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a:9:{s:12:"shoshi_title";s:37:"昭和天皇は戦争を選んだ! ";s:11:"shoshi_isbn";s:17:"978-4-907127-14-5";s:16:"shoshi_publisher";N;s:11:"description";s:317:"戦後70周年に贈る一冊。日本は侵略していない、アジア解放の戦争をしたとの育鵬社教科書ー歴史偽造書が安倍首相の肝いりで全国に広がりつつある。この侵略正当化論と一体の「昭和天皇は平和主義者」宣伝に厖大な資料を駆使し検証";s:6:"author";s:21:"増田都子(著/文)";s:10:"publishers";s:15:"社会批評社";s:9:"publisher";N;s:9:"productor";s:15:"社会批評社";s:12:"release_date";i:1434294000;}

昭和天皇は戦争を選んだ! 裸の王様を賛美する育鵬社教科書を子どもたちに与えていいのか

社会一般 ラノベ

増田都子(著)
発行:社会批評社

四六判   272頁  並製
定価 2,200円+税

ISBN 978-4-907127-14-5   C0036
在庫あり(出版社情報)

奥付の初版発行年月 2015年6月
書店発売日 2015年6月15日
登録日 2015年5月23日

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紹介

戦後70周年に小社が贈る一冊。
「日本は侵略していない、アジア解放の戦争をした」とする育鵬社教科書――この歴史偽造教科書が、安倍
首相の肝いりで今年、全国に広がろうとしている。この侵略正当化論とその背後で蠢く「昭和天皇は平和
主義者」キャンペーンに、厖大な資料を駆使して、初めて検証する。

目次

推薦文 7
はじめに 12
  1 育鵬社教科書の発行経緯 12
  2 育鵬社歴史教科書の昭和天皇記述頁を見てみよう 15

第1部 満州事変・日中戦争と天皇 19
第1章 満州事変と天皇 19
  1 大日本帝国は不戦条約を最初に破った国となった 19
  2 天皇は皇軍の独断越境を許した 21
  3 天皇は謀略と知りながら満州侵略軍におほめの勅語を与えた 23

第2章 日中戦争と天皇 26
  1 五・一五事件と二・二六事件に対する天皇の態度の違いは? 26
  2 天皇は日中戦争拡大派だった 28
  3 天皇の直接統帥命令である軍令で大本営が設置された 31
  4 「天皇は国策決定の御前会議では発言しない」というカラクリ 32
  5 天皇は「朕の命令なく一兵も動かすな」と命令した 34
第2部 太平洋戦争と天皇 39
第1章 開戦決定と天皇 39
  1 天皇が言う「八紘一宇の真精神」とは 39
  2 天皇の「八紘一宇の真精神」と「平和主義」 41
  3 天皇の裁可により日本軍は対英米戦へのルビコン川を渡った 43
  4 天皇は対英米戦に直結する南進作戦計画作成を命じた 45
  5 天皇は火事場泥棒を裁可した 47
  6 天皇は南部仏印進駐を裁可したが、まだ対英米戦の決意はできなかった 50
  7 天皇は平和主義者だったから明治天皇御製を読み上げたのか 52
  8 天皇は対英米戦を避け得る道を拒否した 57
  9 大日本帝国憲法は立憲君主制か 59
  10 「白紙還元の御諚」は天皇の平和主義を証明するか 62
  11 天皇は対英米開戦の「要領」を納得して裁可していた 65
  12 念には念を入れた天皇の「聖断」で開戦が決定された 68
  13 天皇は九月六日御前会議の理由を語っていた 73
  14 天皇は開戦に満足していた 76
  15 敗戦後の天皇の「開戦時」に関する発言を確認しよう 79

第2章 開戦後の天皇 81
  1 天皇は緒戦の勝利に舞い上がった 81
  2 軍は国民も天皇も欺していたか 83
  3 天皇は焦って軍に決戦を要求した 85
  4 支配層の一部は一九四四年から「終戦」を考えたが天皇は考えなかった 88
  5 天皇は近衛の早期降伏論も拒否した 91
  6 天皇は東京大空襲を受けても降伏を考えなかった 92
  7 天皇は一九四五年五月ころから、やっと終戦を考えるようになった 97
  8 近衛の和平交渉条件には何が書いてあったか 104

第3章 敗戦と天皇 107
  1 天皇は原爆が投下されても降伏を考えなかった 107
  2 天皇は国民を救うために「降伏」を決意したのか 110
  3 「朕の一身は如何あろうとも……」の大宣伝 114
  4 天皇は「鬼畜米英」のマッカーサーに協力を申し出た 120
  5 天皇は真珠湾奇襲の責任を東条に押し付けた 124
  6 天皇はマッカーサーとの第一回会見時「全責任を負う」と発言したか 126
  7 天皇は「配給量を一般国民と同じにし粗末な食事をとっていた」か 134
第3部 日本国憲法制定後の天皇 151
第1章 天皇と日本国憲法 151
  1 天皇の戦争責任免罪のため、日本政府は嘘で固めて敗戦後を出発した 151
  2 天皇は共産党が嫌いだが、右翼は気に入っていた 158
  3 天皇バンザイ教カルト信者は、平然と真っ赤なウソを公表した 161
  4 天皇はアメリカの占領統治に役立つ協力者として免罪された 166
  5 憲法第一条と第九条は天皇制を守るためのワンセット 169
  6 天皇はいやいや日本国憲法を受け入れた 173
  7 天皇は戦争責任を認めず退位を拒否した 177
  8 東京裁判は天皇免罪が大きなテーマだった 180

