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宣教師とキリシタン 下園 知弥(編集) - 西南学院大学博物館
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取引取次: 地方小
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宣教師とキリシタン (センキョウシトキリシタン) 霊性と聖像のかたちを辿って (レイセイトセイゾウノカタチヲタドッテ)

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B5変形判
縦257mm 横188mm 厚さ6mm
80ページ
小口折り並製
価格 1,000円+税
ISBN
978-4-910038-40-7   COPY
ISBN 13
9784910038407   COPY
ISBN 10h
4-910038-40-X   COPY
ISBN 10
491003840X   COPY
出版者記号
910038   COPY
Cコード
C0016  
0:一般 0:単行本 16:キリスト教
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年11月8日
書店発売日
登録日
2021年11月9日
最終更新日
2021年12月13日
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紹介

大航海時代,多くの宣教師たちがヨーロッパからアジアを目指して海を渡った。
16世紀,イエズス会は日本においてもカトリック神学の教育を実践しその霊性を伝えたが,その宣教活動では聖像画(キリストや聖母子の聖像)が重要な役割を果たした。その後,禁教下にキリシタンによって継承された聖像は一様ではなく,各地域固有の信仰のかたちをうつしだしている。
日本にもたらされたキリスト教の霊性と聖像のかたちを辿り,この地に息づく日本のキリスト教信仰を見つめる。

目次

ご挨拶[西南学院大学博物館館長 伊藤慎二]
 開催概要/凡例
第Ⅰ部 キリスト教の東方伝道
 第1章 東方を目指した宣教師たち
  【コラム】東方伝道の先駆者たち[西南学院大学博物館教員 下園知弥]
 第2章 イエズス会:その霊性と教育
  【コラム】イエズス会による南島原における布教,教育活動
    [南島原市教育委員会世界遺産推進室学芸員 中山和子]
第Ⅱ部 聖像の伝来と変容
 第1章 東方伝道と聖像の伝播
  【コラム】《聖霊降臨》(ヘロニモ・ナダル『福音書についての註解と瞑想』より)
   ─霊の満ちる時[西南学院史資料センターアーキビスト・学芸員 宮川由衣]
 第2章 かくれキリシタンの聖像
  【コラム】キリシタンとドソンのオラショ
    [大浦天主堂キリシタン博物館学芸員 島 由季]
第Ⅲ部 再布教 パリ外国宣教会の訪れ
  【コラム】大浦天主堂附属神学校の歴史と役割
    [大浦天主堂キリシタン博物館学芸員 内島美奈子]
論文集
 イエズス会の霊性と教育[筑波大学名誉教授 桑原直己]
 天草の潜伏キリシタンの信仰対象の特質と転化
   [熊本大学大学院人文社会科学研究部准教授 安高啓明]
 かくれキリシタンの聖像:「マリア観音」と「お掛け絵」をめぐって
   [西南学院史資料センターアーキビスト・学芸員 宮川由衣]
主要参考文献/出品目録

前書きなど

「ご挨拶」より

 2006(平成18)年の開館以来,西南学院大学博物館は,本学の建学の精神であるキリスト教主義に則り,キリスト教文化に関する資料収集・調査研究・展示教育活動を行っています。私たちの使命は,博物館資料という具体的なモノをとおしてキリスト教文化の理解を深める教育活動を行うことであり,時代や国,教派の枠にとらわれず,多種多様なキリスト教文化に関する資料を調査し,その成果を発信しています。今回の展覧会では,これまでの収集および調査研究活動の中から「宣教師」と「キリシタン」に関するものを選び,一つの特別展として構成しています。
 宣教師とキリシタンの関係は,1549(天文18)年の聖フランシスコ・ザビエル来日にまで溯り,約470年にわたる長い歴史があります。この歴史の中でしばしばクローズアップされるのは,禁教・迫害という「悲劇」の側面です。しかしその一方で,宣教師とキリシタンが互いに信頼関係を築き,共同で一つの宗教文化を作り上げていった「幸福」な時期があったのも確かな事実です。禁教・迫害の時代も宣教師とキリシタンの関係が断絶してしまったという意味では悲劇の時代ですが,潜伏キリシタンたちが時代状況に適応して独自の宗教文化を形成し,子孫へ継承していったという,文化のダイナミズムを感じ取れる時代でもありました。
 本展覧会は,キリシタンたちの悲劇の側面ではなく,宣教師の来日から再布教に至るまでの,宣教師とキリシタンが共同で作り上げた宗教文化について,さまざまな資料と共に紹介することを企図しています。本展覧会に来ていただいた方,また本図録を手に取っていただいた方に,この宗教文化の諸相と魅力を知っていただければ幸甚に存じます。
 末筆ではございますが,本展覧会の開催にあたって,本学博物館の活動にご理解・ご協力を賜りました関係各位に厚く御礼申し上げます。

  2021年11月8日   西南学院大学博物館館長 伊藤慎二  

著者プロフィール

下園 知弥  (シモゾノ トモヤ)  (編集

1987年生まれ。京都大学大学院文学研究科思想文化学専攻西洋哲学史(中世)専修修士課程修了。現在,西南学院大学博物館教員(助教・学芸員)。専門はキリスト教思想・美術。主な研究論文に「発展する隣人愛─クレルヴォーのベルナルドゥスの神秘神学における『愛の秩序』の一側面─」(日本基督教学会編『日本の神学』第60号,教文館,2021年)がある。

宮川 由衣  (ミヤカワ ユイ)  (編集

1990年生まれ。西南学院大学大学院国際文化研究科国際文化専攻修士課程修了。現在,西南学院学院史資料センターアーキビスト・学芸員,西南学院大学非常勤講師。専門は美術史。主な研究論文に「キリシタン伝来のマリア観音の源流をめぐって─中国における聖母像の伝来とその変容─」(『西南学院大学博物館研究紀要』第9号,西南学院大学博物館,2021年)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。