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戦国武将の歌 綿抜 豊昭(著) - 笠間書院
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戦国武将の歌 (センゴクブショウノウタ)

文芸
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発行:笠間書院
四六判
126ページ
並製
定価 1,200円+税
ISBN
978-4-305-70614-0   COPY
ISBN 13
9784305706140   COPY
ISBN 10h
4-305-70614-8   COPY
ISBN 10
4305706148   COPY
出版者記号
305   COPY
Cコード
C0092  
0:一般 0:単行本 92:日本文学詩歌
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2011年3月
書店発売日
登録日
2011年3月8日
最終更新日
2011年4月7日
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書評掲載情報

2013-02-24 日本経済新聞
2011-03-27 毎日新聞
2011-03-27 日本経済新聞
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紹介

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の第2回配本、戦国武将の歌です。

戦国武将たちが和歌のたしなみをもっていたもう一つの理由として、死に臨(のぞ)んだとき、これはというような辞世(じせい)を残せるようふだんから心がけていたこともあったろう。ーー小和田哲男

戦国武将の歌(せんごくぶしょうのうた)
大内氏や今川氏、あるいは信玄や謙信、秀吉といった戦国武将が詠み残した歌は、常に死を背負っていた彼らの切迫した生き方が反映されていて、伝統的な貴族歌人の歌とはまた別な、独特の緊張感をはらんでいる。応仁の頃の将軍足利義政から、戦国時代奥州の覇者伊達政宗まで、戦国武将の歌40首、連歌7 首、漢詩4編をとり上げ、文と武の融合という観点から分かりやすく解説した。

目次

01 三好長慶 歌連歌ぬるき者ぞといふ人の梓弓矢を取りたるもなし
02 足利義政 やがてはや国おさまりて民安く養ふ寺も立ちぞ帰らん
03 足利義尚 人心まがりの里ぞ名のみせんすぐなる君が代に仕へなば
04 大内義隆 苔のむす松の下枝に寄る波の寄るとも付かず玉ぞ乱るる
05 蒲生智閑(貞秀) 伊勢の海千尋の浜の真砂にもなほ数まさり国ぞさかへん
06 北条早雲 梓弓おして誓ひを違へずは祈る三島の神も受くらん
07 大内義興 かくばかり遠き東の富士の嶺を今ぞ都の雪の曙
08 大友宗麟(義鎮) 思ひきや筑紫の海の果てまでも和歌の浦浪かかるべしとは
09 長尾為景 青海のありとは知らで苗代の水の底にも蛙鳴くなり
10 大内政弘 分きかねつ心にもあらで十とせ余りありし都は夢かうつつか
11 細川勝元 大海の限りも知らぬ浪の上にあはれはかなく舟の行く見ゆ
12 今川氏真 月日へて見し跡もなき故郷にその神垣ぞ形ばかりなる
13 藤堂高虎 身の上を思へば悔し罪とがの一つ二つにあらぬ愚かさ
14 佐々成政 何事もかはりはてたる世の中を知らでや雪の白く降るらむ
15 柴田勝家 夏の夜の夢路はかなき後の名を雲井にあげよ山ほととぎす
16 豊臣秀次 いつかはと思ひ入りにしみ吉野の吉野の花を今日こそは見れ
17 前田利家 花咲けと心をつくす吉野山又来む春を思ひやるにも
18 徳川家康 待ちかぬる花も色香をあらはして咲くや吉野の春雨の音
19 太田道灌(資長) 海原や水巻く龍の雲の波はやくも返す夕立の雨
20 今川義元 また明日の光よいかに過ぎて来しあとは今宵の月の影かな
21 木下長嘯子 露ながら草葉の上は風に消えて涙にすがる袖の月かな
22 毛利元就 竜田川浮かぶ紅葉のゆくへには流れとどまることもあらじな
23 石田三成 散り残る紅葉は殊にいとほしき秋の名残はこればかりぞと
24 前田慶次(利貞、利太) ねやの処はあとも枕も風ふれて霰横切り夜や更けぬらん
25 上杉謙信 もののふの鎧の袖を片しきて枕に近き初雁の声
26 朝倉孝景 山川や浪越す石のしのぶ草いく夜苦しき露をかけけむ
27 安宅冬康 逢ひ見てはなほ物思ふ身を知らで今朝なほざりの一筆は憂し
28 新納忠元 さぞな春つれなき老いと思ふらむ今年も花の後に残れば
29 島津義久 二世とは契らぬものを親と子の別れの袖の哀れとぞ知れ
30 伊達政宗 夏衣きつつなれにし身なれども別るる秋の程ぞもの憂き
31 今川氏親 ともに見む月の今宵を残しおきて古人となる秋をしぞ思ふ
32 朝倉義景 唐人の聖をまつる昔にも立ち帰るなり九重の空
33 明智光秀 われならで誰かは植ゑむ一つ松心してふけ志賀の浦風
34 北条氏康 夏はきつねになく蝉のから衣おのれおのれが身の上に着よ
35 蒲生氏郷 今もまた流れは同じ柳陰行きつれなれば道しるべせよ
36 宇喜多秀家 藻塩焼きうきめかる身は浦風のとふばかりにや佗ぶと答へむ
37 織田信長 勝頼と名乗る武田の甲斐もなくいくさに負けて信濃なければ
38 豊臣秀吉 両川のひとつになりて落ちぬれば森高松も藻屑にぞなる
39 細川幽斎(藤孝) 薄墨につくれる眉のそば顔をよくよく見れば帝なりけり
40 武田信玄 人は城人は石垣人は堀情けは身方あだは敵なり
41 吉川広家 日本のひかりや四方の今日の春
42 織田信長 大坂や揉まばもみぢも落ち葉かな
43 明智光秀 時は今天が下しる五月かな
44 今川氏親 たなびくや千里もここの春霞
45 豊臣秀吉 奥山に紅葉を分けて鳴く蛍
46 細川幽斎 藻塩草かく跡たえぬ霞哉 昌叱
  真砂地遠き春の夕暮 藤孝(幽斎)
47 松平広忠 神々の永きうき世を守る哉
  めぐりは広き園の千代竹 広
  玉を敷き砌の月はのどかにて 其阿
48 上杉謙信 霜満陣営秋気清.数行過雁月三更.越山併得能州景.任他家郷憶遠征
49 武田信玄 簷外風光分外新.捲簾山色悩吟身.孱顔亦有蛾眉趣.一笑靄然如美人
50 直江兼続 二星何恨隔年逢.今夜連牀散鬱胸.私語未終先灑涙.合歓枕下五更鐘
51 伊達政宗 馬上少年過.世平白髪多.残軀天所赦.不楽是如何
戦国武将の歌概観
人物一覧
解説「戦国武将の歌」(綿抜豊昭)
読書案内
【付録エッセイ】文の道・武の道(抄)(小和田哲男)

著者プロフィール

綿抜 豊昭  (ワタヌキ トヨアキ)  (

* 1958年東京生。
* 中央大学博士後期課程単位取得退学。
* 現在 筑波大学大学院教授。
* 主要著書
『礼法を伝えた男たち』(新典社新書)
『松尾芭蕉とその門流』(筑波大学出版会)
『政宗の文芸』(大崎八幡宮)
『加賀料理考』(共編・桂書房)
『連歌とは何か』(講談社選書メチエ)

上記内容は本書刊行時のものです。