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クロスメディア・ヘミングウェイ
アメリカ文化の政治学
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2020年4月6日
- 書店発売日
- 2020年4月6日
- 登録日
- 2020年3月3日
- 最終更新日
- 2020年11月6日
紹介
同時代のメディアや文化の政治学から
ヘミングウェイ文学を再考察する。
ヘミングウェイが生きた映画/映像の世紀、モダニズム/ファシズムの時代を軸に、ジャーナル、フィルム、フォトグラフ、アート、そしてノヴェルといった政治とメディアを横断して「文学」を別角度から検討し、文化/メディア研究を更新する!
目次
はじめに ヘミングウェイと文化の政治学
1.テクスト×コンテクスト
2.芸術と政治――クロスメディア序説
3.各章概説――クロスメディア実践
第1章 クロスメディア・ヘミングウェイ
――ニューズリール、ギリシア・トルコ戦争、「スミルナの桟橋にて」
1.二つの「スミルナ」――交差するメディア
2.戦争の光景――ニューズリール「スミルナ炎上」
3.難民と母子――『トロント・スター』
4.赤子と騾馬――短編小説「スミルナの桟橋にて」
第2章 睾丸と鼻――ヘミングウェイ詩編と老いの身体論
1.睾丸スキャンダル――テクノロジーとフリークス
2.ジャズ・エイジの表裏――グロテスクと抒情
3.睾丸詩編――ヘルスとグロテスク
4.睾丸と鼻――フリークス的身体
5.「老い」の身体論――詩と散文
第3章 アフリカ×アメリカ
――ターザン、帝国、ジャングル・プール
1.エレファント・イン・ザ・ズー
2.アメリカの中の「アフリカ」――恐慌とジャングル・プール
3.フレーミング・アフリカ――人種とスクリーン
4.アフリカの中の「アメリカ」――ヘミングウェイのサファリ
5.欲望のスクリーン――イメージとしての「アフリカ」
第4章 ゲルニカ×アメリカ
――イヴェンスとクロスメディア・スペイン
1.ゲルニカ×ゲルニカ
2.『ライフ』、イヴェンス、スペイン体験
3.フィルム×ジャーナル――クロスメディア・スペイン
4.シネマティック・ゲルニカ――『スペインの大地』を見る
5.ゲルニカ×アメリカ――『スペインの大地』とFSA
第5章 ヘミングウェイ、戦争に行く
――ジェンダー、ナショナリズム、『脱出』
1.映画と弾丸――戦時の共犯関係
2.プロパガンダとワーナー・ブラザーズ――『ド・ゴール物語』
3.戦争、女性、口紅――広告とジェンダー
4.フレーミング・ファム・ファタール――『脱出』と『ミルドレッド・ピアーズ』
5.帰国のレトリック――ファム・ファタールと医師
[補章1]シネマ×ヘミングウェイ①――サム・ウッド監督『誰が為に鐘は鳴る』
1.女性映画のジェンダー――医師と患者
2.メロドラマの陥穽――顔とクロースアップ
第6章 マン・オン・ザ・ベッド
――コード、ジェンダー、『殺人者』
1.コード、ノワール、ファム・ファタール
2.フラッシュバックの「距離」――『ローラ殺人事件』と『殺人者』
3.マン・オン・ザ・ベッド――脆弱な男性身体
[補章2]シネマ×ヘミングウェイ②――アンドレイ・タルコフスキー監督『殺人者』
1.メディアの両極――ヘミングウェイ×タルコフスキー
2.鏡、密室、双子
第7章 カリブ×アメリカ
――『老人と海』と文化の政治学
1.パパ・ダブルビジョン――アメリカとキューバ
2.「老い」の政治学――フォークナー、ヘミングウェイ、『ライフ』
3.黒き少年とアメリカン・インヴェイジョン――テクスト/コンテクスト
4.反転する狩り――「老い」のスペクタクル
[補章3]シネマ×ヘミングウェイ③――アレクサンドル・ペトロフ監督『老人と海』
1.ガラスペインティング・アニメーション
2.十字架の形象と聖痕
第8章 ライティング・ブラインドネス
――ヘミングウェイと「老い」の詩学
1.「終わり」の意識
2.見る・書く・撃つ――「視」の詩学
3.視と死
4.ライティング・ブラインドネス――「盲導犬としてではなく」と「世慣れた男」
5.老人は誰か――「無(ナダ)」からの逃走/闘争
[補章4]シネマ×ヘミングウェイ④
――フィリップ・カウマン監督『私が愛したヘミングウェイ』
おわりに ヘミングウェイ・アンド・ビヨンド
あとがき
索引
上記内容は本書刊行時のものです。