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詩の読み方
小川和佑近現代詩史
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2015年9月
- 書店発売日
- 2015年9月18日
- 登録日
- 2015年8月19日
- 最終更新日
- 2015年9月18日
紹介
敗戦後の社会に無防備に投げ出された
少年が拠りどころとしたのは
詩の世界であった
日本近代文学研究者・文芸評論家である小川和佑が遺した
読者と詩をつなぐ、小論の数々を集成。
難解な近現代詩を論理的にやさしく鑑賞する。
【ある年齢のある時期には、詩を書くことは誰にとっても容易です。しかし、鑑賞し、理論づけるとなると、容易ではありません。多くの詩の解説書を読んだということが、必ずしも詩の理解を深めないところに詩の鑑賞の難しさがあります。(中略)しかし、萩原朔太郎以後の現代詩は、こうした鑑賞の方法では扱うことができません。その理由は、新体詩に比較して現代詩がはるかに複雑で高度な技術の上に作られているからです。少なくとも現代の古典となった昭和の詩は、先に述べたある年齢の時期に誰しも書くことのできる詩とは本質も異なり、高度な表現技術と専門的教養を基礎に作られていることを意識しないと、批評も鑑賞も成り立たないところがあります。】......本書「近現代詩を読むための覚書」より
目次
近現代詩を読むための覚書
Ⅰ 詩の創る世界―ことばに生きた詩人たち
1 萩原朔太郎(1886-1942)
天景
2 三好達治(1900-1964)
甃(いし)のうへ
雪
頰白(ほおじろ)
捷報臻(しょうほういた)る
雪はふる
3 堀 辰雄(1904-1953)
天使たちが
4 立原道造(1914-1939)
爽(さわ)やかな五月に
また落葉林(らくようりん)で
風に寄せて、その五
何処(どこ)へ?
5 伊東静雄(1906-1953)
わがひとに与(あた)ふる哀歌
八月の石にすがりて
Ⅱ 詩神の魅惑―詩の森へ
6 逸見猶吉(へんみゆうきち)(1907-1946)
ウルトラマリン 第二・兇牙利的
7 津村信夫(1909-1944)
抒情の手
8 能美九末夫(のうみくすお)
冬の黄昏(たそがれ)に
9 野村英夫(1917-1948)
司祭館、Ⅲ
10 大木惇夫(あつお)(1895-1977)
椰子樹下(やしじゅか)に立ちて
11 大木 実(1913-1996)
おさなご
12 鮎川信夫(1920-1986)
喪心(そうしん)のうた、1
13 秋谷(あきや) 豊(1922-2008)
読書
14 吉本隆明(1924-2012)
佃渡(つくだわた)しで
小川和佑近現代詩関係著作目録
詩作品および詩人の文章の出典一覧
編者あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。