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伝えられた「日本」 鬼束 芽依(編集) - 西南学院大学博物館
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伝えられた「日本」 (ツタエラレタニホン) 地図にみる日本のすがたとその変遷 (チズニミルニホンノスガタトソノヘンセン)

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B5変形判
縦256mm 横188mm
56ページ
小口折並製
価格 1,000円+税
ISBN
978-4-910038-28-5   COPY
ISBN 13
9784910038285   COPY
ISBN 10h
4-910038-28-0   COPY
ISBN 10
4910038280   COPY
出版者記号
910038   COPY
Cコード
C0020  
0:一般 0:単行本 20:歴史総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年12月23日
書店発売日
登録日
2020年12月24日
最終更新日
2020年12月24日
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紹介

地図は文字よりも早く誕生したといわれ,正確な測量法に基づいて製作されるようになるまでは人々の世界観や宗教観を強く反映するとともに,目的に合わせてさまざまな種類のものが製作されていた。マッパ・ムンディ(西洋中世の世界地図)から伊能図まで,国内外で描かれた地図を通して,地図に描かれた「日本」を紹介する。
【2020年度西南学院大学博物館特別展図録】

目次

ご挨拶[西南学院大学博物館館長 宮崎克則]
 開催概要/凡例

第1部 世界から描かれた日本
 第1節 キリスト教と地図
 【コラム】マッパ・ムンディ─西洋中世の世界地図[西南学院大学博物館学芸員 下園知弥]
 第2節 日本図の変遷 世界地図に描かれた日本
 【コラム】『武備志』に見る日本[西南学院大学博物館学芸調査員 早田 萌]
 第3節 伝えられた「ニッポン」 西洋のまなざし

第2部 日本人が描いた世界と日本
 第1節 日本図と世界図 江戸のベストセラー地図
 第2節 海路と陸路 航海図と名所図会
 第3節 都市の風景 長崎への興味
 【コラム】伊能大図に描かれた福岡と『測量日記』[西南学院大学博物館学芸調査員 迫田ひなの]
 【コラム】シーボルト『1826年の江戸参府紀行』に描かれた長崎街道 彼杵宿の風景[大野城心のふるさと館運営事業学芸員 鬼束芽依]
出品目録

論 考
 ヨーロッパで描かれた「日本図」の変遷[西南学院大学博物館館長 宮崎克則]
 マテオ・リッチと坤輿万国全図[西南学院大学博物館学芸調査員 早田 萌]
 名所として描かれた水城東門礎石 『筑前名所図会』の「鬼の硯石」をめぐって[大野城心のふるさと館運営事業学芸員 鬼束芽依]

参考文献

前書きなど

「ご挨拶」より
 西南学院大学博物館では,西南学院の建学の精神であるキリスト教主義にもとづき,キリスト教文化に関する資料収集・調査研究・展示・教育普及活動をおこなっています。今回はこれまでに収集してきた資料の中から,地図や地図資料に関連する海図・絵図などに絞り展示を構成しました。
 正確な測量法に基づいて製作されるまでは,多くの地図は想像や伝聞した情報にもとづいて描かれていました。つまり,それらは当時の人々の世界観を表すものでもありました。ヨーロッパでは,キリスト教が普及するとキリスト教の世界観にもとづいた世界地図が製作されるようになり,やがて大航海時代になると,世界地図に日本が登場することとなります。一方日本では,仏教伝来以降,仏教の世界観を反映した地図や仏教僧が描いたといわれる地図が製作されました。しかしながら,キリスト教の訪れとともにヨーロッパの世界観・測量技術・地図が伝わり,世界地図や測量に基づいた正確な地図が作られるようになったのです。
 このたびの展覧会は,上記のような世界観の変化や地図に対する目的の変化を,地図や地図に関連する資料を通してみていきます。地図資料に描かれた「日本」のすがたが,どのように変化していったのか,地図を通してどのように人々に伝えられたのか。歴史の流れとともに「世界」と「日本」という二つの視点から迫っていきます。
 本展覧会に足を運んでいただいた皆様,本図録を手に取っていただいた皆様に,さまざまな視点から描かれた資料を愉しみながら,伝えられた「日本」のすがたの変化を学んでいただけましたら幸甚です。
 末筆ではございますが,本展覧会の開催にあたって,本学博物館の活動にご理解とご協力を賜りました関係各位に厚く御礼申し上げます。

 2020年12月23日        西南学院大学博物館館長 宮崎克則  

著者プロフィール

鬼束 芽依  (オニツカ メイ)  (編集

1996年生まれ。現在,西南学院大学大学院国際文化研究科国際文化専攻博士前期課程在籍中。専門は日本考古学(近世,近代)・日本考古学史。2020年11月まで西南学院大学博物館学芸調査員。現在,大野城心のふるさと館運営事業学芸員。主な研究論文に「考古学の先駆者としての吉田雀巣庵─『尾張名古屋博物会目録』を通して」(『西南学院大学博物館研究紀要』第8号,2020年),訳著として,イサーク=ギリエッド・ヨーラム=ハイミー・ヴォイチェフ=マズリク著,鬼束芽依・山本恵梨・伊藤慎二共訳「ナチス絶滅収容所の発掘調査」(『西南学院大学国際文化論集』34巻2号,2020年)などがある。

早田 萌  (ハヤタ モユ)  (編集

1996年生まれ。現在,西南学院大学大学院国際文化研究科国際文化専攻博士前期課程在籍中。専門は古代中国史。特に『三国志』後期の司馬一族にまつわる人々の研究など。西南学院大学博物館学芸調査員。

迫田 ひなの  (サコダ ヒナノ)  (編集

1996年生まれ。現在,西南学院大学大学院国際文化研究科国際文化専攻博士前期課程在籍中。専門は日本近世史。特に近世朝鮮に存在した対馬藩の居留地・草梁倭館における交奸事件の研究など。西南学院大学博物館学芸調査員。

宮崎 克則  (ミヤザキ カツノリ)  (監修

1959年、佐賀県唐津生まれ。九州大学九州文化史研究所助手・九州大学総合研究博物館助教授を経て、現在、西南学院大学国際文化学部教授。文学博士。西南学院大学博物館館長。
【主著】『大名権力と走り者の研究』(校倉書房、1995年)、『逃げる百姓、追う大名』(中公新書、2002年)、『古地図の中の福岡・博多─1800年頃の町並み』(編著、海鳥社、2005年)、『ケンペルやシーボルトたちが見た九州、そしてニッポン』(編著、海鳥社、2009年)、『九州の一揆・打ちこわし』(海鳥社、2009年)、『シーボルト年表─生涯とその業績』(共著、八坂書房、2014年)、『シーボルト蒐集和書目録』(共編、八木書店、2015年)、『鯨取りの社会史─シーボルトや江戸の学者たちが見た日本捕鯨』(共著、花乱社、2016年)、『シーボルト『NIPPON』の書誌学研究』(花乱社、2017年)

下園 知弥  (シモゾノ トモヤ)  (監修

1987年生まれ。西南学院大学神学部神学科,同大学大学院国際文化研究科国際文化専攻を経て,京都大学大学院文学研究科思想文化学専攻西洋哲学史専修(中世)修士課程修了。現在,西南学院大学博物館教員(助教・学芸員)。専門はキリスト教思想・美術。
主な研究論文に「中世後期における聖人崇敬─時祷書における執り成しの祈りとその神学的解釈について─」(『西南学院大学博物館研究紀要』第6号,2018年),「中世を継承した宗教改革─聖書史の考察に即して─」(西南学院大学博物館展覧会図録『宗教改革と印刷革命』所収,2019年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。