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在庫ステータス
取引情報
音盤博物誌
- 出版社在庫情報
- 品切れ・重版未定
- 初版年月日
- 2008年5月
- 書店発売日
- 2008年5月24日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2023年12月10日
受賞情報
第18回吉田秀和賞、第30回サントリー学芸賞
書評掲載情報
2017-08-12 | 日本経済新聞 朝刊 |
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重版情報
4刷 | 出来予定日: 2012-09-01 |
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紹介
第30回サントリー学芸賞、第18回吉田秀和賞をダブル受賞!
「天才と博識がはじけ出てくるような批評集である」(吉田秀和賞選評より)
「なによりも自分の好きな作曲家や作品を紹介したいというおおらかな肯定の意志が素晴しい」(川本三郎氏、サントリー学芸賞選評より)
シューベルトを近眼派音楽の夜明けと断じ、金満的ヴィブラートの淵源はクライスラーにありと喝破、信時潔から坂本龍一にいたる隠された楽統を暴き出し、ショスタコと恋愛映画の意外な親和性を解明する──
音盤の博物学者・片山杜秀が渡り歩いた傑作・問題作。
『レコード芸術』誌の人気連載、堂々の完結篇!
目次
[1]小指の思い出
[2]踊れ、ベートーヴェン!
[3]留学生はかく悟れり
[4]愛国のかたち
[5]生産しない女
[6]偉そうなチェロ
[7]入野義朗という難関
[8]バレンボイムの複数の故郷
[9]ラッヘンマンの疎外とさび
[10]ドシラとゴジラ
[11]主よ御許に近づかん
[12]答えのある質問
[13]大和的原型と奈良的原型
[14]グルジェフ式ラジオ修繕法
[15]近衞秀麿と「日本的近代」
[16]博徒ブーレーズ?
[17]吸血鬼とオバQと一柳慧
[18]エジプトの王女と日本の王子
[19]シュトックハウゼンの世界新秩序
[20]細腕のトスカニーニ
[21]もうひとりの「音階の音楽家」
[22]「代用の帝国」の逆襲
[23]ドビュッシーの前にひざまずくヒンデミット
[24]夕鶴のように飛んでいけなかった令嬢の話
[25]極私的追悼・伊福部昭
[26]翁になったフルネ
[27]孤独に耐えられぬ者は哀れである
[28]もうひとつの涅槃交響曲
[29]ショスタコーヴィチと日本の恋愛
[30]フランク沈没
[31]ご先祖様はモーツァルト?
[32]火男、がんばる
[33]尊子と春子と長唄と
[34]岩城宏之の逆襲
[35]アメリカの田舎者とオーストリアの田舎者
[36]齋藤高順と小津安二郎
[37]多重人格者エッシェンバッハ
[38]能とソヴィエト
[39]R・シュトラウスはハリウッドに行ったか?
[40]信時楽派が存在する(上)
[41]信時楽派が存在する(中)
[42]信時楽派が存在する(下)
[43]松村禎三追悼──結核とエロス──
[44]ボリバル主義とオーケストラ
[45]ポスト・ポスト・モダン時代のベートーヴェン
[46]「近眼派」音楽序説
[47]アジアには愛が溢れていると岡倉天心は云ったけれど
[48]さよなら、クライスラー
[49]戦時日本語母音明徴化運動論序説
[50]曖昧なる日本の巨匠
あとがき
人名索引
版元から一言
著者・片山杜秀さんは前作『音盤考現学【http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-903951-04-1.html】』と本書により、第18回吉田秀和賞、第30回サントリー学芸賞を受賞しました。
これまでもその驚異的な博識と独自の視点・文体で音楽、映画、演劇から政治、サブカルチャーまでをユニークな視点から論じて強い支持を集めていた片山さんですが、2007年に刊行された初の単著『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)によってまず気鋭の政治思想史研究者としての評価を確立し、この2冊の出版により、これまでに存在しなかったまったく新しいタイプの音楽批評家として、その全貌を明らかにしたといえます。
『音盤考現学』にひきつづき、『レコード芸術』誌の連載「傑作!? 問題作!?」の後半50回を集成した本書では、1枚のディスクをテーマとしながら、作品や作曲家だけでなく、時代を社会を政治を文学を、そして人間を論じ倒す片山さんの批評スタイルがさらに冴えまくっています。名著『西洋音楽史』(中公新書)著者の岡田暁生さん(京都大学准教授)をして「真に21世紀の音楽批評家の名に値する唯一の人」と言わしめた批評の絶品の数々、どうぞとくとご堪能ください!
関連リンク
上記内容は本書刊行時のものです。