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新時代の希望を語る 武 建一(著) - 社会批評社
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新時代の希望を語る (シンジダイノキボウヲカタル) 武 建一対談集(PART2) (タケケンイチタイダンシュウ パートニ)

社会一般
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発行:社会批評社
四六判
178ページ
並製
定価 1,000円+税
ISBN
978-4-916117-92-2   COPY
ISBN 13
9784916117922   COPY
ISBN 10h
4-916117-92-1   COPY
ISBN 10
4916117921   COPY
出版者記号
916117   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2011年2月
書店発売日
登録日
2011年2月2日
最終更新日
2011年2月14日
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紹介

関西の戦闘的労働組合・関西生コン支部の武建一委員長の対談集。普天間移転・辺野古移駐問題で揺れる沖縄、映画「キャタピラー」で戦争と平和を論じる若松孝二監督を迎えて、今、戦争と平和―時代をどう変革するかを語る。

目次

はじめに 2
第1部 沖縄普天間問題、かく闘う 9    
                           山内徳信・武 建一
     武さんと私は琉球弧に生まれた兄弟 11
     命を大切にする政治 14
     読谷村の村ぐるみ闘争の勝利 18
     普天間日米合意と体を張って闘う 21
     アメリカ言いなりの仕組みを問う 24
     決するのは民衆の力 27
     村の73パーセントが米軍基地だった読谷 30
     「風呂敷の論理」で闘う 31
     米軍基地の中に楔を打ち込む 38
     文化で基地を乗り越えていく 40
     怒りは思想を形成する 43
     基地をなくすには時代の流れを読む 47
     安保に対して労働者はストで闘う 52
     普天間基地正面ゲートを封鎖しよう! 56
     軍隊は民衆を守らない 61
     沖縄意見広告運動の継続 63

第2部 『キャタピラー』から見た時代と戦争  65 
                           若松孝二・武 建一
     闘う映画監督 68
     連赤事件で問われたかつての戦争 72
     B29の本土爆撃を見た戦争体験 76
     徳之島から大阪へ 78
     教科書に載らない映画を撮る 82
     権力にこびない自由人 86
     過去の歴史への正しい認識が必要 89
     アメリカに「出て行ってくれ」と言えばいい 93
     権力者に都合の良い歴史記述 94
     長期ストライキを闘う 98
     戦争は人間を全部破壊する 102
     歴史から学ぶ 106
     戦争ができない闘いをつくりだす 109
     映画を武器に闘う 112

第3部 協同組合運動をどう再生するか 119     
                           下山 保・武 建一
     日本の生協運動の実状 121
     学生運動から生協運動へ 123
     売り上げ年間1千億円に発展 128
     キリスト者や社会主義者が生協運動に 130
     関西生コン労働運動と協同組合運動 132
     背景資本に対する闘いで大きく前進 137
     関生の産業政策の始まり 138
     地域で独占化した生協の問題 141
     生協にロッチデール精神が失われている 146
     中小企業と大企業との対等取引へ 149
     長期ストライキで大企業と闘う 152
     共助努力・公助の力で社会的規制力を持つ 155
     格差社会の共犯者であってはならない 158
     生協の「地域主権・組合員主権」を考えるとき 161
     時代が求めている協同組合 164

■資料 日米共同声明全文 169
おわりに 175

前書きなど

 はじめに  対談を終えて


 2冊目の対談集となります。今回も各界を代表する先生方と対談をさせていただきました。貴重な出会いに感謝しております。
 第1部の山内徳信参議院議員ですが、先生は沖縄、私が徳之島出身ですので、置かれた環境がよく似ています。先生から兄弟のように風貌が似ていると言っていただきましたが、抵抗の島のDNAが共通していると思っています。先生は、激しい怒りと冷静な分析と柔軟な思考を、温厚なお人柄に包み込まれて、人を惹きつけてやみません。その魅力は、先生の沖縄での実践的な闘いを語られる中で、読者が感じ取られることだと存じます。
 第2部の若松孝二監督ですが、本当に自由人だと感心しました。権力や大企業や業界におもねることなく、はっきりと自分の信じるメッセージを発信される方だと感じました。ところで、私たちは、マスコミなどを通して偏った情報を受け続けています。だから、歴史や物事の本質を見極める理論活動が大切ですが、映画などの文化活動は感性を通して真理を感得することができます。『キャタピラー』上映と監督との対談によって、改めて映像の力を再認識しました。
 第3部の下山保パルシステム初代理事長ですが、生協は力強いものの、大きな矛盾を抱えているとのお話でした。生協は、関連事業者や労働者に低コストを押し付けていないか、貧困者に開かれているか、組合員が主人公か、等々。私が関与する事業協同組合も形態が違いますが、大きな矛盾を抱えており、共感する点が多くありました。同時に、生協あるいは協同組合は、大きな可能性を持っていると表明され、その点も同感です。新たな協同組合運動を構築しなければならないと考えています。
 さて、今回の対談は、2010年の6月・9月・11月に持たれました。私が執行委員長をしております連帯労組・関西地区生コン支部では、6月23日に日米安保破棄、沖縄米軍基地撤去・新基地建設反対、沖縄民衆連帯を掲げて政治ストを敢行しました。また、生コン関連協同組合がゼネコンとの取引条件を改善するために、協組と労組が大同団結して、6月27日、「生コン関連業界危機突破! 総決起集会」を開催し、2千300名の中小企業経営者と労働者が結集しました。さらに、共闘する労組と共に、7月2日から11月17日まで、139日間の長期ストライキを貫徹し勝利しました。
 まさに、ストライキの真只中での対談でした。こうした緊張感の中で、各界の現場で果敢に闘いを挑まれている先達と対談できたことは望外の幸せです。この対談集が読者の皆様にとって、何かのヒントになれば幸いでございます。
                     2011年1月20日           
   武 建一

