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直接取引:あり(その他)
フジタよ眠れ
新版
絵描きと戦争
発行:花乱社
四六判
上製
価格
2,500円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年11月20日
- 書店発売日
- 2021年11月26日
- 登録日
- 2021年11月4日
- 最終更新日
- 2021年12月13日
紹介
絵画表現とは何か、
戦争とは、人間とは、
1978年出版の名著が今甦る─
独自の絵画表現を追い求める一方、絵画についての自立した批評を鋭く問い続けた画家・菊畑茂久馬。「国家・絵描き・戦争」をめぐって、現在にそのまま直結する骨太の議論を仕掛けた代表作『フジタよ眠れ』を初出形に基づいて再刊する。
幼少期をめぐるエッセイ「南国狂歌」を併録。
目次
フジタよ眠れ─絵描きと戦争
川筋画狂人─山本作兵衛の絵
絵描きの中の戦争
南国狂歌 ほか
解 説[福岡市美術館 山口洋三]
前書きなど
あれから三十年、この地上ではまだ首を落とし足らずに殺戮が続いている。この猿のように血に飢えた兵隊を、あたかも着せかえ人形のようにわれわれは次々に誰かに重ねているかもしれない。
歴史はこの血のにおいの漂う画面を、月日とともに風化させていくかもしれない。しかしこれはまぎれもなく、南太平洋侵略の夢がもろくも崩れさろうとする時の日本人の姿である。われわれは、たかが一枚の画布ほどにも、戦後このかた、それぞれの中にこのことを沈めていないのである。藤田とわれわれは今、全く緊迫した関係にある。
(「フジタよ眠れ」より)
上記内容は本書刊行時のものです。