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ホラホラ、これが僕の骨  中原 中也(著) - ロゼッタストーン
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ホラホラ、これが僕の骨  (ホラホラコレガボクノホネ) 中原中也ベスト詩集 (ナカハラチュウヤベストシシュウ)

文芸
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四六変形判
縦188mm 横143mm 厚さ15mm
重さ 450g
176ページ
並製
価格 1,600円+税
ISBN
978-4-947767-15-8   COPY
ISBN 13
9784947767158   COPY
ISBN 10h
4-947767-15-4   COPY
ISBN 10
4947767154   COPY
出版者記号
947767   COPY
Cコード
C0092  
0:一般 0:単行本 92:日本文学詩歌
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年8月
書店発売日
登録日
2017年8月12日
最終更新日
2022年6月18日
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紹介

2017年は、中原中也の生誕110年、没後80年に当たります。この本は、中也の詩の中で人気の高い詩57篇を集めた、音楽でいえばベストアルバムのような詩集です。
4つの章に分かれていて、それぞれに中也の違った魅力が詰まっています。
漢字や仮名遣いは、基本的に中也の詩集『山羊の歌』『在りし日の歌』の原本の表記を忠実に再現。中也が見ていた詩の世界を視覚的にも味わえるようにしました。
ファイバーラッファーという製本の技術を断面に施し、見た目も触り心地もユニークです。
強力なのりを使ったPUR製本なので、開きっぱなしで眺められます。
※ファイバーラッファー、PUR製本は第2版では採用しておりません。ご了承ください。


第1章には、「生ひ立ちの歌」「少年時」「僕が知る」「寒い夜の自我像」「早春散歩」「夏」「秋日狂亂」「冬の夜」「詩人は辛い」「冷たい夜」「酒場にて」「眼是ない歌」「わが半生」「骨」の14篇を掲載。自分を見つめた内容の詩を集めました。

第2章には、「汚れつちまった悲しみに……」「月夜の濱邊」「サーカス」「朝の歌」「思ひ出」「曇天」「春宵感懐」「六月の雨」「殘暑」「お道化うた」「夕照」「失せし希望」「歸鄕」の13篇を掲載。リズムやリフレーンに特徴がある詩を並べました。

第3章には、「春日狂想」「吾子よ吾子」「夏の夜の博覧會はかなしからずや」「臨終」「死別の翌日」「冬の日の記憶」「また来ん春……」「時こそ今は……」「みちこ」「無題」「湖上」「妹よ」「別離」「昏睡」「盲目の秋」の15篇を掲載。これらは、子供や恋人など、愛する者を歌った詩です。

第4章には、「一つのメルヘン」「宿酔」「北の海」「正午」「春の日の夕暮」「幻影」「春と赤ン坊」「夏の日の歌」「心象」「桑名の驛」「村の時計」「冬の長門峡」「言葉なき歌」「除夜の鐘」「四行詩」の15篇を掲載。中也が風景や心象風景を描いた詩を選びました。

それぞれの章に、中也の違う魅力が詰まっています。

目次

第1章 生ひ立ちの歌 
    自分を見つめて
第2章 汚れつちまった悲しみに…… 
    リズムとリフレーン
第3章 春日狂想 
     愛する者を想って
第4章 一つのメルヘン 
心象風景を描く

前書きなど

 日本の代表的詩人である中原中也ですが、生前に発表した詩集は『山羊の歌』一冊だけです。印刷費は自費、限定二〇〇部の発行でした。二冊目の詩集『在りし日の歌』の原稿は、亡くなる一カ月前に小林秀雄に託され、その翌年刊行されました。その後、未発表詩篇などが全集にまとめられています。
 『ホラホラ、これが僕の骨』は、すべての中也の詩の中から人気の高い詩を集めた、音楽で言えばベストアルバムのような詩集です。
 第一章には自分を見つめて歌った詩、第二章にはリズムに特徴のある詩、第三章には愛する者を歌った詩、第四章には風景や心象風景を描いた詩を集めてみました。章ごとに中也の違った魅力が感じられるのではないかと思います。
 中也は一つ一つの言葉にこだわり、悩みながら詩を紡ぎ出しています。中也の詩を視覚的にも味わえるよう、この詩集では、あえて『山羊の歌』『在りし日の歌』原本の表記をできるだけ忠実に再現しました。未刊詩篇に関しては、詩そのものは、研究の進んだ『新編中原中也全集』(二〇〇〇年~発行・角川書店)を底本にしましたが、漢字は初期の『中原中也全集』(一九六七年発行・角川書店)を参考に、旧字体に改めました。 
 デザイン、製本では紙の本ならではの「モノ」としての良さを目指しました。
 装丁は、デザイナーの佐藤好彦氏にお願いしました。佐藤氏には、本の構成や本文の表記まで一緒に知恵を絞っていただきました。表紙カバーの美しい写真(茜屋渉氏撮影)は、鎌倉の海だそうです。中也は亡くなるまでの八か月間を鎌倉で過ごしました。不思議な偶然に「靈魂はあとに殘つて、また骨の處にやつて來て、見てゐるのかしら?」と驚きました(もっとも、中也のお墓は鎌倉にはありませんが)。
本の断面がユニークなのは、製本の専門家、篠原慶丞氏の提案によるものです。製本会社が紙を削るときの「ファイバーラッファー」という技術を本の切り口に施してもらったら、新鮮で触り心地のよい本に仕上がりました。(※「ファイバーラッファー」の初版は在庫がなくなりました。第2版では採用しておりません。ご了承ください)
 一方、いまの時代ならではのインターネットのよさも生かそうと、この本の専用サイトも立ち上げました。サイトに掲載する詩は、現代仮名遣いに直し、漢字も新字体に変更してあります。読み方を迷わないよう、ルビもふんだんに振りました。中也研究で知られる青木健先生の解説も付けてあります。さらに、すべての詩を元山口放送アナウンサー、池内博子さんの朗読で聴くことができます。読者の感想も書きこめるようにしてありますので、読者同士の交流にも活用していただければと思います。
 見て、読んで、触って、聴いて、交流して……。この本及び専用サイトがさまざまな形で中也に触れるきっかけになれば幸いです。

   ロゼッタストーン代表 弘中百合子

版元から一言

専用サイト「ホラホラ、これが僕の骨」では、本と同じ詩を現代仮名遣いで掲載しています。読みにくい漢字にはルビがふってあります。すべての詩に解説と朗読がついている、至れり尽くせりのサイトです。ぜひ、ご活用ください。詩の感想も書き込んでいただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。

著者プロフィール

中原 中也  (ナカハラ チュウヤ)  (

中原中也(なかはらちゅうや)
1907年4月29日、山口県生まれ。23年、山口中学を落第し、京都の立命館中学に編入。劇団女優、長谷川泰子と知り合い、翌年から同棲を始める。25年、泰子とともに上京。泰子が小林秀雄のもとに去る。26年、日本大学予科文科に入学したが、9月に中退。29年、河上徹太郎、大岡昇平らと同人誌「白痴群」を創刊。33年、東京外国語学校専修科仏語修了。遠縁の上野孝子と結婚。『ランボウ詩集《学校時代の詩》』刊行。34年長男文也が誕生。処女詩集『山羊の歌』刊行。36年、文也が小児結核により死去。次男愛雅(よしまさ)誕生。37年鎌倉に転居。『ランボオ詩集』刊行。詩集『在りし日の歌』を編集し、原稿を小林秀雄に託す。同年10月22日結核性脳膜炎により永眠。享年30歳。翌38年『在りし日の歌』が刊行された。

上記内容は本書刊行時のものです。