第2章 日本国憲法下の天皇と沖縄・安保条約 186
  1 天皇はストを行う国民を憎悪した 186
  2 天皇は日本国憲法施行と同時に憲法を蹂躙する政治干渉を開始した 189
  3 天皇は沖縄を売った 193
  4 天皇はマッカーサーの袖にすがって退位を免れた 204
  5 天皇は木戸の退位進言を拒否した 210
  6 天皇は政府の頭越しに日本国の主権も売り渡した 214
  7 天皇は主権を売り渡した安保条約成立を慶賀した 223
  8 宮内庁(天皇)は『風流夢譚』事件のテロを助長した 229
  9 天皇は日本国憲法ではなく、大日本帝国憲法を守っていた⁉ 232
  10 天皇は自分の戦争責任を暴露する高松宮に激怒した 240
  11 天皇は初訪米で謝罪したかのような発言をしたが…… 246
  12 「裸の王様」の死後も、明仁天皇と政府は虚飾の衣装を賛美した 251

おわりに 263
  1 昭和天皇死去から六年、初めて日本政府は「侵略と植民地支配の過去」を認めた 263
  2 敗戦後七十年、歴史の歯車を逆回転させる戦争する憲法を作っていいのか 265

前書きなど

■推薦文
 ●安倍政権で勢いを増した歴史修正主義の蔓延、
        昭和天皇批判に腰が引けているマスコミ
                     高嶋伸欣 
 戦後、少なくとも一九七〇年代までは、昭和天皇を「国民と共に歩む天皇」などと書く歴史教科書が登場することはなかった。それが、一九八六年三月に検定合格になった高校用の『新編日本史』によって、様変わりとなった。同書は「日本を守る国民会議(現・日本会議)」が昭和天皇在位60年の祝賀事業の一環として編纂したもので、皇国史観に基づいていることは明らかだった。検定では最後まで「人間宣言」の記述が紛糾した。執筆者側は「人間宣言」という表記をあくまで拒否し、文部省(当時)を押し切った。なぜか?
 同「国民会議」の支持母体は神社本庁であり、 天皇神道の立場にあるので、 天皇はあくまでも「現人神」でなければならなかった。同書では「人間宣言」を「新日本建設に関する詔書」と表記し、 「天皇と国民の間は相互の信頼と敬愛とによって結ばれていることなどが述べられている」 としていた。自民党政権下で、多くの誤記誤植が不問にされ、同書は検定に合格したのだった。しかし、高校教員からの拒否反応は明確で、採択が一万部を超えることはない。現在も『最新日本史』に名を変えながら、赤字を「日本会議」などの補てんに依存し、版を重ねている。
 この苦い体験に学んだ神社本庁が次に打ち出したのが、中学の教科書作りだった。その最新本は育鵬社版の二〇一六年度用『新編新しい日本の歴史』だ。そこにはコラム「人物クローズアップ」として「国民とともに歩んだ昭和天皇」が一頁分掲載されている。その内容が、どれほど事実に反しているか。本書に詳しい。
 しかも同コラムは、この最新本から登場したのではない。二〇〇二年度用の扶桑社版『新しい歴史教科書』初版の段階から「昭和天皇――国民とともに歩まれた生涯」と題した二頁コラムがすでに掲載され、内容もほとんど変わっていない。本書で厳しく指摘されているように、昭和天皇は敗戦が確実になっていた一九四五年二月十四日に近衛文麿から迅速な停戦交渉への着手を進言されながら、天皇制存続の一条件交渉が難しいとして却下している。その後に天皇制存続容認の見通しを得られたとしてポツダム宣言受諾を「聖断」したのが、八月十四日だった。それまでの六カ月間に東京大空襲や各地の空襲、沖縄戦、広島・長崎の被爆で多数の国民の命が奪われたことに、誰でも気付く。にもかかわらず、このコラムには「身はいかに なるとも いくさとどめけり ただたふれゆく 民をおもひて」との「御製」が掲載されている。 二〇〇二年度版から十数年、 今もこの白々しい御製を載せた教科書を毎年約四万人の中学生が使わされている。 
 なぜこの不当な事態が改善されないのか。第一には安倍政権で勢いを増した歴史修正主義の蔓延がある。加えて、天皇、特に昭和天皇批判に腰が引けているマスコミや社会全体の「不愉快で不健全な風潮」がある。そうした風潮に敢然として「異議あり!」の声を上げた増田都子氏による本書出版の意義は極めて大きい。増田氏に続く人の出現を期待し、少しでも多くの人々が本書に学ぶことを望んでやまない。     
         (たかしまのぶよし・琉球大学名誉教授)

