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猫橋 齋藤 圭介(著/文) - ぶなのもり
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猫橋 (ネコバシ) 巻次:Ⅰ

文芸
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発行:ぶなのもり
A5変形判
縦204mm 横110mm 厚さ7mm
重さ 127g
80ページ
並製
価格 1,400円+税
ISBN
978-4-907873-07-3   COPY
ISBN 13
9784907873073   COPY
ISBN 10h
4-907873-07-7   COPY
ISBN 10
4907873077   COPY
出版者記号
907873   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年5月16日
書店発売日
登録日
2021年5月13日
最終更新日
2021年6月4日
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紹介

「新奇蹟」同人の作家、齋藤圭介と二ツ目の落語家、林家彦三。二人の一年の歩みを刻む雑誌が産声を上げた。これから10年、アニュアルで発行予定。
ちなみに「猫橋」とは川口市芝にある実在の橋の名である。その近くにあるブックカフェ「ココシバ」では、齋藤が座長を務める読書会、林家の落語会がそれぞれ開かれている。二本の線はここで交わった。
書評、創作、活動報告、随筆…、多岐にわたる内容から溢れ出る才気をご堪能あれ。(80頁中8頁はカラー)

目次

猫橋序文
汀日記補遺
書評集 言葉の桟(一)『稼働する人形』
プロモナートレーゼン i
活動報告 2020-2021
書肆カッツェンステッヒ(一)
あとがき

前書きなど

 例えば、自分の一番近くにいるような知人ほど、良くわからない部分が多いという事がある。
 わたしにひとりの友人がいる。彼とはもう、数十年来の付き合いである。同じく東北の出身で、同じく煮えきらない性格で、同じく今日苦戦中である。
 彼は「はなしか」と云う、奇妙かつ珍妙な稼業をしていて、このところ「二つ目」と云うものになって、ようやくひとつめ小僧を放免されて、少しは人間らしくなっているようだけれども、彼は、それでもどうやら、いつもなにやら悩ましげで、卑屈で、かわいくない。ノラ猫だって、もう少し愛敬がありそうなものである。
 そんな彼に対して、隙を見て小言でも言おうものなら、「吾輩ハ鹿デアル」からなどと、つまらない戯言を呈し、続いて彼もわたしに対しての不服を並べ立て、また喧嘩口論になる。わたしはもう彼の事などは構わないでおこうと思うし、彼はもうわたしの事などは考えたくもないという。
 このふたりはどうやら、お互いにどこか似ている性質であるために、仲違いもするようである。(以下略)

著者プロフィール

齋藤 圭介  (サイトウ ケイスケ)  (著/文

福島県生まれ。早稲田大学文学部ドイツ文学科卒業。十代の頃より創作を始める。学生の頃には文芸同人誌「新奇蹟」の発起人となり、代表をつとめる。

林家 彦三  (ハヤシヤ ヒコザ)  (著/文

福島県生まれ。落語協会所属。2015年9月、林家正雀に入門。前座名「彦星」。2020年5月、二ツ目昇進。「彦三」と改名。

上記内容は本書刊行時のものです。