版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
新装版 小野小町追跡 片桐 洋一(著) - 笠間書院
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:
注文メール:
注文サイト:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次:
ト・日     書店
直接取引:なし
返品の考え方: 返品フリー

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

新装版 小野小町追跡 (シンソウバンオノノコマチツイセキ) 「小町集」による小町説話の研究 (コマチシュウニヨルコマチセツワノケンキュウ)

文芸
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:笠間書院
四六判
232ページ
並製
定価 1,700円+税
ISBN
978-4-305-70781-9   COPY
ISBN 13
9784305707819   COPY
ISBN 10h
4-305-70781-0   COPY
ISBN 10
4305707810   COPY
出版者記号
305   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年7月
書店発売日
登録日
2015年7月1日
最終更新日
2015年7月23日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

小町が、その死後人々の心の中にどのように生き続け、どう変容していったのか。また、変容しながらその底に変らずに生き続けてゆく、小町的なもの、とはいったい何か。小町の虚像と実像にはじめて架け橋をかけた、名著の復刊です。
解説◉「小町的なもの」―目に見えぬものを見よ・錦 仁[新潟大学名誉教授]。
【…平安時代、しかも小町の死後百年ほどの間に、小町は既に伝説化されつつあったことになる。そしてそれは、あの「花の色はうつりにけりな……」とか「わびぬれば身を浮草の根を絶えて……」などの小町真作の歌から発し、その残り香や体温をそのままに保持している詠草の編纂・増補という形で形成されていったのである。そして、それはそれぞれの歌を小町真作と信じ、それぞれの事件を小町の事蹟として見る態度から、形づくられていったのである。小町作にあらざることが実証され得る歌でも、小町作と信じられて伝承されて来たのである。客観的には虚像であっても、伝承する人、享受する人にはまさしく実像以外の何物でもない。虚は実であり、実は虚であるゆえに、伝承されたのであり、またそれゆえに、あの小野小町は、今も我々の胸の中に生き続けているのである。小野小町追跡の終着点は、どうやら民族の心の中にあったようである。】…Ⅲ 「小町集」と小町説話、より。

目次

1 小野小町の周辺
 一 誰でも知っている小町
 二 業平は小町の恋人であったか
 三 小町の青春と仁明朝文化サロン
 四 小野小町は仁明天皇の更衣か
 五 小町の父小野良実は架空の人物
 六 小野小町と陸奥
 七 「玉造小町子衰壮記」を読む
 八 玉造小町と小野小町
 九 小町数人説をめぐって

2 「小町集」の生成
 一 平安時代の小町説話を求めて
 二 小町の雨乞い説話
 三 流布本「小町集」の形態
 四 小町の夢の歌―流布本「小町集」の形成(一)―
 五 「あま」と「みるめ」―流布本「小町集」の形成(一)―
 六 「小町集」における小大君の歌
 七 「あなめあなめ」の歌―異本「小町集」の付加部分―
 八 「小町集」の成立は十世紀末か

3 「小町集」と小町説話
 一 小町説話と謡曲
 二 小町と深草少将の遺跡
 三 こばむ小町―謡曲「通小町」の淵源―
 四 不信―平安女性の恋歌の形―
 五 「伊勢物語」の小町―好色説話の形成―
 六 「うつろひ」の嘆き
 七 秋のけしき―荒寥たる孤愁―
 八 うき身は今や物忘れして
 九 出離と「ほだし」
 一〇 花の色はうつりにけりな―小町説話の原点―
 一一 むすびに代えて

付録 「小野小町集」二種
凡例
一 流布本系「小町集」
二 異本系「小町集」

解説◉「小町的なもの」―目に見えぬものを見よ・錦 仁[新潟大学名誉教授]

小町関係歌初句索引

著者プロフィール

片桐 洋一  (カタギリ ヨウイチ)  (

1931年9月、大阪市に生まれる。1954年3月、京都大学文学部(国語学国文学専攻)卒業。1959年3月、同大学院博士課程単位修得。1959年10月、大阪女子大学助教授。1974年、同教授。1987年、同学長に就任。1991年5月、同満期退職。1991年10月、関西大学教授、2002年3月、同退職。現在大阪女子大学名誉教授。2011年11月、文化功労者として顕彰される。

●主な著書に、『伊勢物語の研究〔研究篇〕』『伊勢物語の研究〔資料篇〕』『伊勢物語の新研究』『古今和歌集の研究』(いずれも明治書院)、『拾遺和歌集の研究〔校本篇・伝本研究篇〕』『拾遺和歌集の研究〔索引篇〕』『拾遺抄―校本と研究―』(いずれも大学堂書店)、『中世古今集注釈書解題一~六』(赤尾照文堂)、『日本の作家5 在原業平・小野小町』『日本の作家7 伊勢』(いずれも新典社)、『歌枕歌ことば辞典』(角川書店のち増訂版笠間書院)、『古今和歌集以後』『源氏物語以前』(いずれも笠間書院)、『新日本古典文学大系 後撰和歌集』(岩波書店)、『古今和歌集全評釈 上・中・下』(講談社)、『柿本人麿異聞』『伊勢物語全読解』『平安文学の本文は動く―写本の書誌学序説』随想集『もとのねざし』『平安文学五十年』(いずれも和泉書院)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。