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『紫式部集』歌の場と表現 廣田 收(著) - 笠間書院
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『紫式部集』歌の場と表現 (ムラサキシキブシュウウタノバトヒョウゲン)

文芸
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発行:笠間書院
A5判
434ページ
上製
定価 9,000円+税
ISBN
978-4-305-70590-7   COPY
ISBN 13
9784305705907   COPY
ISBN 10h
4-305-70590-7   COPY
ISBN 10
4305705907   COPY
出版者記号
305   COPY
Cコード
C0092  
0:一般 0:単行本 92:日本文学詩歌
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2012年9月
書店発売日
登録日
2012年8月30日
最終更新日
2013年11月21日
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紹介

『紫式部集』を伝記研究から解放し、
自立した作品として捉える試み。

特定の場において詠じられる歌は、個人的な感情とは別に、儀礼性に即した表現形式を必然とするが、歌集という統一性のある作品となる際、歌人の記憶や感慨において意味付けられ、再び選択・配列される。新たな原理に基づき編纂されたという視点から『紫式部集』を読み直す。

目次

まえがき

第一章 『紫式部集』歌の場と表現

第一節 『紫式部集』冒頭歌考--歌の場と表現形式を視点として--
はじめに
一 冒頭歌をめぐる研究史
二 離別歌の表現形式
三 類歌の検討
四 対照軸としての哀傷歌
五 対照軸としての釈教歌
まとめにかえて

第二節 『紫式部集』歌の場と表現--いわゆる宮仕期の歌の解釈について--
はじめに
一 見えない女房の姿
二 『紫式部集』における「殿」と「私」
三 宴席に残された歌
四 捨てられた歌
五 技巧の歌と歌の技巧
おわりに --宮仕期の歌の特質--

第三節 『紫式部集』における女房の役割と歌の表現
はじめに
一 隠れた私
二 異伝の中の歌
まとめにかえて--代作としての歌--

第二章 『紫式部集』の表現

第一節 紫式部の表現--宣孝の死をめぐって--
はじめに
一 「消えぬ間の身をも知る/\」の論理
二 死--喪失と季節--
三 物語を動かす力と死の翳り
四 和歌の贈答という方法
まとめにかえて

第二節 『紫式部集』の地名--旅中詠考--
はじめに
一 言葉の遊戯性への関心--「知りぬらん」の歌--
二 歌を喚起する地名--「老津島」の歌--
三 名に対する親近感--「見し人の」の歌--
四 即境性としての地名--「難波潟」「三尾の海に」の歌--
五 歌における地名の有無
まとめにかえて--言葉としての地名--

第三節 『紫式部集』「数ならぬ心」考
はじめに
一 五五番歌と初句「かずならぬ心」の解釈
二 『源氏物語』における「身」と「心」
三 「心」の意義
四 『源氏物語』における転換と『紫式部集』「数ならぬ心」の意義
まとめにかえて

第三章 『紫式部集』和歌の配列と編纂

第一節 『紫式部集』における和歌の配列と編纂--冒頭歌と末尾歌との照応をめぐって--
はじめに
一 勅撰集の公と私家集の私
二 勅撰集の部立と詞書
三 『紫式部集』冒頭歌の意義
四 『紫式部集』二番歌の意味
五 『紫式部集』三番歌の解釈と和歌の配列
六 流布本系本文と古本系本文における和歌の配列と異同
七 古本系の末尾歌の解釈
八 流布本系の末尾歌の解釈
九 流布本系伝本の一代記的構成

第二節 『紫式部集』離別歌としての冒頭歌と二番歌
はじめに
一 離別歌の禁忌--「言忌み」と忌詞--
二 忌詞としての「雲隠れ」
三 離別歌としての二番歌
四 『源氏物語』における離別歌群
まとめにかえて

第三節 話型としての『紫式部集』
はじめに--清水好子『紫式部』を手がかりに--
一 『紫式部集』分析の方法
二 類型という視点
三 一代記という話型
四 『紫式部集』の歌群配列
五 「身」と「心」との対立
六 『源氏物語』における「身」と「心」
七 話型としての『紫式部集』

第四章 『紫式部集』の研究史

一 陽明文庫本の性格
二 『紫式部集』の研究史
三 歌集としての内容的特質
四 南波浩氏の『紫式部集』研究をめぐって
五 『紫式部集』研究の現在
まとめにかえて

付論 『紫式部日記』の構成と叙述
はじめに
一 『紫式部日記』の構成
二 日記の構成と配置
三 『紫式部日記』成立をめぐる問題
まとめにかえて

付論 『源氏物語』「独詠歌」考
はじめに
一 『源氏物語』における「独詠歌」
二 『源氏物語』独詠歌の研究史
三 『小右記』道長の詠歌と和すこと
四 『源氏物語』における呼びかけ、問いかけとしての「ひとりごつ」
まとめにかえて--独詠歌とは何か--

初出文献一覧
あとがき
索引[人名・書名]

著者プロフィール

廣田 收  (ヒロタ オサム)  (

経歴
1949年 大阪府豊中市生まれ。
1973年3月 同志社大学文学部国文学専攻卒業。
1976年3月 同志社大学大学院文学研究科国文学専攻修士課程修了。
専攻・学位 古代・中世の物語・説話の研究 博士(国文学)
現職 同志社大学文学部教授

単著
「『宇治拾遺物語』表現の研究」笠間書院、2003年。
「『宇治拾遺物語』「世俗説話」の研究」笠間書院、2004年。
「『源氏物語』系譜と構造」笠間書院、2007年。
「『宇治拾遺物語』の中の昔話」新典社、2009年。
『講義 日本物語文学小史』金壽堂出版、2009年。
「講義『源氏物語』とは何か」平安書院、2011年(自刊)。
共編著
丸山顕徳・西端幸雄・廣田収・三浦俊介共編『これからの日本文学』金壽堂出版、2001年。
横井孝・廣田収・久保田孝夫共編『紫式部集大成 実践女子大学本・瑞光寺本・陽明文庫本』笠間書院、2008年。
上原作和・廣田収共著『紫式部と和歌の世界 一冊で読む紫式部家集』武蔵野書院、2011年。

上記内容は本書刊行時のものです。