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ヒューマンライツ 香山 リカ(著) - ころから
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ヒューマンライツ (ヒューマンライツ) 人権をめぐる旅へ (ジンケンヲメグルタビヘ)

社会一般
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発行:ころから
B6判
152ページ
並製
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-907239-16-9   COPY
ISBN 13
9784907239169   COPY
ISBN 10h
4-907239-16-5   COPY
ISBN 10
4907239165   COPY
出版者記号
907239   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年12月
書店発売日
登録日
2015年11月12日
最終更新日
2015年12月7日
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紹介

精神科医・香山リカさんが、「人権をめぐる旅」に出た。
アイヌ否定問題、レイシズム、ファシズム、水俣病、そして世界の人権状況などに取り組む7人との対談集。
「戦争法案」がまかり通る、いまこそ「ヒューマンライツ=人権」を語ろう!

目次

人権をめぐる旅へ(香山リカ)

アイヌ民族否定問題 withマーク・ウィンチェスター
世界の人権状況 with土井香苗
部落解放からの反差別 with小林健治
水俣病患者支援 with永野三智
ジェノサイドの残響 with加藤直樹
マイノリティと反ヘイト with青木陽子
いじめとレイシズム with渡辺雅之

「人権をめぐる旅」のブック&サイトガイド

前書きなど

人権をめぐる旅へ

 2015年8月26日、東京・霞ヶ関の弁護士会館で「安全保障関連法案に反対する学者の会」と「日弁連(日本弁護士連合会)」の共同記者会見が行われた。
 その会場の片すみに座っていた私にとって、最も印象的だったのは産経新聞記者と村越進・日弁連会長との次のようなやり取りだった。記憶の糸をたぐりながら思い出してみよう。

記者「賛否両論の分かれる政治問題について特定の政治意見を述べることに、強制加入団体である日弁連がかかわわるのはどうなんですか?」
村越会長「政治的活動として行っているのではない。人権擁護を使命とする法律家として行っている」

 私は村越会長のこの発言をその後、安全保障関連法に反対する国会前のスピーチや原稿で何度も引用した。日本国憲法はとりもなおさず、「国民の人権を守るために国家権力を縛る」ために存在している。だとするといま日本で起きている立憲主義の破壊は、とりもなおさず、国民の人権を侵害する暴挙でもあるということになる。「そうか、戦争も結局は人権問題ということになるのだ」と、私は膝を打った。
 この夏、国会前など全国でデモや抗議行動がさかんになる前から、私は「人権」という問題を考えたくてそれぞれの現場の最前線でそれに取り組んでいる人たちと対話を重ねていた。そのうち、安全保障関連法いわゆる戦争法の問題に人々やマスコミの注目が集まり、夏のはじめには正直に告白すると「いま『人権』なんて言ってもあまり関心を持ってもらえないかな」と思った。
 しかし、村越会長と新聞記者の先の問答を聞き、自分なりにいろいろ考えるうちに、「民主主義、立憲主義を考えるためにも『人権』の問題を見つめ、学び直さなければ」と強く思うにようになっていったのである。

著者プロフィール

香山 リカ  (カヤマ リカ)  (

1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医のかたわら立教大学現代心理学部教授を務める。『若者の法則』(岩波新書)、『しがみつかない生き方』(幻冬舎新書)『うつになる職場ならない職場』(モナド新書)など100冊以上の著書がある。「香山リカのココロの万華鏡」(毎日新聞ほか)、「常識を疑え!」(情報・知識辞典imidas)など連載多数。

マーク・ウィンチェスター  (マーク ウィンチェスター)  (

1979年イギリス生まれ。シェフィールド大学などでアイヌ史を学ぶ。一橋大学大学院博士課程を修了。神田外語大学日本研究所専任講師。専門はアイヌ近現代思想史、レイシズム。編著書に『アイヌ民族否定論に抗する』(河出書房新社)がある。C.R.A.C.NORTHメンバー。

青木 陽子  (アオキ ヨウコ)  (

1977年北海道生まれ。一橋大学社会学研究科博士課程所属。専門はジェンダー・セクシュアリティ・社会保障。論考に「札幌におけるカウンター行動と金子市議への議員辞職勧告決議を求める署名活動」『アイヌ民族否定論に抗する』(河出書房新社)がある。C.R.A.C.NORTHメンバー。

小林 健治  (コバヤシ ケンジ)  (

1950年岡山県生まれ。法政大学文学部卒。解放出版社、部落解放同盟を経て、現在はにんげん出版代表を務める。著書に『部落解放同盟「糾弾」史』(ちくま新書)、『橋下現象と部落差別』(にんげん出版=共著)などがある。

加藤 直樹  (カトウ ナオキ)  (

1967年東京都生まれ。法政大学中退。出版社勤務を経てフリーランスに。著書に『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(ころから)、『戦争思想2015』(河出書房新社=共著)などがある。

永野 三智  (ナガノ ミチ)  (

1983年熊本県水俣生まれ。17歳での妊娠を機に生命と環境に興味を抱く。2003年から水俣病訴訟支援や子連れの旅暮らしを経た後、2008年から水俣病センター相思社に勤務し、患者相談を担当。現在は常務理事。「安心して迷惑をかけあえる社会」を目指す。

渡辺 雅之  (ワタナベ マサユキ)  (

1957年福島県生まれ。埼玉県公立中学校で22年間勤務。立教大学兼任講師などを経て、現在は青山学院女子短大兼任講師。専門は道徳教育論など。著書に『いじめ・レイシズムを乗り越える「道徳」教育』(高文研)がある。

土井 香苗  (ドイ カナエ)  (

1975年神奈川県生まれ。東大法学部卒。在学中に司法試験に合格し、2000年に弁護士登録。2009年、ヒューマンライツウォッチ東京オフィス開設とともに日本代表に就任。主な著書に『“ようこそ”と言える日本へ』(岩波書店)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。