版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
文法的詩学 藤井 貞和(著) - 笠間書院
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:
注文メール:
注文サイト:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次:
ト・日     書店
直接取引:なし
返品の考え方: 返品フリー

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

文法的詩学 (ブンポウテキシガク)

文芸
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:笠間書院
A5判
424ページ
上製
定価 4,500円+税
ISBN
978-4-305-70674-4   COPY
ISBN 13
9784305706744   COPY
ISBN 10h
4-305-70674-1   COPY
ISBN 10
4305706741   COPY
出版者記号
305   COPY
Cコード
C0081  
0:一般 0:単行本 81:日本語
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2012年11月
書店発売日
登録日
2012年10月19日
最終更新日
2015年11月12日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

「物語を読む、うたに心を託す」ために必要な言語理論を案出する書。

「時枝、佐久間、三上、松下、三矢、そして折口、山田、大野、小松光三、あるいはチョムスキー......絢爛たる文法学説の近代に抗して、機能語群(助動辞、助辞)の連関構造を発見するまでの道程を、全22章(プラス終章、附一、附二)によって歩き通す」

物語や詩歌を読むことと、言語学のさまざまな学説たちとのあいだで本書は生まれた。
古典語界の言語を当時の現代語として探究する。

【 「物語を読む、うたに心を託す」という、私の研究の道のりのなかばで、物語を解読するために、また、うたに遊弋するために、必要な言語理論を案出したい。
 教室では、既成の文法―学校文法を代表とする―を利用しながら、そして、それらが欠陥品であることを、だれもが知っていて、それらへの修復につぐ修復をみんなで試みながら、なんとか凌ぎ凌ぎして、物語やうたを読み、かつ味わい続ける。
 それに飽き足らなかった自分だと思う。いつしか、文法理論の藪へ迷い込んで、「おまえは何をしているのか」と、友人たちの訝しみの視線が、背なかに突き刺さる歳月、それでも言語じたいへの関心(夢想のような)を抱き続けてきた
 物語にしろ、うたにしろ、無数の文の集合であり、言い換えれば、テクストであって、それらが自然言語の在り方だとすると、文学だけの視野では足りないような気がする。言語活動じたいは、文学をはるかに超える規模での、人間的行為の中心部近くにある、複雑な精神の集積からなる。......はじめにより】

目次

一章 文法的詩学、その構築
二章 「は」の主格補語性(上)─「が」を押しのける
三章 「は」の主格補語性(下)─三上文法を視野に
四章 活用呼応の形成─係り結びの批判
五章 「アリ ar-i」「り」「なり」という非過去
六章 起源にひらく「き」の系譜
七章 伝来の助動辞「けり」─時間の経過
八章 「けり」に"詠嘆"はあるか
九章 助動辞「ぬ」の性格
十章 助動辞「つ」の性格
十一章 言文一致における時制の創発
     ─「たり」および「た」
十二章 推量とは何か(一)─む、けむ、らむ、まし
十三章 推量とは何か(二)─伝聞なり、めり
十四章 推量とは何か(三)─べし、まじ
十五章 らしさの助動辞
十六章 形容、否定、願望
十七章 時間域、推量域、形容域─krsm 立体
十八章 物語人称と語り─「若菜、柏木」
十九章 会話/消息の人称体系─「総角」巻
二十章 語り手人称、自然称
二十一章 敬称表示
二十二章 清、「濁」と懸け詞
終章 言語は復活するか
附一 補助動詞─『源氏物語』素描
附二 おもろさうしの助動辞、助辞
終わり書き
初出メモ
索引(文法事項、人名)

著者プロフィール

藤井 貞和  (フジイ サダカズ)  (

1942年東京都生まれ。東京大学文学部国文科卒業。現代詩の詩人。古代文学、言語態。現在、立正大学教授、東京大学名誉教授。著書に『源氏物語の始原と現在』『深層の古代』『古典を読む本』『物語の方法』『物語文学成立史』『源氏物語論』『平安物語叙述論』『物語理論講義』『タブーと結婚』『日本語と時間』『人類の詩』、詩集に『ラブホテルの大家族』『遊ぶ子供』『大切なものを収める家』『神の子犬』『人間のシンポジウム』『春楡の木』ほか多数。

上記内容は本書刊行時のものです。