版元から一言

関西の戦闘的労働組合・関西生コン支部の武 建一委員長の対談集。普天間移転・辺野古移駐問題で揺れる沖縄、映画「キャタピラー」で戦争と平和を論じる若松孝二監督を迎えて、今、戦争と平和―時代をどう変革するかを語る。

著者プロフィール

武 建一  (タケケンイチ)  (

武 建一(たけ・けんいち)
 1942年鹿児島県徳之島生まれ。全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関生支部)執行委員長。中小企業組合総合研究所代表理事。中学卒業後島内の商店に住み込みで働いていたが19歳で大阪に出てきて三生運送(元の共同組)に就職。1965年、関生支部の結成に参加し、初代委員長に就任。以来、関生支部の発展・強化に尽力し、現在に至る。 
 また、労働組合の産業政策として生コン関連中小企業の協同組合化を推進。2004年には中小企業と協同組合、そこに働く労働者のシンクタンクとして中小企業組合総合研究所の設立に尽力し、大阪兵庫生コンクリート工業組合・松本光宣理事長(当時)とともに初代代表となる。

*著書に
『武建一 労働者の未来を語る』(2007年・社会批評社)
『時代の求めにこたえて―武建一対談集』(新崎盛暉、組坂繁之、本山美彦、武建一、2010年・社会批評社)他

山内徳信  (ヤマウチトクシン)  (

沖縄県中頭郡読谷村出身。社民党参議院議員。沖縄・緊急意見広告運動の発起人の1人。
 1958年琉球大学文理学部史学科を卒業し、沖縄県立読谷高校で社会科教員となる。1965年研究員として静岡県立島田高校に派遣。1966年沖縄県立中部農林高校に転勤。1973年沖縄県立読谷高校に転勤。1974年読谷村長に当選(6期)。
 任期中、読谷村の土地の73%を占めた米軍基地を徐々に減らしていった。権力と闘うために村長室に憲法9条と99条の条文を書いた掛け軸を、相手に見えるように掲げた。現在でも村長室にはこの掛け軸がかかっている。1997年読谷補助飛行場内に読谷村役場・村議会を移設、飛行場は2006年に全面返還された。
 1998年1月大田昌秀知事の下で沖縄県出納長に就任。1999年4月山内平和憲法・地方自治問題研究所を開設する。基地の県内移設に反対する県民会議共同代表の1人。2007年7月参議院議員選挙比例区に社会民主党から立候補し初当選。

*著書に
『米軍再編と沖縄の基地 国外移転こそ民衆の願い』(2006年創史社)、『沖縄・読谷村憲法力がつくりだす平和と自治』(2007年明石書店)他多数

若松孝二  (ワカマツ コウジ)  (

 1936年宮城県湧谷町生まれ。17歳の時に家出をし上京。菓子職人、新聞配達、土方、クラブのボーイ、ヤクザ、エキストラ……といくつもの職を転々とし、テレビ映画の助監督を経て1963年『甘い罠』で映画監督デビュー。同作品は低予算ながらも圧倒的な迫力のある映像でピンク映画としては異例の集客力をみせた。氏は「ピンク映画の黒澤明」などと形容されヒット作を量産する。人間の根源的な要素であるエロスと暴力をテーマに据えた衝撃的な作風や、強度を持った豪快な演出、意表を付く設定などが特徴。
 さらに、連合赤軍をテーマにした作品『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(2007)は、2007年8月の湯布院映画祭にて「特別試写作品」として上映。同年10月には、第20回東京国際映画祭にて「日本映画・ある視点作品賞」を受賞した。
 2008年2月に開催された第58回ベルリン国際映画祭においても同作品は最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)と国際芸術映画評論連盟賞(CICAE賞)を受賞。その他、各国の映画祭で映画賞を総なめにし、毎日映画コンクールで監督賞、日本映画評論家大賞で作品賞を受賞し、日本アカデミー賞以外の権威ある賞はほぼ総なめにした。
 さらに、今回上映の『キャタピラー』では主演の寺島しのぶがベルリン国際映画祭で最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞。

下山保  (シモヤマタモツ)  (

 1938年山形県村山市生まれ。
 1941年旧満州開拓団入植のため渡満、1946年帰国、1954年山形工業高校機械科卒、1957年バイク修理工場研修、同時に早稲田大学第二文学部入学、1958年から学生運動参加、自治会書記長、委員長。
 1959年共産党早稲田大学細胞に入党・1年後除名、1960年岸首相渡米阻止闘争で羽田空港にて逮捕、起訴。大学除籍。全日本学生自治会連合会(全学連)中央執行委員。
 1961年社会党都本部書記、1970年社会党除名、1971年たつみ生協(現東京マイコープ)設立・理事長、1977年首都圏生協事業連絡会議・代表、1990年首都圏コープ事業連合(現パルシステム生活協同組合連合会)設立・理事長。
 1996年同上退任・顧問、2000年同上退任、2001年会員制「コラボレート研究所」設立・代表、2006年同上解散、個人事務所「コラボレート研究所」に移行運営。

*著書に
『異端派生協の逆襲―生協は格差社会の共犯者か』(2009年・同時代社)

上記内容は本書刊行時のものです。