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九州文学 九州文学同人会(編集) - 九州文学同人会
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九州文学 (キュウシュウブンガク) 巻次:574号2020秋・冬合併号

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A5判
272ページ
並製
価格 1,000円+税
ISBN
978-4-910038-23-0   COPY
ISBN 13
9784910038230   COPY
ISBN 10h
4-910038-23-X   COPY
ISBN 10
491003823X   COPY
出版者記号
910038   COPY
Cコード
C9095  
9:雑誌扱い 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年12月1日
書店発売日
登録日
2020年10月29日
最終更新日
2020年12月14日
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紹介

九州文學は1938年(昭和13年)、福岡県を中心に活動する火野葦平、劉寒吉、岩下俊作、原田種夫らによって創刊。以来、昭和・平成・令和と継承されていき、詩、俳句、小説と多くの作家が切磋琢磨して、創り上げてきました。2020年7月より第八期として新しく船出し、本誌もリニューアル。80年の伝統を守りつつ、今後も豊かな言語芸術を志して参ります。

目次

ご挨拶 第八期『九州文学』編集発行人 中村弘行/運営委員一同/編集委員一同
■詩
 満員電車[金子秀俊]
 鍵をかけよ[麻田春太]
 長い梅雨が終わった[秋山喜文]
 七 月[柴田康弘]
 白い花の咲くように[松野弘子]
 最 愛[見良津珠里子]
■随筆
 『文藝首都』の頃[園田明男]
 英国滞在記 スコットランド一人旅[屋代彰子]
 鶏 頭[林 恭子]
 鎌倉再訪[雲江征人]
 天窓舎“風声灯”季録[1][椎窓 猛]
■掌編
 私の病院遍歴[木村 咲]
 山霧の村にて[木島丈雄]
 アイスもなか[木澤 千]
 捨てる神ありゃ拾う神あり[今給黎靖子]
■俳句
 萩散らし[中園 倫]
 寝転んで秋深し/拠ん所ない冬景色[麻田春庵]
■短歌
 八幡製鉄所[中村重義]
■小説
 春の罪(桐生家よりも米一俵)[見良津珠里子]
 ネコとアオザイ[中野和久]
 燃える山河[小泊有希]
 月の出ぬ間に(二) 迫り来る影[野沢薫子]
 古里の美しい空[末次鎮衣]
 火葬まで[城戸祐介]

【コラム】米切手/福田侠平を知ってますか?/マスク雑感
■編集室より 夏号掲載作品への感想〈個人的セレクト〉
編集後記

第5回安川電機九州文学賞募集/同人募集/原稿募集/同人・特別同人名簿

前書きなど

 ご挨拶申し上げます。
 第八期『九州文学』が歩み出し始めました。どこへ向かうのか、何をなし得るのか、いつまでの道のりなのか。何もわからないまさに五里霧中の状態です。『九州文学』には八十年の伝統があると言われます。「八十年の伝統」、考えますが少しも現実味がありません。目の前に二〇二〇年夏号を置いています。伝統とは(通巻五七三号)のことでしょうか。
 九十歳を越えた先輩同人の言葉を思い出します。「古けりゃ良いってもんじゃない。分厚けりゃ良いってもんじゃない」。手元の夏号は三三三ページ、同人誌としては異例のページ数です。だからといって文学の本質を忘れてはならない。良き伝統は継承し、さらに昇華させてゆかなければならないというのが先輩のご指摘だと感受しました。しかし、それにどうやって答えればよいものか見当もつきません。
 学生時代のように「文学は飢えた子に何をしてやれるか?」などうそぶきますか。あるいは「僕が革命と言ったらみんな立ち上がってくれ」、安田講堂で火炎瓶を投げたあの日のように叫んでみますか。みんな幻想です。
 現実の『九州文学』を見つめてみます。最新号の誌面構成、詩、俳句、短歌、随想、コラム、そして小説。バランス良く整っています。なのになぜ私は迷っているのか。
 気づきました。この同人誌、別の名前でも何の違和感もないのではないか。『九州文学』でなければならない、九州文学になっていないのです。読者の一人が本誌を読んで仲間になりたいと思う。あるいは投稿したいと思う。そう思わせる何物かを作り出してゆかなければならない。それは言語芸術の修練の場として持つべき「個性」、あるいは現実社会に対する「メッセージ性」でしょうか。
 同人・読者の皆さんと共に『九州文学』でなければならない九州文学を作り上げなければなりません。そのための編集発行人なのだと思うに至りました。
 まだヨチヨチ歩きの私たち、気負いもあります、思い違いもあります。皆様には温かくも厳しいご指導をお願い申し上げます。

 第八期『九州文学』編集発行人 中村弘行
                運営委員一同
                編集委員一同

著者プロフィール

九州文学同人会  (キュウシュウブンガクドウジンカイ)  (編集

『九州文学』は,1938年,福岡県を中心に活動する火野葦平,劉寒吉,岩下俊作,原田種夫らによって創刊。火野葦平は「糞尿譚」によって第6回の芥川賞を得,岩下俊作が『九州文学』に掲載した「富島松五郎伝」は度々映画化された「無法松」の原作である。その他多数の同人が芥川賞,直木賞の候補に挙げられ,九州を代表する同人誌として『九州文学』の全国的地位を確立させた。なお,邪馬台国論争に民間研究者が発言するきっかけとなった『まぼろしの邪馬台国』(宮崎康平)も『九州文学』に掲載されたものである。現在でも同人は全国各地の文学賞を受賞するなど活躍している。

上記内容は本書刊行時のものです。