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絵画検討会2016-記録と考察、はじめの発言 高田マル(著/文 | 編集) - アートダイバー
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絵画検討会2016-記録と考察、はじめの発言 (カイガケントウカイニセンジュウロク キロクトコウサツ ハジメノハツゲン)

芸術
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四六判
164ページ
定価 1,300円+税
ISBN
978-4-908122-06-4   COPY
ISBN 13
9784908122064   COPY
ISBN 10h
4-908122-06-7   COPY
ISBN 10
4908122067   COPY
出版者記号
908122   COPY
Cコード
C0070  
0:一般 0:単行本 70:芸術総記
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年3月1日
最終更新日
2017年3月5日
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紹介

今、絵画を描く意味とは何か?
総勢17名の作家・批評家による最新の絵画論!

2016年夏、東京都豊島区のTURNER GALLERYにて、呼びかけ人の高田マルによって企画されたグループ展「絵画検討会2016」が開催されました。
展覧会名にあるとおり、同展は「絵画」をテーマとし、5人の作家がそれぞれの「絵画」へのアプローチを提示。会期中にはギャラリー内や出品作家のアトリエなどでトークイベントなどが行われ、多くの議論を呼びました。そこには、絵画への根強いニーズ、そして近年再び注目を集めるモダニズムへの関心などが背景にあるのでしょう。会期終了後も、美術誌へのレビュー掲載やSNS上における反響などを呼び、結果として、多くの作家、批評家を巻き込みながら展開してきました。
本書は、「絵画検討会2016」の記録誌の位置づけから、作品図版を豊富に収録(全作品リスト含む)。加えて、作家の発言を収録することにも力を入れています。「絵画検討会2016」では、展覧会のドキュメントを残すという意図から、会期中のトークのみならず、企画段階でのミーティング記録のすべてが文字化され、記録されてきました。本書では、そうした厖大な情報の中から、作家の発言を編み直し、また作家による書き下ろしを加えることで、5人の作家がどのようなスタンスで「絵画」に取り組んでいるのかを伝えます。
また、寄稿者による論考やトークや対話も読みどころのひとつです。テーマは、「絵画検討会について」「展覧会評」「絵画論」と多様で、現在の絵画を考察する意味でも必読の論考が揃いました。
現代における絵画の意味をいま一度、考え直し、深めていく「はじめての発言」として、広く読んでもらいたい1冊です。

目次

INDEX
はじめに

作品
TYM344|高田マル|林香苗武|ムカイヤマ達也|本山ゆかり
3階展示風景|展示作品一覧

寄稿
Ⅰ. 絵画検討会とは?
Taxxaka|なぜ、私たちは「絵画」を「検討」せざるを得ないのか
野田尚稔|もう一度見るために ― 絵画を検討する
gnck|芸術の公共圏
浦野玄馬|絵画の検討の検討について、あるいはプロジェクトされる絵画

Ⅱ. 作品評
千葉成夫|絵画への入り方―「 絵画検討会2016」展を見て

Ⅲ. 絵画論
土屋誠一|「デスクトップ型絵画」理論構築のための序論
都築 潤|「絵一般」について

「絵画検討会2016」に関する出来事一覧
石山 律 |(零れ落ちないための)覚え書き

発言
TYM344|高田マル|林香苗武|ムカイヤマ達也|本山ゆかり
追加質問とその回答

反応
Talk 都築潤×高田マル|描き(絵)とは?
Talk 内田百合香×林香苗武|絵画
Dialogue 黒瀬陽平×TYM344|絵画検討会とフォーマリズム絵画
Review 沢山 遼|構造と貧困

プロフィール
あとがき

著者プロフィール

高田マル  (タカダ マル)  (著/文 | 編集

高田マル |Maru Takada
1987年生まれ。美術作家。日本女子大学文学部卒業。2012~2014年度、美学校にて複数の講座を受講。制作を通して「描き」とは何か考えている。絵を描いたり、消したりする。主な個展に「感情確認」(KOMAGOME 1-14 cas、2015年)、「船と人」(HIGURE 17-15 cas、2015年)。

TYM344  (ティー ワイ エム スリー フォー フォー)  (著/文

TYM344 |ティー・ワイ・エム・スリー・フォー・フォー
美術家。「絵を描くこととは、決定された画像をつくること」として、道路標識から秩父連山まであらゆる不動物を手本にして、二値化された非・動画的な絵画を目指す。主な個展に「サブスタンス」(新宿眼科画廊、2015年)、「木の実は本へO2」(カタ/コンベ、2015年)。

