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時代小説で読む! 北海道の幕末・維新
歴史を愉しむブックガイド
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年7月
- 書店発売日
- 2013年7月27日
- 登録日
- 2013年6月26日
- 最終更新日
- 2013年7月26日
紹介
◆これまで中央に目を向けてきた北海道人が、いま、自らの足元に目を向けはじめています。そうした読者へ向けて、新しいスタイルのブックガイドが誕生しました。
◆歴史ファンに人気の高い、北海道の幕末・維新期を舞台にした時代小説を、北海道出身作家の作品を中心に、幅広くピックアップ。物語を愉しみながら、歴史の流れや時代背景がわかる作品の数々をガイドします。
目次
序 時代小説の中の蝦夷・北海道
Ⅰ◇豊饒なり、幕末蝦夷・北海道の時代小説
1 時代小説で「歴史」を味わう
2 花村萬月『私の庭』―蝦夷から北海道への「転生」記
3 道産子作家の時代小説を中心に
4 不破俊輔『シーボルトの花かんざし』―蝦夷幕末前夜のスペクタク
Ⅱ◇敗者と勝者
1 子母澤寛『蝦夷物語』と「厚田日記」―「敗残者」がゆく
2 安部公房『榎本武揚』―奇妙なり、武揚
3 佐々木譲『武揚伝』―なぜ「蝦夷独立」はならなかったのか
4 三遊亭円朝「椿説蝦夷訛」―蝦夷・幕末時代小説かくはじまりき
5 丹羽文雄『暁闇』―時代小説は「現代」を写す
6 蜂谷涼『へび女房』―巧みにエピソードを嵌め込んで
[コラム] 開陽丸の謎―綱淵謙錠『航』
【エッセイ】 「幻」の北海道独立論
Ⅲ◇北辺の防備とアイヌ
1 原田康子『風の砦』―北辺の防備にまつわる人間ドラマ
2 綱淵謙錠『狄』―樺太領有興亡史が生んだ「流民」
3 村上元三「蝦夷日誌」と『颶風の門』―蝦夷開拓の本道とは
[コラム] 時代小説の「文体」
[コラム] ロシアに脱国した日本の「密偵」
Ⅳ◇開拓の礎―流離と新天地
1 船山馨『お登勢』―馬産地「静内」前史
2 本庄陸男『石狩川』―移民開拓団の「武士魂」
3 寒川光太郎『サガレン風土記』―流刑地・樺太開拓
[コラム] 『石狩川』は「転向」文学である
【エッセイ】 時代小説が変える歴史の「見方」
Ⅴ◇探検家、冒険者たち
1 佐江衆一『北海道人―松浦武四郎』―探検家・武四郎の「全貌」
2 中津川俊六『北方の先覚 松浦武四郎伝』―「志士」武四郎
3 吉村昭『間宮林蔵』―新奇心と功名心
4 北方謙三『林蔵の貌』―剛毅な強者としての林蔵
5 三浦綾子『海嶺』―帰国できなかった漂流者たち
【エッセイ】 蝦夷の探検者たち
Ⅵ◇箱舘戦争・異聞
1 富樫倫太郎『箱館売ります 幕末ガルトネル事件異聞』―蝦夷、売ります
2 久保栄『五稜郭血書』―紋切り型の箱舘戦記
3 吉川英治「函館病院」―箱舘戦争サイドストーリー
[コラム] 富樫倫太郎・箱舘戦争三部作
【エッセイ】 甦る幕末のヒーロー・土方歳三
Ⅶ◇松前藩・逸聞
1 宇江佐真理『憂き世店 松前藩士物語』―望郷・松前藩
2 藤井邦夫『歳三の首』―幕末の松前藩が抱えた両義性
3 土居良一『海翁伝』―松前藩の起源を問う
[コラム] 永倉新八―新選組最後の生き証人の「幸運」とは
Ⅷ◇エンターテイメント
1 佐々木譲『黒頭巾旋風録』―正義の味方、黒頭巾がやってきた!
2 矢野徹『カムイの剣』―時代考証の行き届いた幕末冒険譚
3 朝松健『妖変! 箱館拳銃無宿』―箱舘租界の仕置き人
4 颯手達治『若さま秘殺帳』―もう一つの「若さま」捕物帖
[コラム] 佐々木譲と幕末活劇四部作
補 蝦夷・北海道の幕末時代小説をさらに楽しむために
1 蝦夷・北海道の歴史を知る
2 司馬遼太郎の幕末時代小説を参照して
3 豊穣なり、北海道出身作家の時代小説
4 こんな作家にこんな時代小説を書いてほしい
上記内容は本書刊行時のものです。