書店員向け情報 HELP
出版者情報
書店注文情報
在庫ステータス
取引情報
99%のための経済学
コービンが率いた英国労働党の戦略
原書: Economics for the Many
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年1月20日
- 書店発売日
- 2021年1月20日
- 登録日
- 2020年10月10日
- 最終更新日
- 2021年1月28日
書評掲載情報
2021-05-22 |
図書新聞
3496 評者: 武田宏子(名古屋大学大学院法学研究科教授) |
2021-04-03 | 東京新聞/中日新聞 朝刊 |
2021-02-26 | SYNODOS |
MORE | |
LESS |
紹介
新自由主義によって破壊された人々の生活、広がる格差と貧困、富を蓄積する大企業、深刻化する気候変動、そしてコロナ禍……。
次々と襲ってくる「危機」に対して、ヨーロッパの左派はどのように立ち向かおうとしているのか?
本書は、ジェレミー・コービンが党首時代の英国労働党で、経済政策ブレーンたちがその叡智を結集した、革新的で、刺激的な、政策論集。
いまこそ、99%のための経済学を!
─推薦!───────────────────────────
気候変動、経済格差、パンデミック……。1%の金持ちにこれまでのツケをしっかり払わせよう。
本書こそが、怒る庶民のために書かれた21世紀型社会主義のマニフェストである!
──斎藤幸平 経済思想家
日本経済は、格差の拡大や環境破壊を伴いつつ、転落の一途にある。これまでの資本主義は完全に行き詰った。どうすればよいのか。この本には、ポスト資本主義のビジョンがぎっしり詰まっている。日本を蘇らせるために、日本のリベラルは、ここに示されたビジョンと経済学で理論武装すべきだろう。
──森永卓郎 経済アナリスト
拝啓 パンケーキ総理
この本読んで出直してもらっていいですか?
──山本太郎 れいわ新選組代表
ジョン・マクドネルのリーダーシップは、今までにないレベルで、公正かつ民主的な新しい経済の議論を開いた。
支配層のための経済のルールを書き換えるために、市民、労働者、知識人の熱量が集結した。気候、健康、民主主義──複数の危機に直面する今、本書はラディカルな想像力を政策へと切磋琢磨するパワフルなテキストである。
──岸本聡子 シンクタンク研究員、『水道、再び公営化!』(集英社新書)著者
──────────────────────────────
目次
日本語版への序文 ジョン・マクドネル
序 文 ジョン・マクドネル
【第1章】ポスト真実の世界で経済学を民主化する
アントニア・ジェニングス
【第2章】労働党の財政信頼性ルール
サイモン・レン=ルイス
【第3章】租税回避問題に取り組む
プレム・シッカ
【第4章】未来を守るために、英国はグリーン・ニューディールを必要としている
アン・ペティファー
【第5章】フェアでオープンで革新的!――労働党の国際貿易政策
バリー・ガーディナー
【第6章】英国経済の「脱金融化」と公共銀行の重要性
コスタス・ラパビスタス
【第7章】企業の所有形態のモデルを提案する
ロブ・カルバート・ジャンプ
【第8章】分断を超えて――国の繁栄のための権限移譲
グレース・ブレイクリー/ルーク・レイクス
【第9章】新しい経済における民主的所有形態
ジョー・ギナン/トーマス・M・ハンナ
【第10章】新しい地域経済システム――英国と米国を例に
マシュー・ブラウン/テッド・ハワード/マシュー・ジャクソン/ニール・マキンロイ
【第11章】債務依存と日常生活の金融化
ジョンナ・モンゴメリー
【第12章】プラットフォーム独占とAIの政治経済学
ニック・スルニチェック
【第13章】データ・ニューディール
フランセスカ・ブリア
【第14章】新しい経済と新しい経済学
J・クリストファー・プロクター
【第15章】ソーシャルインフラへの公共投資で、人々をケアする生産的で持続可能な経済をつくる
オズレム・オナラン
【第16章】レンティア資本主義とプレカリアート――コモンズ基金がなぜ必要か
ガイ・スタンディング
寄稿者紹介
翻訳者紹介
前書きなど
コロナ危機によって、本書の分析やアイデア、政策はむしろ、これまで以上に有効で、喫緊なものとなった――。
コロナ危機は、私たちの政治・経済体制に対する耐圧試験でした。このパンデミックは、ながらく新自由主義に支配されてきた体制の欠陥と弱点を、白日の下に晒しました。2008年の金融危機の後、10年以上にわたって緊縮財政が続けられてきたせいで、私たちの社会は、パンデミックに対する準備が全くできていませんでした。10年ものあいだ、主に社会的ケアや医療サービスなど、重要な公共サービスに対する投資が削られてきたせいで、救命と治療に不可欠な、基本的なサービスを提供する能力が損なわれてしました。(「日本語版への序文」より)
過去数十年もの間、私たちは歴代の政権から、自由市場はいつも最善であり、私有財産に手を付けるべきではないと聞かされ続けてきました。彼らは「政府の領域を縮小して」、それで「人々が大金持ちになるだろうと、本気で楽観的に考えて」いました。理論上は、それによって万人にチャンスが開かれ、富は上から下へと滴り落ちてくるとされていました。しかし現在、富はごく一部の人の手に集中し、不安定な仕事がかつてないほどに広まっています。
私たちはこれを変えなければなりません。(「序文」より)
版元から一言
ブックデザイン 末吉亮(図工ファイブ)
組版 江尻智行(tomprize)
印刷製本 株式会社シナノパブリッシングプレス
上記内容は本書刊行時のものです。