林香苗武  (ハヤシカナエタケシ)  (著/文

林香苗武 |HayashiKanaeTakeshi
1991年長野県生まれ。美術家。2011年より美術表現における速度を主題とし、制作活動を続けている。2015年に速度主義宣言を発表。主な個展に「ALLEZ」(cafe 104.5、2016年)、「大木と巨大キツツキ」(Clear Edition & Gallery、2015年)、「透明高速」(Space Wunderkammer、2014年)。主なグループ展に「ゲシュタルトクライス」(HAGISO、2015年)、「不安すぎるライン」(Tambourin Gallery、2015年)。

ムカイヤマ達也  (ムカイヤマ タツヤ)  (著/文

ムカイヤマ達也 |Tatsuya Mukaiyama
美術家。絵画の制度やメディウムを、社会に発生しうる関係性に見立てその関係性の境界面を探る作品を制作。昨今では自由を希求する個人の身体意識と、それを抑制する要素を制作のプロセスとして取り入れた作品を発表。絵画の成立条件の再考を通して、恒常化されそうになっている価値観の問い直しを試みる。主な個展に「私たちは枠の外にいたことがない」(長野県伊那文化会館、2017年)、「画布を分つと二つになる」(ART TRACE GALLERY、2015年)、「黒箱を信じる」(A・Corns Gallery、2015年)。

本山ゆかり  (モトヤマ ユカリ)  (著/文

本山ゆかり |Yukari Motoyama
1992年愛知県生まれ。京都市立芸術大学大学院油画専攻在学中。絵画にまつわることに興味があり、現在は「絵を描く」という行為をいかに邪念なく楽しむか、ということを考えている。主なグループ展に、「平成センチメンタル」(YEBISU ART LABO、2014年)、「motion #2」 (市民ギャラリー矢田、2014年)、「架設」(京都精華大学、2015年)、「fabric, light and dirty」(ARTZONE、2016年)、3331 Art fair(3331アーツ千代田、2016年)、はならぁと こあ「人の集い」(2016年)。主な個展に、「〇じそうさく」(YEBISU ART LABO、2015年)、「SUPER FUNCTON」(YEBISU ART LABO、2015年)。

石山 律  (イシヤマ リツ)  (著/文

石山 律 |Ritsu Ishiyama
1991年山梨県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科美学美術史学専攻在学中。大学では主にマーク・ロスコの作品研究を行う傍ら、美術家の制作補助や展覧会の運営など、美術を続けるための裏方として立ち位置を模索している。スタッフとして参加した主な展示に、「常陸佐竹市」(茨城県北芸術祭、2016年)、「越後妻有民俗泊物館」(大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ、2015年)。

内田百合香  (ウチダ ユリカ)  (著/文

内田百合香|Yurika Uchida
1990年神奈川県生まれ。画家。中国:日本=4: 1のクオーター。高校在学中に美術予備校に通い、その後美術大学へは進学せず共同アトリエに入り主にドローイング・コラージュ・油画等を制作する。2013年から船戸厚志と共に「春のカド」を始め、グループ展を中心に企画、運営している。現在シェアアトリエ、野方ハイツ住人。

浦野玄馬  (ウラノ ゲンマ)  (著/文

浦野玄馬|Genma Urano
1992年生まれ。言及家。「場所馬場」代表。主な活動として『速度本』(林香苗武との共著、2015年、同人誌として発表)への寄稿がある。

黒瀬陽平  (クロセヨウヘイ)  (著/文

黒瀬陽平|Yohei Kurose
1983年生まれ。美術家、美術批評家。ゲンロン カオス*ラウンジ新芸術校主任講師。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。2010年から梅沢和木、藤城嘘らとともにアーティストグループ「カオス*ラウンジ」を結成し、展覧会やイベントなどをキュレーションしている。主なキュレーション作品に『破滅*ラウンジ』(2010年)、『カオス*イグザイル』(F/T11主催作品、2011年)、『キャラクラッシュ!』(2014年)、『カオス*ラウンジ新芸術祭2015「市街劇 怒りの日」』(2015年)など。著書に『情報社会の情念』(2013年、NHK出版)

