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〈自己完結社会〉の成立 上巻 上柿 崇英(著) - 農林統計出版
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〈自己完結社会〉の成立 上巻 (ジコカンケツシャカイノセイリツ ジョウカン) 環境哲学と現代人間学のための思想的試み (カンキョウテツガクトゲンダイニンゲンガクノタメノシソウテキココロミ)

哲学・宗教
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A5判
328ページ
上製
価格 3,500円+税
ISBN
978-4-89732-453-1   COPY
ISBN 13
9784897324531   COPY
ISBN 10h
4-89732-453-X   COPY
ISBN 10
489732453X   COPY
出版者記号
89732   COPY
Cコード
C3010  
3:専門 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年3月
書店発売日
登録日
2022年3月2日
最終更新日
2022年4月8日
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紹介

◎現実社会と対峙する人間としての思想
生活空間のいたるところに浸透している高度にシステム化した社会装置。その中で消え去られる人間の存在意味。現実社会の中で、名状し難い痛苦な現実がより深く、生身の人間に襲いかかる。われわれは、こうした現実とどう対峙し得るのか、人間学から哲学的に論考する。
上巻・下巻、同時発行!

さらに詳しい内容については著者特設ページ
(https://schs.gendainingengaku.org/)も参照。

目次

はじめに
序 論―本書の構成と主要概念について
(1)不透明な時代における知への危機感
(2)「現代人間学」の方法論的特徴と〈思想〉の実践
(3)本書における三つのアプローチ
(4)本書の構成について
(5)本書の底本と表記(文体)について

第一部 時代と人間への問い――〈自己完結社会〉へのまなざし
 第一章 「理念なき時代」における“時代性”
 (1)「理念なき時代」の参照点としての「20世紀」
 (2)「20世紀」における“経済成長”の含意
 (3)「20世紀」における“科学技術”の含意
 (4)「理念なき時代」の始まりと「20世紀」の“亡霊”
 (5)「理念なき時代」における“科学技術”のもうひとつの含意
 (6)変容する人間の存在様式
 (7) 時代において見られる矛盾の兆候――〈関係性の病理〉と〈生の混乱〉
 (8)“ 人間の未来”と二つのシナリオ――「火星への移住」が可能になるとき
 第二章 人間学の“亡霊”と〈自立した個人〉のイデオロギー
 (1)〈自立した個人〉というイデオロギー
 (2)〈自立した個人〉をめぐる根源的な矛盾①――約束されたシナリオと「20世紀」
 (3)〈自立した個人〉をめぐる根源的な矛盾②――〈生の自己完結化〉および〈生の
  脱身体化〉の“写像”としての個人の「自立」
 (4)新たな“人間学”の必要性

第二部 「人間的〈環境〉」の分析と人類史における連続性/非連続性
 第二部のための序
 第三章 人間存在と〈環境〉
 (1)なぜ人間学において〈環境〉が問題となるのか
 (2) 主体によって定義され、存在を成立させる基盤となる〈環境〉の概念
 (3)「人間的〈環境〉」における、〈環境〉の「二重構造」
 (4)「人為的生態系」の“物質的側面”と“非物質的側面”
 (5)「人間的〈環境〉」における、特異な構造としての〈社会〉
 第四章 人類史的観点における「人間的〈環境〉」の構造転換
 (1)人間の“質的変容”と人類史における特異点
 (2)〈人間〉、〈社会〉、〈自然〉の三項関係という枠組み
 (3) 第一の特異点――「農耕の成立」と「〈自然〉と〈人間〉の間接化」
 (4) 第二の特異点――「近代的社会様式の成立」と「〈社会〉と〈自然〉の切断」
 (5)第一中間考察――第三の特異点としての〈自己完結社会〉

第三部 「人間的〈生〉」の分析と〈社会的装置〉
 第三部のための序
 第五章 「人間的〈生〉」の分析と「〈生〉の三契機」
 (1)「人間的〈生〉」と〈生活世界〉
 (2)「人間的〈生〉」における〈生存〉、〈現実存在〉、〈継承〉の諸契機
 (3)「不可視」となった「人間的〈生〉」
 (4)「〈ユーザー〉としての生」と〈生活世界〉の「空洞化」
 (5)「 集団的〈生存〉」と〈根源的葛藤〉、そして「〈生〉の舞台装置」としての
  〈社会〉の概念
 (6)「〈生〉の三契機」の内的連関
 第六章 〈生〉を変容させる〈社会的装置〉とは何か
 (1)〈社会的装置〉という概念
 (2)「〈生〉の舞台装置」と〈社会的装置〉の連続性/非連続性
 (3)〈社会的装置〉の〈生活世界〉からの自立化
 (4)第二中間考察――「〈社会〉と〈人間〉の切断」の再考

第四部 「人間的〈関係性〉」の分析と〈共同〉の条件
 第四部のための序
 第七章 〈関係性〉の人間学
 (1)「人間的〈関係性〉」という視点について
 (2)「人間的〈関係性〉」の基本構造としての「〈我-汝〉の構造」
 (3)「人間的〈関係性〉」における〈間柄〉の概念
 (4)「人間的〈関係性〉」における〈距離〉の概念
 (5)「ゼロ属性の倫理」と「意のままになる他者」
 第八章 〈共同〉の条件とその人間学的基盤
 (1)人間存在における〈共同〉の概念
 (2)「牧歌主義的-弁証法的共同論」批判 
 (3)〈共同〉概念の再定義
 (4)〈共同〉が成立するための諸条件
 (5)「 〈共同〉のための作法や知恵」としての〈役割〉,〈信頼〉,〈許し〉の原理
 (6)〈共同〉破綻と「不介入の倫理」
 (7)第三中間考察――諸概念の整理

著者プロフィール

上柿 崇英  (ウエガキ タカヒデ)  (

1980年生まれ。
大阪府立大学准教授。環境哲学・人間学研究所所長。
専門は、環境哲学/現代人間学。
『現代人間学・人間存在論研究』を刊行中。

上記内容は本書刊行時のものです。