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うちなぁ筆先三昧
随筆・巷ばなし
- 初版年月日
- 2012年2月
- 書店発売日
- 2012年2月29日
- 登録日
- 2012年2月24日
- 最終更新日
- 2012年2月24日
紹介
軽妙洒脱な沖縄エッセイ。沖縄の地元新聞で連載されて大好評だった随筆の待望の単行本化。
著者は、沖縄で半世紀にわたって続いているラジオ番組「民謡で今日拝(ちゅううが)なびら」のキャスター。うちなーぐち、琉歌、黄金言葉、出会った風景と人々など、次々とあふれ出る自由自在の四方山話まんさい。読むローカルラジオ番組といった案配です。挿入される写真は、カメラマン・國吉和夫の作品。
目次
序 至福の「直彦節」三昧を
第一章 ウチナーグチのある風景
第二章 ウチナー乗り物記聞
第三章 レトロ風おきなわ
第四章 人生は旅の如く
出会い 縁は深きもの
あとがきにかえて 放送キャスター以前
前書きなど
ウチナーグチ/実践こそ消滅の歯止め
やはりウチナーグチは、耳に快い。
うるま市与那城の故長濱昌吉さん(享年94)は、若い時から海を相手にしてきた生粋のウミンチュ(海ん人・漁師)。小型漁船を操って中部の東の海を知り尽くしていた。その昌吉翁が一日のウミワジャ(海業)を終えてユーバン(夕飯)をとるとき、食卓に載ったものが特別な料理ではなくても、おいしいと感じると決まって発する一言があった。
「喉ぬ名護までぃ 有てーれーやーぁ!」
おいしいモノが通る喉が遠く北部の名護まであったら、この旨味を長く味わえるのにと願望したのである。理屈として人間の喉・食道が中部うるま市から北部名護市まであってはたまらないが、おいしいモノを長く味わいたいとするこの表現は、意を得て妙。最大級の形容と言えないだろうか。この一言を孫娘がしっかりと受け止めていて、祖父の思い出ばなしとともに語ってくれた。心の中が温かくなる思いで聞き都度、私も引用させてもらっている。
版元から一言
沖縄民謡・島唄キャスターの第一人者の名人芸ともいえる、沖縄四方山エッセイです。
とにかくおもしろい、沖縄通にはたまらない一冊。写真も1960年代から現在までの沖縄を映し出しています。
上記内容は本書刊行時のものです。