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塚本晋也×野火
- 初版年月日
- 2015年7月
- 書店発売日
- 2015年7月11日
- 登録日
- 2015年6月9日
- 最終更新日
- 2015年7月11日
重版情報
2刷 | 出来予定日: 2015-08-15 |
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紹介
戦争文学の金字塔・大岡昇平氏『野火』を、鬼才・塚本晋也が戦後70年の今、気迫の自主制作によって映画化!
ヴェネチア国際映画祭コンペ部門出品、バーゼル・ビルシュトラウス映画祭(スイス)のインターナショナル・コンペ部門でグランプリ受賞など、海外でも高く評価された塚本晋也監督最新作『野火』がいよいよ日本公開。
本書は、塚本監督自らが監修、作品の背景となるものを、内側、側面、裏側から抉り、「野火」の舞台となった「レイテ戦」とは何だったのか、そして「戦争」なるものとは何か、その本質に迫ろうとする1冊。鬼才はなぜ、資金の集まらない中、私財をなげうって本作の映画化に挑んだのか。戦後70年の今、映画をさらに深く味わうための必読書。
目次
巻頭8ページカラー「本編スチールと塚本監督メッセージ」
寄稿:田原総一朗/島田雅彦/宮台真司/篠原勝之/篠田博之/小島秀夫/ヤンヨンヒ
対談:宮台真司×塚本晋也
徹底図解!第二次世界大戦/太平洋戦争/レイテ戦
「なぜ、戦死者を上回る戦病・飢餓による戦病死者を出してしまったのか」
「野火」完成台本(詳細な解説付き)
絵コンテ/キャスティングから見る「野火」
「彼らは何者なのか、何者だったのか」
版元から一言
太平洋に浮かぶ小さな島、したたるような緑が溢れるジャングルの中で繰り広げられる不条理な顛末は、人間の本質とともに「戦争」なるものとは何なのかをあぶり出します。それは、戦後から70年経った今を生きる私たちを直撃します。
戦争文学の金字塔・大岡昇平氏の『野火』を、鬼才・塚本晋也監督が戦後70年の今、気迫の自主制作によって映画化しました。2014年のヴェネチア国際映画祭コンペ部門に出品され、現地で物議を醸した問題作です。
自分は何と戦っているのか。命を奪うのは誰なのか。戦没者の8割が飢餓や病気によって命を落としたといわれるフィリピン戦。出口なき彷徨い、崩壊してゆく精神、戦場のリアルにこれでもかと突き落とされる強烈な映画体験が待っています。時代を超えて普遍的な「戦争」がスクリーンから臭いたつのです。
本書は、塚本監督自らが監修、作品の舞台となった「レイテ戦」とは何だったのか、「戦争」とはいかなるものか、あらゆる角度からのアプローチを試みました。
作品を深く味わうために。あのシーンの、あの一言の背景にあるものの輪郭を確かめるために。薄れゆく戦争の臭いの記憶を肉体に呼び覚ますために。ぜひ手にとっていただければ嬉しいです。
上記内容は本書刊行時のものです。