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取引情報
冬を越えて
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年9月25日
- 書店発売日
- 2021年9月22日
- 登録日
- 2021年7月21日
- 最終更新日
- 2021年9月22日
紹介
だれの人生にも冬の時代がある。
ストレス、体調不良、鬱、離職、看病、育児…
答えを探す女性への、女性からのメッセージ!
全女性の心をやさしく包む「人生体験記」です!
『ニューヨーク・タイムズ』ベストセラー!
新しい季節へ!世界が変わる今、待望の話題作!
冬のなかで、状況の変化に戸惑い、悩み、模索する。
深刻になる必要なんてない。受け入れればいい。
先人の知恵や伝承、文学、自然の営みをみつめる。
北欧への旅に出る。極北の人はどう冬を過ごすのか。
人生の岐路に立って、いまこそ古い皮を脱ぐ。
冬は、蓄えるとき。英気を養う絶好の季節なのだ。
春の光が見えるまでの日々を、心地よい語り口で。
目次
・プロローグ
・九月
インディアン・サマー
・十月
冬じたく/温浴/ゴースト・ストーリー
・十一月
変化/眠り
・十二月
光/冬至/年越し
・一月
闇/飢え
・二月
雪/冷水浴
・三月
サバイバル/歌
・エピローグ
三月末
雪どけ
・謝辞
・訳者あとがき
前書きなど
人は誰でも一度や二度、人によっては何度もくり返し、人生の冬を経験する。 それは寒く厳しい季節だ。世界から切り離され、拒絶され、脇に追いやられ、前に進むことを邪魔され、部外者の役を割り当てられる人生の休閑期だ。 きっかけは病気かもしれないし、近しい人の死や子どもの誕生といった節目となる出来事かもしれない。自分の失敗や過ちかもしれない。人生の大きな変わり目で、ふたつの世界のあいだに一時的に落ちこんでしまったのかもしれない。 ゆっくり忍び寄る冬もある。家族が長らく不治の病と闘っていたり、親が歳をとるにつれて徐々に介護が必要になっていったり。 逆に残酷なほど不意打ちのこともある。ある日とつぜん、自分のスキルが時代遅れになっていることに気づかされたり、勤めている会社が倒産したり、パートナーにほかに好きな人ができたと告げられたり。 原因はどうであれ、人生の冬は孤独と深い痛みをともなって、断りもなくやってくる。
(中略)
この本のなかで、わたしは冬をよく知る人たちと話をすることで、冬に対する理解を深めていこうと思う。 たとえば、八月に冬じたくをはじめるフィンランドの人たちや、十一月から一月のあいだ太陽を目にすることがないノルウェーのトロムソに住む人たち。さらに病気や挫折、孤立や絶望を乗り越えて新しい自分を見つけた人たちや、過酷な自然を相手に働く人たち。 そうした出会いを通して、どうやって冬に備え、最も厳しい日々をどうしのぐのか、そして最終的に、どうやって春の日を迎えるのかを探っていく。 生活をスローダウンして、余暇を増やし、よく寝て、よく休む――そんな行動は、いまの時代にはそぐわないかもしれない。でもこれはとても大切なことだ。 人は誰でも、古い皮を脱ぎ捨てなければならない人生の岐路に立つことがある。しばらくは、新しい皮膚がむき出しになってひりひり痛むだろう。けれどそうしなければ、皮はしだいに硬くなってしまう。 これはあなたの人生における、とても大切な選択なのだ。
上記内容は本書刊行時のものです。