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なぜ和歌を詠むのか 錦 仁(著) - 笠間書院
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なぜ和歌を詠むのか (ナゼウタヲヨムノカ) 菅江真澄の旅と地誌 (スガエマスミノタビトチシ)

文芸
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発行:笠間書院
A5判
350ページ
上製
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-305-70518-1   COPY
ISBN 13
9784305705181   COPY
ISBN 10h
4-305-70518-4   COPY
ISBN 10
4305705184   COPY
出版者記号
305   COPY
Cコード
C0092  
0:一般 0:単行本 92:日本文学詩歌
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2011年3月
書店発売日
登録日
2011年1月18日
最終更新日
2011年9月15日
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書評掲載情報

2011-12-25 東京新聞/中日新聞
評者: 原田信男(国士舘大学教授・日本生活文化史)
2011-12-25 日本経済新聞
評者: 井上章一(風俗史家)
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紹介

和歌とは、いかなるものか--。

人は何を和歌に託し、
和歌は何を秘めて続いてきたのだろうか。

本書は江戸後期、信越・東北・北海道などを歩き数多くの旅日記や地誌を記した菅江真澄の「和歌」「地誌」に注目する。

秋田藩主はなぜ、菅江真澄に、名所探し・名所作りを命じたのか?
それは真澄が「和歌」の役割を十分に理解していたから託すことが出来たのではないか。とすれば、その役割とは何なのか。

菅江真澄から、日本全土を覆い尽くしてきた、「和歌」が見えてくる。
本書はそれだけ根源的な問いを投げかける。日本人にとって、和歌とは何か、と。

目次

Ⅰ 新しい眼で真澄を捉える

 国文学の姿
 菅江真澄の旅日記--虚構性
 和歌の機能
 真澄の方法
 真澄の地誌--〈逸脱〉と〈過剰〉
 〈日本論〉としての国文学へ

Ⅱ 真澄の旅--なくてはならない和歌

第一章 和歌の帝国
 和歌の力--場面転換
 古典和歌の想起
 和歌の帝国
 真澄の和歌

第二章 旅と風土
 真冬の北国へ
 古歌をふまえて歌を詠む
 遊女のこと
 古歌を思い浮かべて
 和歌の力

第三章 和歌を引けば本当の真澄か
 故郷を背にして
 旅日記と地誌
 異邦人だから記す
 和歌を削除した現代語訳
 真澄の〈語り〉
 「清水」へのこだわり

Ⅲ なぜ地誌を書いたか--藩主とのかかわり

第一章 旅日記から地誌へ
 さすらう人々への関心
 和歌を詠み歩く探訪記
 旅日記から地誌へ
 「真澄の考証、他国の見聞」
 〈逸脱〉〈過剰〉〈愉楽〉
 藩主のために

第二章 モノガタリの位置
 旅の始まり
 柳田國男の真澄観
 資料(史料)の区別
 『前々太平記』の手法
 『雪の出羽路』の構成
 〈歴史〉叙述の方法
 藩主の意向

第三章 和歌を詠みながら巡覧する藩主
 文芸的観点
 「常民」のための記録か
 「書記(フミ)」と「モノガタリ」
 秋田藩における〈歴史〉の再構築
 真澄以前の〈歴史〉認識
 「清水」から書き始める地誌
 秋田藩主の領内巡覧(鷹狩)
 和歌を詠みながら巡覧する

Ⅳ 地誌を生みだす和歌

第一章 藩主の地名変更--歌枕・名所へ
 旅日記と地誌の違い
 地誌を書き始めた時期
 和歌・漢詩に詠める地名へ
 名所を見立てて報告せよ
 「妻恋山」と「琴の海」
 藩主の文化意志

第二章 藩主の和歌観--和歌と歴史と神社
 『奥羽観蹟聞老志』(仙台藩)と「出羽旧記」(秋田藩)
 藩士の紀行に見る和歌と歴史(秋田藩)
 茂木知亮の歌論
 藩主の《領内名所和歌集》編纂と和歌観(仙台藩・津軽藩)
 和歌の〈歴史性〉〈領土性〉〈万民性〉
 仙台藩主の和歌観
 和歌の神は子孫繁栄の神
 和歌に包まれた日本

第三章 真澄を求めて--まとめ
 柳田・内田の定説を疑う
 名所の見立て
 秋田藩主の名所づくり
 和歌にも漢詩にも詠める地名
 歌枕・名所の意義

 おわりに
 補注
 初出誌一覧

著者プロフィール

錦 仁  (ニシキ ヒトシ)  (

昭和22年(1947)、山形県生まれ。
東北大学文学部文学研究科博士課程中途退学。秋田大学教育学部教授を経て、新潟大学現代社会文化研究科教授。博士(文学)。
著書に、『中世和歌の研究』(桜楓社)、『在地伝承の世界【東日本】』(三弥井書店。徳田和夫・菊地仁)、『秋田県の民俗芸能』(秋田県教育委員会。井上隆明・齋藤壽胤ほか)、『浮遊する小野小町』(笠間書院)、『東北の地獄絵』(三弥井書店)、『小町伝説の誕生』(角川書店)、『金葉集/詞花集』(明治書院)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。