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ツバメ飛ぶ
発行:てらいんく
四六判
255ページ
上製
定価
1,714円+税
- 初版年月日
- 2002年10月
- 書店発売日
- 2002年10月17日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2016年2月25日
受賞情報
トヨタ財団平成14年度「隣人をよく知ろう」プログラム翻訳出版促進助成金
紹介
べトナム戦争時代、目の前で、家族を惨殺された14歳の少女は、家族の恨みを晴らすため、そして、故郷を解放するために、サイゴン政権側の要人を暗殺するテロ組織『ツバメ隊』に志願。壮絶な体験を重ね、一人前のテロリストとして成長し、目的を達成する。しかし、戦争が終わり、大人になった主人公は、戦時中に受けた拷問の肉体的後遺症、自らが殺した仇敵の遺族への思いに死ぬまで苦悩する、戦争の虚ろ、憎しみの連鎖を描く。原書はベトナム作家協会賞受賞。
前書きなど
あれはいつごろからだったろう。十年ほど前に私が殺した男の遺族を訪ね、彼らが今どんなふうに暮らしているかを確かめてみようと思い立ったのは。世の中には理屈では説明できないことがたくさんある。そんなことをするのが理不尽なのは百も承知だが、きっとそういうことは目に見えない力のようなものにつき動かされて実行に移してしまうものなのかもしれない。しかし私自身は、自分の中でなんとかその理由を見つけようとしていた。なぜならどんなに理不尽と思える行為にも必ず理由があるのであり、それを認めるかどうかは自分の気持ち次第だからである。・・・(冒頭より)
版元から一言
著者自らが、ベトナムの激戦地で多くの戦闘を体験。戦争の内面の虚ろ、悲惨さ、憎しみの連鎖・・・。
追記
トヨタ財団平成14年度「隣人をよく知ろう」プログラム翻訳出版促進助成金
日本図書館協会選定図書
上記内容は本書刊行時のものです。