書店員向け情報 HELP
出版者情報
在庫ステータス
取引情報
ソーシャルワークマインド
障害者相談支援の現場から
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2018年12月18日
- 登録日
- 2018年11月21日
- 最終更新日
- 2019年4月24日
紹介
さまざまな障害を抱える人々のために、相談支援員はどう仕事を進めたらよいか。
援助技術に基づいた技法、ケースワークを通して生み出す社会資源、コンサルテーションの力などについて、多くの事例を通してお伝えします。
目次
第1章 障害福祉の現場から見た当事者や家族が抱える課題
1「障害者」は特別な人ではない
(1)自分の中の「偏見」
(2)言葉以外のコミュニケーション
2「障害受容」の難しさと生きづらさ
(1)自分の「障害」を受け止めるということ
(2)「生きづらさ」を決めるもの
3守られない「人権」
(1)家族、社会から侵害される人権
(2)善意の支援者から侵害される人権
4親亡き後問題
(1)「この子より一日でも長生きしたい」親の願い
(2)地域で暮らすことを選べない
(3)親のケアマネジャーからつながる在宅障害者支援
5家族の苦悩
(1)重度心身障害児の親
(2)夫が、妻が、障害者になった
(3)親亡き後の兄弟姉妹
(4)障害者の親をもつ子ども
(5)時代格差
6「二次障害」という問題
(1)大人の二次障害
(2)子どもの「二次障害」
第2章 相談支援で大切にしたいこと
1その人の生き方に寄り添う支援
(1)信頼関係の構築と援助技術に基づいた技法
(2)インテークにおける五感と敬意
2福祉の「プロ」として「真のニーズ」を見極める
(1)入所施設を選ばない生き方
3自己決定とセーフティーネット
(1)同じ就職活動をくり返す人
(2)「自分らしさ」を支援する
4権利擁護
(1)法律を活用するのは人である
(2)アドボカシー(代弁者)としての機能と専門機関との連携
(3)選ぶ力のエンパワメントと成年後見制度
(4)障害者差別解消法
5残された課題が地域をつくる
(1)「残された」課題に気づく支援者と気づかない支援者
第3章 新しい社会資源の創設という役割
1ケースワークを通して生み出す社会資源
(1)社会資源とは何か
(2)支援ネットワークという社会資源
2「残された課題」から生まれる地域課題が新しい社会資源をつくる
(1)見逃さない力とつなぎ合わせていく力
(2)施設入所者の相談支援から見えてきた地域課題とその実践
3計画相談支援の意味
(1)サービス支給の手続きではない
(2)プログラムは目的達成のための手段である
4旗振り役の自立支援協議会
(1)ケースワークとソーシャルワークはつながっている
(2)一人ひとりの願いから生まれる課題への取り組み
第4章 バーンアウトしないための私の原動力と支え
1「支援者」もまた支援を必要としている
2スーパービジョンとピアスーパービジョン
(1)スーパービジョン
(2)ピアスーパービジョン
3コンサルテーションの力
(1)研修に参加し、自分のネットワークを広げていく
(2)私を支えた言葉
4相談者からの贈り物
第5章 相談支援に必要な視点
1ソーシャルインクルージョン
2「つなぐ」という視点
3支援者の願いともう一つの大切な視点
4私のソーシャルワークマインド
前書きなど
私が現場で働けるのはせいぜいあと一〇年から一五年です。今までの半分か三分の一だということになります。今まで出会った方々から私が受け取った「贈り物」や「宿題」を私一人のものとしてよいのか、と考えたときに、「伝えること」もこれからの私の社会的使命ではないかと考えるようになりました。そしてこれから福祉の仕事を目指している人や、今福祉の仕事に就いている人の少しでも役に立てればという思いで筆をとりました。
版元から一言
著者は、仕事に就いたばかりの頃、障害のあるお子さんをもつ親御さんから「この子より一日でいいから長生きしたい」と言われ、衝撃を受けます。そして、そんな願いを抱かせることのない福祉をめざして現場で努力を重ねてきました。
ゲラを読みながら、障害をもつ方が世の理不尽に耐える辛さ、その方々のために自分は何ができるのだろうと真剣に考えて精一杯の仕事をしてきた著者の姿に何度も涙しました。
著者の経験から導かれた様々なノウハウは、必ず援助職の人に役立つことと思います。
上記内容は本書刊行時のものです。