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『獄中閑 -我、木石にあらず-』
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年7月24日
- 書店発売日
- 2017年9月1日
- 登録日
- 2017年8月29日
- 最終更新日
- 2023年3月7日
重版情報
2刷 | 出来予定日: 2017-11-03 |
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紹介
「してはならぬことをするもの罪だが、しなければならないことをしないのはもっと罪である。」
「苦しんで喜ぶか、苦しまずに喜ばず無味に安ずるか、激しく苦しんで強く喜ぶか、人々三様ですが、激しく苦しんで、強く喜べるものこそ大きく道も開けると存じます」
「不純を知る者こそ、真の純粋さにめざめるのやもしれません。不純なんてまったく知らず、純だけに培養されとる人は、本当の純粋さを果たして理解できるのでしょうか?」
「人間、憎むことだけでは生きていけません。愛情だけで生きていけないのと同じです。もちろん、掛け替えのないものを奪われたら、奪った人間を深く憎むことでしょう。しかし、憎むことは苦しみ続けることでもあり、心が腐るばかりです。」
目次:
まえがき
第一部 遙かなるひよどり 神戸拘置所にて
薬害と役害
鳥なき里の蝙蝠
平成の監獄
貴公子・バロン川口タイに飛ぶ
“昆布屋”でんねん
“知恵も積もれば…”
タメ息、ムシの息
事故の顛末
異常なる“三竦み”
愛せよ、与えよ
三人威虎
OH!NO
六“感”清浄
丁半募志
第二部 リーバーサイドスピリッツ 大阪拘置所にて
移監ともしがたき諸事情ゆえ
可愛いやつら
学ばざれば則ち殆し
嗤わば嗤え
敢えて、要らぬ知恵づけを
房中閑あり
都島フレンドシップ
究極のブラックビジネス“ブロイカー”
ロングウェイ、ロングディスタンス
雪隠の火事
獄書の鉄人
第三部 極道交差点 府中刑務所にて
少年期の思い出
闘争への狼煙
伏魔殿にて燃ゆ
死線を彷徨う
星霜流転
忙中閑
処遇改善闘争の日々
一箪の食、一瓢の飲
追記
あとがき
解説 ひとつの日本精神 積 哲夫
書:川口 和秀
出版者 白澤 秀樹より
2016年3月ポレポレ中野にて観た『ヤクザと憲法』が川口さんとの一方的な出会いだった。
ドキュメンタリーの内容もさることながら、川口さんの面構えと言動、生き様の元にある、ある種の"美しさ"を感じた。その美しさは「経済ヤクザ」「暴力団」ではなく、「任侠道」を歩んでいるからなのか?物心つくかつかないかの頃から観てシビれていた健さんの映画のような"任侠道を目的"に生きているヤクザなんてこの時代、居るのだろうか?
そして、彼が極中で文章を書いていたことを知った。
日本の常識は世界の非常識でもある。ここがユニークなのだが、彼の組の住所をネットで調べることが出来るという日本での"事実"。大きく感じると行動に移す私はネットで調べた住所に川口さん宛、拙い字と内容でその原稿を読みたいと手紙を送ってみた...その果実がこの書籍である。
目次
まえがき
第一部 遙かなるひよどり 神戸拘置所にて
薬害と役害
鳥なき里の蝙蝠
平成の監獄
貴公子・バロン川口タイに飛ぶ
“昆布屋”でんねん
“知恵も積もれば…”
タメ息、ムシの息
事故の顛末
異常なる“三竦み”
愛せよ、与えよ
三人威虎
OH!NO
六“感”清浄
丁半募志
第二部 リーバーサイドスピリッツ 大阪拘置所にて
移監ともしがたき諸事情ゆえ
可愛いやつら
学ばざれば則ち殆し
嗤わば嗤え
敢えて、要らぬ知恵づけを
房中閑あり
都島フレンドシップ
究極のブラックビジネス“ブロイカー”
ロングウェイ、ロングディスタンス
雪隠の火事
獄書の鉄人
第三部 極道交差点 府中刑務所にて
少年期の思い出
闘争への狼煙
伏魔殿にて燃ゆ
死線を彷徨う
星霜流転
忙中閑
処遇改善闘争の日々
一箪の食、一瓢の飲
追記
あとがき
解説 ひとつの日本精神 積 哲夫
版元から一言
この書籍は通常のヤクザ本ではなく、「人間学の書籍」として発行しました。それを表紙デザインや肩書きのない著者名で表現したつもりです。ですので、そのような書棚に差し込んでいただけましたら幸いです。
2016年3月ポレポレ中野にて観た『ヤクザと憲法』が川口さんとの一方的な出会いでした。
ドキュメンタリーの内容もさることながら、なんといっても川口さんの面構えや言動、その漢っぷりにシビれ、やられ、感動、意識に刻まれました。
映画鑑賞後、そんな川口さんのことを調べていたら、とても興味深いことを知った~22年に及ぶ収監。それも無実にも関わらず?...その期間、獄中で雑誌に連載を何度かしていたのだ。それを読んでみたいと思った次第です。
日本の常識は世界の非常識でもあります。
そのひとつは海外だとマフィアと同じように思われているヤクザ。実は日本では彼らはアンダーグラウンドの存在ではなく、存在を認められてもいた。また、時代によっては街の治安や平和を守る役目もしていたのです。
だから、ここがユニークなのですが、彼の組の住所をネットで調べることが出来るという日本での"事実"。会社と一緒なのです。海外のマフィア組織宛に住所を調べ、突然手紙を送ることは出来ないのが、世界の常識です。
ヤクザという存在を美化しているのではないことをあえてお伝えさせて下さい。
ヤクザ、というか暴力団およびその構成者という存在には一切興味がない。彼らはお金のために強きには媚を売り、弱きを脅し威嚇する。また、暴力団はもちろん、カタギであれ、そんな次元の"経済活動を目的"にしている生きかたは個人的にはダサいと思ってます。
あらためて彼の人生を知ることにより、川口さんの面構えと生き様の元にある、ある種の"美しさ"を感じました。その美しさは「経済ヤクザ」「暴力団」ではなく、「任侠道」を歩んでいるからなのか?物心つくかつかないかの頃から観てシビれていた健さんの映画のような"任侠道を目的"に生きているヤクザなんてこの時代、居るのだろうか?この方はその世界でも珍しい存在なのだろうか?、と。
大きく感じると行動に移す私はネットで調べた住所に川口さん宛、拙い字と内容でその原稿を読みたいと手紙を送ってみた…その果実がこの書籍となり、実を結びました。
関連リンク
上記内容は本書刊行時のものです。