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ぼくのがっかりした話
原書: Il romanzo delle mie delusioni
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2021年9月5日
- 登録日
- 2021年8月11日
- 最終更新日
- 2022年1月27日
紹介
小学校の卒業試験に3回も落第したベンヴェヌート少年に手を焼いた両親は、家庭教師をつけて勉強させることを思いつく。しかしベンヴェヌートのもとにやってきた12人の家庭教師はいずれも、少年の勉強のできなさ加減に音を上げて去って行く。
そんななか現れた13番目の家庭教師パルミーロ・メッザネッラは、勉強がわりにお伽噺を話す風変わりな青年だった。ベンヴェヌートはその家庭教師の話すお伽噺にすっかり魅了され、やがて家庭教師が持っていた一歩で30㎞進むという魔法の靴を奪い、お伽話の世界の探検に出発する。
しかしそこでベンヴェヌートが出あうのは、おなかをこわして肉食をやめた人食い鬼、財産を失って没落したアラジン、不眠症に悩む眠れる森の美女、赤ずきん家で下男として働く狼などなど、お伽噺とはかけ離れた状況の登場人物ばかり!
ベンヴェヌート少年は夢の世界との落差にがっかりしつつ、あとを追ってきた家庭教師と
ともに城を追われたシンデレラの救出に向かうが……。
イタリアの演劇人、映画監督、挿絵画家として著名な鬼才による、ユーモアとペーソスに富んだ小説。トーファノ本人によるオリジナルのイラスト、詳細なトーファノ年譜、作品一覧も収載。本邦初訳。
目次
第一章 はじめに、父さんと母さんが、がっかりした話が語られる
第二章 続いて、ぼくが家庭教師をがっかりさせた話へ
第三章 ぼくのがっかりの始まり
第四章 つまり二つめのがっかり
第五章 ぼくの三つめのがっかりと、最後の驚き
第六章 四つめのがっかり
第七章 五つめのがっかり。がっかりしたのはぼくだけじゃなかった
第八章 六つめのがっかり
第九章 七つめのがっかり
第十章 八つめの、最高のがっかりと結末
訳者あとがき
セルジョ・トーファノ略年譜
セルジョ・トーファノ作品一覧
版元から一言
歴史と言葉の狭間に埋もれた作品に光をあてる「シリーズ 再生の文学」第1弾。
イタロ・カルヴィーノ『マルコヴァルドさんの四季』の挿絵でも知られるイタリアの演劇人、映画監督、挿絵画家として著名な鬼才セルジョ・トーファノによる、ユーモアとペーソスに富んだ小説。本邦初訳。
上記内容は本書刊行時のものです。