフローチャートとともに詳しく述べ,基本回路から各種の実用回路まで幅広く取り上げる.このため,この本は,PICの初学者から開発技術者まで利用できると思われる.
 本書は,PIC回路を設計・製作し,C言語によるプログラミングをすることによって,PIC回路の制御実験をすることができる.回路の仕組みや動作原理,プログラムの仕組み,このハード・ソフトのどちらもわかりやすく執筆したつもりである.この本が,読者の方々の技術力向上に貢献できれば幸いである.この 最後に,企画・出版に至るまで,終始多大な御尽力をいただいた東京電機大学出版局の植村八潮氏,松崎真理氏をはじめ,関係各位に心から御礼を申し上げる次第である.

2003年1月
著者しるす

上記内容は本書刊行時のものです。