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平安文学の論
AKIYAMA KEN Selection
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2011年8月
- 書店発売日
- 2011年8月12日
- 登録日
- 2011年7月20日
- 最終更新日
- 2011年8月9日
紹介
文学を対象とする研究は、文学によって現実の状況と対峙し、現実の状況を超克する、そのことを自負し、かつわが特権とするものである――秋山虔
単行本未収録の論考を著者自身が厳選、構成した「論」に、昭和27年来、書き続けてきた書評を、笠間書院でピックアップし、その九割方を掲載。
近年の王朝文学をめぐる論考に加え、膨大な書評群により、著者が向き合ってきた、王朝文学の研究史を辿ることができる書。
「先鋭的な方法意識と独自で魅力的な文体で紡ぎ出されたそれぞれの論考は、学界の先端的な領域を開拓するものとなった」(小町谷照彦)
目次
文学史の構想のための覚書
文学史の方法──覚書の二、三
王朝文学ノート断片
*
日本文学史における和歌
日本的美意識の問題──古今集をめぐって
王朝和歌管見──源氏物語の歌を例として
*
伊勢物語の世界形成
「みやび」の構造
*
日記と日記文学
女流日記文学についての序説
女流日記文学の時間
文学史における一条朝
物語作家の日記──紫式部日記一面
紫式部日記・断章
紫式部日記の冒頭文を読む
枕草子寸見──現実を遮断するたたかい
*
歴史物語の歴史的位相
源氏物語から栄花物語へ
*
中古文学研究の今昔
『國語と國文學』と敗戦前後
久松潜一博士の文学史観について
書評●四十五編
日本文学協会編『日本文学の遺産』/青木生子『古代文芸における愛 その本質と展開』/南波浩『物語文学概説』/今井卓爾『平安時代日記文学の研究』/川口久雄『平安時代日本漢文学史の研究』上/山中裕『歴史物語成立序説』/中村真一郎『王朝文学の世界』/角田文衛『承香殿の女御 復原された源氏物語の世界』/上村悦子『蜻蛉日記 校本・書入・諸本の研究』/長谷章久『京都御所 美と千年の歴史』/今井卓爾『古代文芸思想史の研究』/福井貞助『伊勢物語生成論』/藤岡忠美『平安和歌史論 三代集時代の基調』・岸上慎二『後撰和歌集の研究と資料』/上坂信男『物語序説』/与謝野光・新間進一編『晶子古典鑑賞』/鈴木知太郎『平安時代文学論叢』/長谷章久『作り物語の享受に関する研究』/寺田透『和泉式部』/大岡信『紀貫之』/中野幸一『物語文学論攷』/上村悦子『蜻蛉日記の研究』/角田文衛『日本の後宮』/国書刊行会『版本文庫』の刊行/保坂弘司『大鏡新考』/目崎徳衛『王朝のみやび』/森本茂編著『校注歌枕大観 山城篇』/奥村恒哉『古今集の研究』/角田文衛『王朝史の軌跡』/中田祝夫監修・編 和田利政・北原保雄編『小学館古語大辞典』全一巻/藤井貞和『古文の読みかた』/佐伯梅友・森野宗明・小松英雄編著『例解古語辞典』第二版/望月洋子『ヘボンの生涯と日本語』/古筆学研究所編『古筆と国文学』/工藤好美『文学のよろこび』/久保田淳『古典歳時記 柳は緑花は紅』/目崎徳衛『数奇と無常』/菅野礼行『平安初期における日本漢詩の比較文学的研究』/山口明穂『国語の論理』/山下道代『王朝歌人伊勢』/須田哲夫『平安朝文学の展開 方法論の探究を含めて』/伊原昭『王朝の色と美』/木村正中『中古文学論集』全五巻/伊井春樹編『国際日本文学研究報告集1 国際化の中の日本文学研究』ほか全三冊/川村晃生・浅見和彦『壊れゆく景観 消えてゆく日本の名所』/増田繁夫『平安貴族の結婚・愛情・性愛 多妻制社会の男と女』
初出一覧
解説(小町谷照彦)
上記内容は本書刊行時のものです。