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【負の世界記憶遺産】 文革受難死者850人の記録
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年7月
- 書店発売日
- 2019年7月20日
- 登録日
- 2019年7月3日
- 最終更新日
- 2019年8月17日
紹介
死の事実と生の記憶さえも闇に葬られるのか?
毛沢東時代と変わらぬ政治体制下の中国、
忘却に抗して記録する文革犠牲者の「生・死」の記録!
目次
目次より
第一部 毛沢東時代の政治運動における受難総論(王友琴)
第二部 文革受難死者八五〇人の略伝一覧表
第一表「文革受難死者六七一人略伝一覧表」(王友琴・小林一美)
第二表「文革受難死者――学者・知識人・著名人(死亡年別)一覧表」(佐々木惠子)
第三表「文革受難死者総索引一覧表」
第三部 論文特集「毛沢東社会主義の残酷な実態と理論的錯誤」
第一章 毛沢東・中国共産党の大学・学問・知識人弾圧(王友琴・小林一美)
第二章 反右派・大躍進運動期の『毛沢東の秘められた講話』を読む(小林一美)
第三章 四川省の農村で毛沢東時代の一七年間を生きた日本人の証言(小林一美)
第四章 労働改造所で死んだある老教授と、その家族の無惨(王友琴)
第五章 血をインクに転ずる惨痛(劉燕子)
第六章 わが父の、かくも長き受難の日々(謝宝瑜)
第七章 文化大革命が残したもの――道徳の高みからの強制(麻生晴一郎)
第八章 毛沢東の「社会主義・共産主義理論」に対する原理的批判(小林一美)
前書きなど
著者(王友琴)は、この学校でかつて教職員だった人や、元紅衛兵だった人に当時のことを聞いてまわった。ある教師だった女性は、同窓会に出たところ、元紅衛兵が大張り切りでこの会を取り仕切っていた。気持ちが悪くなって途中で外に出てきたと言った。著者が、文革時代の彼らのことを書いてくださいと言ったところ、この元教師は、声を震わして「書けない。これは私自身の余生の平穏の為です」と言った。すでに、文革が終わってから、三〇年も経つのに、まだ恐怖に慄いて話すことができないというのだ。また実際に、昔、紅衛兵として暴力を恩師たちに振るった人々は、まだ責任を追及されず、人を殺しても謝りもしない。文革の恐怖の毒素は、今も現代の空気の中に漂っているのである。(第二部の王友琴の文章より)
学者・知識人・著名人約300人以上の受難死者の略伝を3年がかりで編集した。こうした著名人の記録は、市井の名もなき庶民よりも記録が多い。本表は中国や香港等々に住む方々、特に北海閑人氏が苦労して作られた人名表を基準にし、いくつかの受難死者表や、著作の記載を合わせ、拡大拡充したものである。著名な人々の中には、著名であるがゆえに、庶民よりもはるかに残酷な最期を迎えた人々も又いたのである。(第二部第二表編者
佐々木惠子)
上記内容は本書刊行時のものです。