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GRIHLⅡ 文学に働く力、文学が発する力
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2021年11月8日
- 登録日
- 2021年10月10日
- 最終更新日
- 2024年3月4日
紹介
文学と歴史記述をめぐる日仏の対話は今も続く
「どのようなautoritéがあってさう言うのか.」
文芸事象と権威-権力の関係を問う12の共同研究
【編者・執筆者・訳者】
・野呂 康(のろ やすし)岡山大学全学教育・学生支援機構准教授=編者
・森本 淳生(もりもと あつお)京都大学人文科学研究所准教授=編者
・桑瀬 章二郎(くわせ しょうじろう)立教大学文学部教授=編者
・ダイナ・リバール(Dinah Ribard)社会科学高等研究院(EHESS)研究指導官
・淵田 仁(ふちだ まさし)城西大学現代政策学部助教
・クリスチアン・ジュオー(Christian Jouhaud)社会科学高等研究院(EHESS)研究指導 官,国立科学研究センター(CNRS)名誉研究指導官
・嶋中博章(しまなか ひろあき)関西大学文学部准教授=編者
・ジュディット・リオン-カン(Judith Lyon-Caen)社会科学高等研究院(EHESS)研究指導官
・辻川 慶子(つじかわ けいこ)白百合女子大学文学部教授=編者
・杉浦 順子(すぎうら よりこ)広島修道大学商学部教授=編者
・ニコラ・シャピラ(Nicolas Schapira)パリ西・ナンテール・ラ・デファンス大学教授
・中畑 寛之(なかはた ひろゆき)神戸大学大学院人文学研究科教授=編者
・永田 道弘(ながた みちひろ)愛知大学国際コミュニケーション学部教授
目次
序 言説化された権威と、その作用としての権力 【野呂 康】
第Ⅰ部 文芸事象と権威‐権力
第1章 「規範逸脱的な」作家とは何か――古典主義時代における文化場の周縁から
1 父の権威とマイナー作家性──レチフ・ド・ラ・ブルトンヌにおけるエクリチュールの主体をめぐって【森本淳生】
2 《ラミールの饗宴》の「作者」をめぐって――ルソー『告白』の余白に【桑瀬章二郎】
3 カシエとデフォルジュ-マイヤール――過剰な作者:啓蒙の名もなき二人【ダイナ・リバール(淵田仁訳)】
第2章 出来事の構築――歴史上の権威と歴史記述上の権威
4 フロンド時代のメモワール作者の権威の構築【クリスチアン・ジュオー(嶋中博章訳)】
5 ルイ一四世の死と証言の権威――日記、メモワール、歴史記述【嶋中博章】
第3章 政治的権威と文学的権威――一九世紀および二○世紀
6 文学フィクションを律する?――一八五〇年リアンセ法改正案【ジュディット・リオン-カン、辻川慶子(辻川慶子訳)】
7 一九三〇年代、セリーヌにおける反知識人的アンガージュマン――アンリ・バルビュスとの比較から【杉浦順子】
第4章 検閲のエクリチュールと権威――一七世紀および一九世紀
8 一七世紀における神学博士たちによる承認――文芸化の諸用法【ニコラ・シャピラ
(中畑寛之訳)】
9 権威を演じ、それと戯れ、あるいは裏をかく――第三共和制下で検閲された書物に関する言説【中畑寛之】
第5章 複数の権威
10 背後の権威、権力――アントワーヌ・アルノー『頻繁なる聖体拝領について』をめぐる論争【野呂 康】
第Ⅱ部 歴史表象の諸問題(講演記録)――マザリナードのその後、ユダヤ人虐殺の表象
1 マザリナードの境界【クリスチアン・ジュオー(嶋中博章訳)】
2 〈本当はそうじゃなかった〉――ユダヤ人虐殺(la Shoah)後に、表象不可能なものを初めて表象しようとする試み【ジュディット・リオン-カン(永田道弘訳)】
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。