沢山 遼  (サワヤマ リョウ)  (著/文

沢山 遼|Ryo Sawayama
1982年生まれ。美術批評。武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程修了。主な論考に「ニューマンのパラドクス」(田中正之編『ニューヨーク 錯乱する都市の夢と現実(西洋近代の都市と芸術7)』2016年、竹林舎)など。

gnck  (ジーエヌシーケー)  (著/文

gnck|ジーエヌシーケー
1988年生まれ。キャラ・画像・インターネット研究。「画像の問題系 演算性の美学」で第15回芸術評論募集第一席。武蔵野美術大学芸術文化学科卒業。主な企画に「JNT×梅ラボ 解体されるキャラ」(2009年)。評論に「創造の欲望をめぐって―キャラ・画像・インターネット―」(2011年)、「ビットマップとインターフェイスの美学」(2013年)。

Taxxaka  (タッタカ)  (著/文

Taxxaka|タッタカ
1964年東京都生まれ。表現者。多摩美術大学美術学部デザイン科卒業。経験、妄想、文学を絵画、イメージ、音響に転化、思考の中心は「映画」と「少女への幻想」。かつてビジュアルユニットBit Rabbitを結成、美術小冊子「appel」発行、同名のショップを運営したが、現在は閉鎖。自主雑誌『全感覚』を不定期に編集・発行中。1993年、NICOS Gallery(本郷)以来個展多数。1999年「第13回ホルベイン・スカラシップ選出」2001年「現代写真の動向2001 outer⇔inter 川崎市市民ミュージアム」他グループ展にも企画・参加多数。雑誌「ART iT/2005.秋・冬号にて「キュレーターインタビュー第7回 椹木野衣」他執筆なども行う。

千葉成夫  (チバ シゲオ)  (著/文

千葉成夫|Shigeo Chiba
1946年生まれ。美術評論家。東京国立近代美術館研究員を経て、中部大学教授。評論活動のほかにも、講演、展覧会企画など多数。主な著書に『現代美術逸脱史 1945–1985』(1986年、晶文社)、『ミニマル・アート』(1987年、リブロポート)、『未生の日本美術史』(2006年、晶文社)、『絵画の近代の始まり カラヴァッジオ、フェルメール、ゴヤ』(2008年、五柳書院)など。個人美術評論雑誌『俳諧巷』を刊行中(最新は第16号)。

土屋誠一  (ツチヤ セイイチ)  (著/文

土屋誠一|Seiichi Tsuchiya 
1975年生まれ。美術批評家・沖縄県立芸術大学准教授。共著書に『日本美術全集19 拡張する戦後美術』(2015年、小学館)、『現代アートの本当の見方 「見ること」が武器になる』(2014年、フィルムアート社)、『現代アートの巨匠』(2013年、美術出版社)など。

都築 潤  (ツヅキ ジュン)  (著/文

都築 潤|Jun Tsuzuki
1962年生まれ。イラストレーター。武蔵野美術大学卒業、四谷イメージフォーラム中退。90年代までに多数のデザイン系コンペで受賞。04–05年カンヌ国際広告祭ほか海外の広告賞を連続受賞。10年に個展「ニューエイドス」、13年「都築潤×中ザワヒデキ」展を開催。15年に中ザワ氏とのトークセッション「ニューエイドス以降/検証1980–2000」を開講。美術出版社『日本イラストレーション史』の監修と執筆。NHK高校講座「美術1」が放映中。

野田尚稔  (ノダ ナオトシ)  (著/文

野田尚稔|Naotoshi Noda
1971年生まれ。世田谷美術館学芸員。多摩美術大学大学院美術研究科修了後、サントリー美術館、草月美術館を経て、2003年より現職。担当した展覧会は、「クリエイターズ―長大作/細谷巖/矢吹申彦」(2006年)、「建築が見る夢―石山修武と12の物語」(2008年)、「異色の芸術家兄弟―橋本平八と北園克衛」(2010年)、「鳳が翔く―榮久庵憲司とGKの世界」(2013年)、「開館30周年記念 コレクションの5つの物語」(2016年)など。

平間貴大  (ヒラマ タカヒロ)  (著/文

平間貴大|Takahiro Hirama
新・方法主義者。1983年生まれ。2010年8月、個展「第1回平間貴大初レトロスペクティブ大回顧展」、「『反即興演奏としてのマラン・メルセンヌ+ジャン=ジャック・ルソー』『10年遅れた方法音楽としてのマラン・メルセンヌ+ジャン=ジャック・ルソー』同時開催展」。同年9月、新・方法主義宣言。2015年6月より野方ハイツメンバー。2016年5月より美術家の中ザワヒデキが発足した人工知能美学芸術研究会の発起人。2017年2月より林香苗武と「ざけんなHOTEL」始動。

上記内容は本書刊行時のものです。