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青春数学力検診
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2015年6月
- 書店発売日
- 2015年6月5日
- 登録日
- 2015年6月10日
- 最終更新日
- 2015年6月10日
紹介
現行の数学教科書は「三悪」がいっぱい!
1.基本定義の誤り。2.教材内容の陳腐さ。3.必須項目の欠如。
本書はこれら三悪を駆逐し、若者の思考力・判断力・推理力の充実と向上を目指す。
(帯文より)
選抜試験合格のための“受験数学”vs 正答への道のりが理解を促す“青春数学”。
著者から次々と出題される265の問いを解き進めながら、数学が本来的に持つ理解力・判断力・思考力・解決力の修得を可能にする教育のあり方を考える。
目次
序
1章 基礎数学【問101~問194】
2章 基本数学【問201~問289】
3章 自己数学【問301~問382】
4章 解答集【解101~解382】
参考資料
後書き
索引
前書きなど
序 数学教科書の三悪
(0) 学力とは何か?
学力低下・学力試験・基礎学力、などに出てくる「学力」とは何か。大きくは、①教科書に書かれている知識の集積、②一生涯を通じて学び続ける気力、の二つより成るのだろうが、学校教育では専ら前者を指すようである。単純な言い方をすれば、高校・大学などの上級学校へ進学するための選抜試験に合格する知識の量とレベルが学力である。最終目標の高校・大学に合格した者はもちろん、進学の機会がなかった者も、以後の学力向上に努めることはしない。青春時代限りの修業過程において、仕方なしに身に付けるべき「通行手形」と言えよう。これで卒業以後の社会的ランクが大方決定付けられるところに、社会構成員が持つ「学力観」の低レベルさが窺える。
困ったことに、選抜試験を支配する教科書(ここでは、算数・数学に限定する。)は、看過できない三つの欠陥、誇張表現すれば、「三悪」を持つ。次の三つである。①記載事項の明確な誤り、②時代遅れの授業項目、③次代を担う者に課せられるべき未知問題の敬遠。
さらに困ったことに、現行教科書の側には「暗黙の保守層」と呼ぶべき応援団がいて、敗戦で疲弊し、かつ、少資源の我国を今のGNP世界第2位の日本に築き上げたパワーは、勤勉な国民性と高度の技術力の賜物であると信じ、日本国民の教育とそれを支えた教科書を貶めるとは何事かと叱る。ハイレベルの教育を受け、社会的にハイレベルの立場にいる者は、到底「三悪」を認める度量に欠け、現在の教師は教え方が下手だ、子どものやる気を引き出せない、低学力者が足を引っ張るのだから能力別クラス編成・小中一貫教育を採用すべきだ、と主張する。
以下に具体的な形で、現行の教科書に見られる「二悪」と教科書に見られない「一悪」を示す。口先だけの脅しでないことを納得してもらうためである。ただし、教科書の改善だけでは、「学力問題」は解決しない。受験制度・授業方法の見直しも同時に実施され、さらには、卒業生を受け入れる仕組みを抜本的かつ早急に修正する必要がある。「百年の計」などと手を拱いてはいけない。今生まれた国民も12年後に中学生、15年後に高校生になるのだ。
(中略)
(00) 本書は設問形式で書かれ、読者に解答を求めている。そのほうが、真剣に読んでもらえるだろうし、正解を見つけようと悩むことが反感・疑問を生み、数学が本来的に持つ理解力・判断力・思考力・解決力等の修得に通じるはずである。配点は全部で500点である。なお、一応の達成目標として、合計で0点以上を期待したい。得点計算では、正解に到達できなかったときは0点でなく、配点分だけ減点されるものとする。例えば、配点が1点の問題が正解、2点の問題が不正解だったときは、1+(-2)=-1点、となる。
上記内容は本書刊行時のものです。