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探究実践ガイドブック 蒲生諒太(著/文) - ヴィッセン出版
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探究実践ガイドブック (タンキュウジッセンガイドブック)

教育
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B5判
120ページ
並製
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-908869-09-9   COPY
ISBN 13
9784908869099   COPY
ISBN 10h
4-908869-09-X   COPY
ISBN 10
490886909X   COPY
出版者記号
908869   COPY
Cコード
C3037  
3:専門 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年5月
書店発売日
登録日
2017年12月22日
最終更新日
2021年3月29日
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紹介

「課題設定」にあたるものを「調べ学習」と「仮説生成型探究」(仮説を作り、その妥当性を説得する)として詳しく解説し、「課題検証」、つまり、「仮説検証型探究」につなげる流れを提示した実践ガイドです。

目次

はじめに

第Ⅰ部 調べ学習から始めよう          7
1.はじめに「調べる」ありき?調べ学習の意義とは 8
2.「探究」の入り口も調べ学習から?授業展開のモデル 12
3.はじめの一歩としてのテーマ選び 16
4.調べ方を学ぼう 18
5.情報を可視化しよう 22
6.情報を整理しよう 26
7.考察を厚くしよう 30
8.調べ学習をまとめよう(1)?さまざまな発表方法 34
9.調べ学習をまとめよう(2)?スライド式ポスターを作る 38
10.調べ学習の発表会をしよう 42
コラム 教科教育を連携させ、学校全体で「探究」を 46


第Ⅱ部 仮説作りから仮説検証へ         47
1.探究へ向かおう(1)?「課題」「問い」「仮説」 48
2.探究へ向かおう(2)?「課題」「問い」の導き方 52
3.探究へ向かおう(3)?単独型の仮説生成型探究 56
4.「調べ学習」から「仮説生成」へ(1)?「問題設定」を作る 60
5.「調べ学習」から「仮説生成」へ(2)?「仮説」を作る 64
6.人文社会系探究の方法論 68
7.理数系探究の方法論?「変数」の重要性 73
8.探究の水準?どの程度、学びを深め、展開させるか 78
コラム 「探究」をどのように評価するか 82

第Ⅲ部 成果をまとめ、進路につなげ、探究を広めよう             83
1.探究成果の発表とその後の展開 84
2.ポスター作りの基本規則(1)?ポスター・ストーリー 86
3.ポスター作りの基本規則(2)?ポスターの視認性 90
4.ポスターセッションの基本ルール 94
5.校内ポスターセッションの段取り 98
6.ポスター&要旨&レポートの発展関係 102
コラム 探究ハウツー本のご紹介 104
7.校外発表に出てみよう 105
8.クロージングセッション?最終の振り返り授業 107
9.進路指導につなげる 110
10.成長する教育活動と探究的な学習 114
コラム 探究を学校内に根付かせるためには 118

おわりに

前書きなど

はじめに
 本書は「探究的な学習」、つまり研究活動を通じた「学び」を学校現場で作る際のガイドブックです。2018年3月に新しい高等学校学習指導要領が発表され、「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」に名称変更されました。以前より、高校での総合学習が学習指導要領の趣旨に沿っていないという指摘もあり、学習活動としての実質化がより強固に求められるようになった、と理解できるでしょう。2020年より大学入試改革が行われる予定で、調査書重視、つまり、3年間の学習実績が求められる等、知識詰め込み型の受験勉強からのシフトチェンジが始まっています。
 「探究的な学習」=「課題研究」に関しての良質なハウツー本が近年、相次いで刊行されています。本書はこれらの本を意識しつつ、実際の授業に落とし込む流れや限られたヒト・モノ・カネで実践を組まなければならない学校現場に対応したものを目指します。
 「探究的な学習」の授業をどのように作ればいいのか。限られた資源のなかでどこから手を付けていけばいいのか。指導ノウハウをどのように蓄積していったらいいのか。そのような現場のニーズに応えるものとして、私自身の学校現場での指導経験や研究者としての知識を総動員し、わかりやすく具体的で、なおかつどの現場にも利用できる、ある程度の抽象性を持たせた実践ガイドとして本書を企画しました。
 本書の出発点は「調べ学習」です。多くの学校現場で「探究的な学習」がインターネットで調べたことを羅列しただけの「調べ学習」のレベルで終わってしまうのを嘆く声を聞きます。だからといって一足飛びに大学の研究者のような高度な探究を行おうとして失敗する場面にもよく出合います。本書はインターネットや図書館を利用した「調べ学習」をより高度な「探究的な学習」へガイドするものです。
 2017年3月、一連の教育改革を背景に私は『「探究」カリキュラム・デザインブック』(ヴィッセン出版)を上梓し、昨今の教育改革が求める「新しい学び」やその代表である「探究的な学習」についての理論的解説を行いました。本書はそれの対になる実践編です。ぜひ、前書『「探究」カリキュラム・デザインブック』も併せてご利用ください。
 『「探究」カリキュラム・デザインブック』で提示した「『探究』カリキュラムモデル」があります。前書ではこのモデルの「準備」段階にあたるさまざまなアクティブ・ラーニングの手法をご紹介しました。本書ではこのモデルの「課題設定」にあたるものを「調べ学習」と「仮説生成型探究」(仮説を作り、その妥当性を説得する)として詳しく解説し、「課題検証」、つまり、「仮説検証型探究」につなげる流れを提示しています。
 本書と前書は、「探究的な学習」の一連の学びのプロセスを提示し、「探究的な学習」というプラットフォームを提示するものと理解してください。本書を手に取られた読者の皆様は本書を基本としつつ、すでに発刊されている「課題研究」等詳細なハウツー本をご利用いただければと考えています。
 「探究的な学習」に関する教育方法的な議論は2018年現在、それほど盛んに行われてはいません。本書が実用本であるとともに、1つの学習モデルを提示するという意味で新しい時代を切り開こうという意欲的な一冊となることを願っております。
 本書で提案する「調べ学習」―「探究的な学習」の道筋を高校の先生方だけでなく、小中学校の先生方にも「探究的な学習」の1つのモデルとして理解していただけると幸いです。

版元から一言

「探究的学習」が教育現場で取り入れられ、学生達の生きる力を養うための時間が増えている現在、現場の教師たちは授業の組立方、探究の深め方、評価の仕方に悩み、戸惑っています。
本書は、「課題設定」にあたるものを「調べ学習」と「仮説生成型探究」(仮説を作り、その妥当性を説得する)として詳しく解説し、「課題検証」、つまり、「仮説検証型探究」につなげる流れを提示した実践的な一冊です。
すぐに使えるガイドブックです。

著者プロフィール

蒲生諒太  (ガモウ リョウタ)  (著/文

 立命館大学文学部を卒業後、京都大学大学院教育学研究科での研究と並行して高等学校で教壇に立つ。国語科の授業を担当しながら、課外活動として「探究活動」を若手教員とともに実施。その後、「総合的な学習の時間」再編に参加し、カリキュラム分析・開発を行なう。プロジェクト&学修支援総括・企画構成に就き、学校との連携事業、京都大学での初年次授業・教職授業、総合博物館でのワークショップ、「探究活動」発表大会などを企画・運営した。専門は学修支援、「学校外の学び」についての現代史研究。現在は関西大学などで非常勤講師をしながら立命館大学生存学研究センター客員研究員。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程在籍。2018年より立命館大学講師。

上記内容は本書刊行時のものです。