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節英のすすめ
脱英語依存こそ国際化・グローバル化対応のカギ
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2016年12月
- 書店発売日
- 2016年12月10日
- 登録日
- 2016年11月19日
- 最終更新日
- 2020年11月26日
書評掲載情報
2017-11-30 |
社会言語学
XVII 評者: 唐須教光/かどやひでのり |
2017-02-16 | 週刊新潮 2017/2/16号 |
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重版情報
3刷 | 出来予定日: 2020-06-01 |
2刷 | 出来予定日: 2017-11-30 |
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紹介
英語ができなきゃダメの脅迫観念から自由になり、節度をもって英語を使おうよ!と脱英語依存をすすめる。なぜ節英なのか、英語の光と影をさまざまな角度から検証。英語を飼いならす、りんご(隣語)をかじろう、意外と日本語でいける等々、節英の具体的な方法も満載、セツエイを国際語に!と提案する。節英から世界の別の姿が見えてくる。
目次
第1部 なぜ「節英」なのか――国際語としての英語の裏側
○導入:英語の光と影
第1章 節電から節英へ
節電の意義/「不足」ではなく「過剰」に対して/過剰な英語依存!?/「ポジティブ思考」をこえて/「節英」とは何か
《コラム1》日本で原発と英語の普及がが同時進行したのは偶然?
第2章 「9・11」と英語
「9・11」は何を指すのか/国際的な連帯感の断絶/英語の問題としての「9・11」/英語の「安全神話」の崩壊
《コラム2》外国語教育から見た安保法制論議の落とし穴
第3章 「自国化」による情報伝達の屈折
ドイツの「フクシマ」報道/日本におけるドイツの「エネルギー転換」報道/国際ニュースにおける英語圏の役割/英語圏バイアス/英語圏=世界?
第4章 共通語の限界
ことばが通じれば理解し合える?/内側の視点と外側の視点/外からの視点では見えないもの/国際ニュースの三つのバイアス
第5章 言語運用力の格差
「ネイティブ」はここが違う!/「違い」が生み出す効果/「ネイティブ」同士・非「ネイティブ」同士の格差
《コラム3》国際会議の英語事情
第6章 では、どうしたらいいのか
もっと英語を?/努力主義で大丈夫か/言語的格差社会をめざすのか/何を犠牲にするのか/バイアスの拡大/成り上がり戦略でうまくいかないわけ
《コラム4》節電してみました
第2部 節英はどのようにできるのか
○導入:英語は薬!
第7章 英語を飼いならす――「国際英語」という発想
「ネイティブなみ」は現実的で妥当な目標か/「共通語としての英語」/めざすはわかりやすさ/ネイティブ英語に代わる国際基準とは/ネイティブに国際英語を教えよう!/国際英語の効果と限界
《コラム5》カタカナ語の功罪
第8章 国際語としての英語とどうつきあうか
何をしたいかを明確に/共通語(国際語)よりも現地語優先で/恥ずかしがらずに/他者の力を借りつつ/多様性を尊重する/節英五か条
第9章 りんご(隣語)をかじろう
異なる視点への気づき/言語の社会的な相対性/知のポートフォリオを豊かにする/養子言語と言語分業社会/お勧めのりんご――手話とエスペラント
《コラム6》Ĉu vi estas Esperantisto?――ブラジルでの出会い
第10章 多言語とどうつきあうか
第一条 何をしたいかを明確に/第二条 共通語(国際語)よりも現地語優先で/第三条 恥ずかしがらずに/第四条 他者の力を借りつつ/第五条 多様性を尊重する/五か条を応用してみると
《コラム7》理系研究者の言語事情――英語オンリーは非効率
第11章 意外と日本語でいける
日本語による国際化/日本語の国際化/日本語のための国際化/国際語としての日本語
《コラム8》日本語話したいのに――話してもらえない在日外国人
第12章 日本語をもっと活用するために
通翻訳は使い得/漢字の功罪/言語は意味だけではない
《コラム9》当世留学生日本語事情
おわりに――私たちはどの方向をめざすのか
エネルギーと言語の二つの方向性/行動の節英/構造の節英/セツエイを国際語に!
前書きなど
……本書では、「もっと英語やらないと」といった、よくいわれることとは逆に、英語の使いすぎを控える「脱英語依存」こそが国際化、地球規模化にうまく対応するカギだ、ということをさまざまな角度から考えていくつもりです。/「グローバル化時代」に対応するためにはひたすら英語力を高めていくしかない、あるいは、英語ができなければこれからの「グローバル化社会」でやっていけない、といった強迫観念から自由になろうよ! というのが本書の基本的な主張です。(「はじめに」より)
上記内容は本書刊行時のものです。