版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
文政四年の激震〈相馬大作事件〉  下斗米哲明(著) - 寿郎社
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:
注文メール:
注文サイト:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

直接取引:あり
返品の考え方: 地方・小出版流通センターの了解が必要

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

文政四年の激震〈相馬大作事件〉  (ブンセイヨネンノゲキシン ソウマダイサクジケン) 江戸と蝦夷地を揺るがした津軽と南部の確執 (エドトエゾチヲユルガシタツガルトナンブノカクシツ)

このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:寿郎社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ15mm
重さ 280g
208ページ
並製
価格 2,300円+税
ISBN
978-4-909281-46-3   COPY
ISBN 13
9784909281463   COPY
ISBN 10h
4-909281-46-0   COPY
ISBN 10
4909281460   COPY
出版者記号
909281   COPY
Cコード
C0021  
0:一般 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年11月1日
書店発売日
登録日
2022年10月10日
最終更新日
2023年1月27日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

岩手県では「忠臣」、青森県(津軽地方)では「大悪人」と言われる相馬大作は、なぜ大砲による藩主暗殺を企てたのか? 大作の思想と事件の全容に迫るカギはロシアと蝦夷地(北海道)にあったことを詳述した最新の研究成果。

目次

[主な内容――「目次」より]
第一章 南部藩と津軽藩
 第一節 南部藩と津軽藩の成立
 第二節 南部・津軽の藩境問題
第二章 幕藩体制と北辺防備
第一節 幕府が抱える諸問題……
第三章 蝦夷地の場所経営と北辺防備の方針
第一節 幕府の蝦夷地直轄の経緯
 第二節 ゴローニン事件の顛末
第四章 幕府の蝦夷地経営と警備の動向
第一節 蝦夷地警備方針の急変
第二節 大作の帰郷と兵聖閣建設計画
第四章 幕政と蝦夷地の異変
第一節 老中首座の執政と蝦夷地政策
 第二節 兵聖閣の完成と実戦訓練  
第五章 大作の志を揺るがす異変
第一節 度重なる凶事
第二節 大作江戸へ向かう
第三節 大作の決意と南部藩の後継者問題
第六章 津軽候要撃未遂事件の顛末
 第一節 要撃計画と現地調査
 第二節 相馬大作事件の吟味と裁定
第七章 直轄廃止と松前藩復領
第一節 直轄廃止の波紋
第二節 その後の世相
第三節 大作の墓碑と戒名
終章 大作の遺志継承者

前書きなど

 時は寛政年間から文政年間(1789~1831年)。
 ロシアの武装船が蝦夷地近海を脅かしていた。幕府は北辺の防備を固めるため、それまで蝦夷地を支配していた松前藩を陸奥国梁川に移封し、蝦夷地を直轄地にした。そして松前奉行所を置いて統括管理し、沿岸の警備を津軽藩と南部藩に命じた。弘前を中心とする石高10万石の津軽藩(弘前藩)と、盛岡を中心とする石高20万石の南部藩(盛岡藩)には、積年の確執があった。
そのような時期に起こったのが文政4年(1821年)の津軽藩主暗殺未遂事件――いわゆる〈相馬大作事件〉である。
 相馬大作(実名・下斗米秀之進)は当時の松前奉行・夏目信平の元用人で南部藩領福岡(岩手県二戸市)で練兵道場「兵聖閣」を開いていた。その相馬大作が参勤交代途上の津軽藩主・津軽寧親の暗殺を企て未遂に終わったのである。大作は逃亡し、後に幕府に捕まり、処刑された。
相馬大作の動機は、表向きは主君・南部藩主の遺恨を晴らすためであるが、ロシアの南下から蝦夷地を守るという当時の情勢に基づく「北衛の志士」としての思想も根底にはあった。
 首謀者・相馬大作は門弟・関良助とともに獄門に処されたが、判官贔屓の江戸庶民は、相馬大作事件に〝拍手喝采〟し、「赤穂浪士の再来」と大作らを評価し、読み物や芝居となった。
 旧南部藩領(岩手県と青森県・秋田県の一部)地域では、相馬大作は今なお忠臣・忠勇と語り継がれているが、旧津軽藩(青森県西部)の地域の人々には「われらが殿様の命を狙った大悪人」と言われ、旧南部藩の地域とは真逆の評価である。そしていずれでも相馬大作の実像や事件の真相はあまり知られていない。
本書は、この〈相馬大作事件〉に、さまざまな史料を駆使して、幕府による蝦夷地支配という側面から迫ることで、事件の実相と相馬大作と大作に関わる人々――北衛の志士ら――の実像を解明しようとしたものである。

版元から一言

戦後埋もれた〈近世の大事件〉を〈令和〉に呼び覚ます歴史ファン必読の書。

著者プロフィール

下斗米哲明  (シモトマイテツアキ)  (

1950年北海道三石町生まれ。北海道庁勤務をへて郷土史家に。現在「北海道下斗米会(相馬大作の会)」事務局長。

上記内容は本書刊行時のものです。