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滅びゆく水の都江戸・東京  - 之潮
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滅びゆく水の都江戸・東京 (ホロビユクミズノミヤコエドトウキョウ) 甦るか水路と橋 (ヨミガエルカスイロトハシ)

社会一般
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発行:之潮
四六判
162ページ
定価 1,000円+税
ISBN
978-4-902695-19-9   COPY
ISBN 13
9784902695199   COPY
ISBN 10h
4-902695-19-7   COPY
ISBN 10
4902695197   COPY
出版者記号
902695   COPY
Cコード
C1025  
1:教養 0:単行本 25:地理
出版社在庫情報
絶版
初版年月日
2013年3月
書店発売日
登録日
2013年4月11日
最終更新日
2020年6月5日
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紹介

《美しい都市》はどのようにしたら回復できるのか? 都心の現場をつぶさに見てきた技術担当者の、切実な提言がここにある  21世紀における日本の首都のありかたを問う、タイムリーな一冊。〈水の都〉であった、江戸・東京の記憶をさぐり、世界に環たる水上都市ヴェネチアまで足をのばし、東京に残された水路と橋の現状をみつめなおす。東京が、21世紀に生き延びることができるとすれば、莫大な経費を要する大規模改修不可避の〈都心環状高速の全面廃止〉と〈水路の再生〉にしか道はない。

目次

カラー口絵(凞代照覧〈部分〉ほか)
まえがき
第一章 江戸のなりたち
水陸交通要衝の地であった江戸
江戸城修築に先立つ輸送路の開削
   水路・橋。道路など都市基盤整備
江戸の町には頻繁に火事が発生
日本橋大通りの活気とにぎわい
ヨーロッパ人の見た日本橋界隈
第二章 江戸の水路と橋がたどった運命
   海の埋立てと水路・橋の整備
小説家の見た水路と橋
大震災と戦禍と高速道路
中央区に現存する水路と橋
日本橋川と橋の惨めな姿
   地域を分断する高速道路
   歴史と文化を軽視する日本
第三章 明治二十三年の水の都東京
   四月二十一日、曇り
(中略)
  五月六日、晴れのち曇り
 第四章 水の都の町づくりを支えた橋
  都市の顔、シンボルとなる橋
 勝鬨橋、永代橋、吾妻橋
  柳橋、豊海橋、南高橋
   日本橋、常磐橋、三吉橋
万年橋、扇橋閘門、荒川ロックゲート
   ヨーロッパの都市の橋
 第五章 水の都ヴェネツィアの旅
   十一月二十八日深夜
(中略)
十二月四日、快晴
第六章 いま水の都は甦るのか
   自動車中心から人間中心のまちへ
   都心に必要な開放的スペース
   都市直下型大地震への備え
都心の高速道路撤去への挑戦
   地道な取り組みの積み重ね
   三環状道路の整備状況はどうなのか
   ロードプライシングの導入
   舟運事業復活へのプロセス
   水の都江戸・東京の再生への提案
 第七章 不可能を可能にした人たち
   横浜の実践的なまちづくりをした人
   水郷柳川の復活に心血をそそいた人
   強力なリーダーシップでソウル改造
   類まれなる資質をもった人物の出現
    あとがき
    資料提供・所蔵者一覧
掲載図作成・参考文献

前書きなど

平成7年におきた阪神・淡路大震災では、都市機能がマヒ状態に陥り、世界一の技術、耐震性を誇っていた高速道路が大崩壊した。平成23年3月の東日本大震災では、16年前の教訓が生かされないまま大都会が危険にさらされている。将来の展望が見出さない現在の状況で求められるのは、自然や伝統との共存を図り、歴史と文化を掘り起こし、後世に伝えること。そこに見いだされたことは、江戸・東京の歴史、文化、伝統を物語る水路と橋の復活が、日本都市を救うことになるという確信である。東京都は、朱と高速道路都心環状線を全廃し、水路の復活を果たし水の都江戸・東京のすばらしさを世界に示すべきである。今を逃せば、水の都再生のチャンスはないのである。

版元から一言

東京都技術吏員として土木現場をつぶさに見てきた著者が、21世紀に生きるための都市再生政策を切実に提言する。莫大な経費を要する大規模改修不可避の〈都心環状高速の全面廃止〉と、〈水路の再生〉にしか、道はないとしている。カラー図版、写真・図版・地図 計85点を使い、江戸・東京の記憶を遡りながら楽しめる。また海外へ脚をのばし、ローマ、ヴェネチアを取材。曽祖父の東京見物日記、成果を挙げた都市プランナーの実践記録など、紀行文形式あり、歴史一次史料あり、著者の業務上の体験など、幅広い読みやすい記述が工夫されている。中高生から年配の方たちまで、楽しく読めて、都市の再生の問題が理解しやすいタイムリーな一冊である。

上記内容は本書刊行時のものです。