 ●天皇制は日本に必要なのかどうか、
           それは堂々と論争したらいい 
         鈴木邦男

 これは怖い本だ。危険な本だ。感想や論評を求められた人も一瞬ギョッとして、尻込みするだろう。僕も気が弱いから、驚き、立ちすくんだ。出来ることなら、こんな危ない本にはかかわりを持ちたくない。でも、気になって仕方がない。どうして、こんな危ない本を書くのか。命が惜しくないのか。それで読んだ。引き込まれて一気に読んでしまった。圧倒的な迫力と説得力がある。そして「憂国の書」だと思った。読むことを怖がり尻込みした自分を恥じた。

 タイトルが衝撃的すぎるのだ。挑発的だ。 「昭和天皇は戦争を選んだ!」 でも考えたらその通りだ。嘘ではない。国民も戦争を選んだのだ。どっちが、より主体的だったのか。それを巡って左右の激論が闘われてきた。
「国民は常に平和的だったのに天皇、軍部、政府が無理矢理、戦争に引きずり込んだのだ」という人もいれば、「軍部が天皇も政府も国民も無視して戦争に突入したのだ」と言う人もいる。勿論、天皇の責任もあるし、自ら認めている。
では、天皇がいなかったら、あの戦争は起きなかったのか。あの状況ならば、それでも戦争は起きたし、「戦争をやめよう」という人もいなかっただろう。天皇制さえなくなれば戦争はなくなるのか。それほど国民は賢いのか。僕はそれほど楽観的にはなれない。
今の天皇は象徴であって政治的な力はない。でも、安倍政権は、集団的自衛権を認め、次は憲法を改正し、自衛隊を国軍にし、アメリカと一緒に海外派遣させようとしている。
こんな事態を一番憂慮しているのは天皇だろう。でも政治的立場がないからはっきりとは反対できない。パラオに行く。「憲法を守る」と発言する。そうしたことしか出来ない。「軍国主義化する安倍政権を叱ってほしい、〝再び過去のあやまちを繰り返すな〟と言ってほしい」と思う人もいるだろう。
 でも、それも政治利用だ。憲法を改正して天皇を元首にしようと目論む自民党と同じだ。もう天皇を引き込んではならない。天皇を中心にまとまって戦争する時代に戻してはならない。国論が真っ二つになった時、天皇に判断をあおぐことになってはならない。そんな時代にあこがれを持ってはならない。
 そのためにも過去の天皇依存の時代を冷静に知り、学び、反省すべきだ。
 なぜ、これほどまでに国民は天皇に寄りかかり、頼ってきたのか。それでいい点もあったろうし、まずかったこともあっただろう。それを冷静に見るべきだ。そのことを知る上では、この本は一番の「教科書」になるだろう。その上で、天皇制をどうするかを考えたらいい。

 かつては「天皇制打倒」を言っていた勇ましい人たちがいた。天皇制こそが差別や諸悪の元凶だと言っていた。今そんな人はいない。ほとんどがおだやかな形での天皇制を認めている。
 だが(だからこそか)天皇擁護派の中で醜い争いを起こしている。 「天皇、 皇太子が 〝憲法を守る 〟 というのは困る!」「女性天皇は認められない」「皇太子は、その地位を弟にゆずれ」といった批判だ。 そして 「自分たちは日本を愛し、 皇室のことを真剣に考えている。 だからこそ言うのだ」と主張する。
 「愛国無罪」だ。なげかわしい。こんな自称・愛国者の個人攻撃・罵詈雑言よりは、かつての「天皇制打倒論者」の方がまだましだ。大きな政治的テーマがなくなり、内向きの、小さな、醜悪な論争に堕している。もう一度、論争の質を上げよう。
 そのためにも、この本は大きな問題提起になるだろう。歴史は、失敗も暗い面も含め、すべて認め、その上で、天皇制は日本に必要なのかどうか。それは堂々と論争したらいい。
      (すずきくにお・一水会顧問)

版元から一言

戦後70周年に小社が贈る一冊。
「日本は侵略していない、アジア解放の戦争をした」とする育鵬社教科書――この歴史偽造教科書が、安倍
首相の肝いりで今年、全国に広がろうとしている。この侵略正当化論とその背後で蠢く「昭和天皇は平和
主義者」キャンペーンに、厖大な資料を駆使して、初めて検証する。

著者プロフィール

増田都子(マスダ ミヤコ)

1950年東京生まれ。島根大学卒業後、東京都江東区立中学校で教職をスタート。1999年から現場をはずされ、都立教育研究所(現・東京都教職員研修センター)で、人権侵害の懲罰・長期 研修を強制される。2002年現場復帰。
 また、2005年9月からさらに懲罰研修を強制され、2006年不当にも分限免職処分を受けた。
 現在、予備校講師や各地で市民歴史講座の講師をしている。
 著書に『中学生マジに近現代史』(ふきのとう書房)、『教育を破壊するのは誰だ!』(社会評論社)。『たたかう! 社会科教師』(社会批評社)。

関連リンク

http://www.maroon.dti.ne.jp/shakai/77-9.htm
http://masudamiyako.com/

増田都子のホームページ
http://masudamiyako.com/

上記内容は本書刊行時のものです。