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受験を150%人生に活かす本
駆け抜けたレールの先
- 初版年月日
- 2009年5月
- 書店発売日
- 2009年5月7日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2014年7月22日
紹介
受験漬けの半生を駆け抜けた京大出身の若き弁護士による、面白エッセイ。点数主義に毒された子供時代、人生の建て直しに選んだ司法試験、その後見つけた受験の正体と意義などを、試験が得意なバカだった自らへの反省を込めて、爽やかに語ります。
目次
第一章 これまでの人生、受験漬け
試験の結果に興奮する小学生
塾の勉強だけがんばる問題児
古き良き時代の幼稚園受験
うまみと見栄で、志望大学を選ぶ
追いつめられた大学受験
大学生活は、がんばってきたご褒美だ
就職面接に受からない……そして司法試験へ
二次試験不合格、叩きのめされた自信
受験レールを走り終えて見た、青い空
第二章 受験の正体が見えてきた
司法研修所で、ふと考えた
先生と呼ばれたら「バカ」と呼ばれたと思え
東大は官僚の養成施設だ
官僚の出世は、忘年会のカラオケの点数次第?
オンリーワンだと絶対に落ちる
官僚と裁判官は似ている
受験で落ちても、学者の夢をあきらめるな
試験が得意なバカ
第三章 受験の意義も見えてきた
みんなが必死で受験勉強する必要はない
社会のルールをつくっている人は誰だ
たとえ落ちても、無駄にはならない
何となく勉強しても、無駄にはならない
学習塾の点数主義にだって意義がある
受験は自分の判断で!
あとがき(おまけの一章) 勉強って何?
仕事をはじめて
そもそも勉強って何?
勉強は楽しむためのもの
版元から一言
こんな結論に至ってくれるのなら、我が子を受験戦争に放り込むのもいいんじゃないか! あまりの面白さに編集者であることを忘れて原稿を一気に読み終えて、つくづく思いました。高学歴者というと「どうせ試験だけが得意なバカだろう」と、(嫉妬もあって)思ってしまいがち(?) けれども、彼らの知識が相当なものであることや、努力や我慢を知っていることは確か。もちろん、学歴が世の中の最重要事項なんてさらさら思いませんが、彼らの強みに知恵と人格がプラスされたら、そんなにいいことはないだろう、と。
行き過ぎた塾通い、点数至上主義、学歴偏重社会などの原因として、悪役にされることの多い「受験」。しかし、そんな一般的な認識を蹴散らしながら受験レールを駆け抜けた著者は、驚くほど爽やかな結論にたどり着きます。「受験は無駄じゃない。世の中の人すべてががんばる必要はないけど、決して無駄じゃない」
受験戦争を勝ち抜いた人にも、負けて挫折した人にも、「今、受験戦争の真っ只中にいる」受験生にもその親御さんにも、ぜひ読んでいただきたいです。受験や勉強に対して、前向きになれること間違いなしです。
上記内容は本書刊行時のものです。